話題株ピックアップ【昼刊】:コンヴァノ、メニコン、中国塗

コンヴァノ <日足> 「株探」多機能チャートより
■コンヴァノ <6574>  7,250円  +1,000 円 (+16.0%) ストップ高買い気配   11:30現在  コンヴァノ<6574>がストップ高の7250円でカイ気配となっている。19日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を56億円から70億円(前期比2.2倍)へ、営業利益を5億1000万円から10億円(同7.4倍)へ、純利益を3億3400万円から6億5400万円(同8.4倍)へ大幅に上方修正したことが好感されている。ネイル事業で、データドリブンなマーケティング強化が顧客基盤の拡大と単価向上の両面で想定を上回る成果を生んでいることに加えて、リピート施策や広告費の最適化による既存顧客数の増加とSNS・デジタル広告の活用などによる新規顧客数の増加を見込むことが要因。また、連結子会社シンクスヘルスケアで5~6月にかけて契約院数が想定よりも順調に増加し取扱高も拡大したことや、同じく連結子会社の虎ノ門キャピタルによる任意組合型ファンドのエグジットが具体化してきたことなどの影響を織り込んだ。同時に、中期経営計画で定めた27年3月期の業績計画について、売上高を100億円から150億円へ、営業利益を10億円から30億円へ上方修正しており、これも好材料視されている。26年3月期業績予想の上方修正に伴い、「シナリオ達成の確度が高まった局面でこそ、より挑戦的な目標を掲げることが企業価値最大化に資する」との方針のもと数値目標を引き上げた。

■オカムラ食品工業 <2938>  3,770円  +365 円 (+10.7%)  11:30現在

 オカムラ食品工業<2938>が大幅に6日続伸し、上場来高値を更新した。同社は19日の取引終了後、バルト三国のラトビアでサーモントラウトの養殖事業を開始するため、子会社を通じ現地企業の株式を取得すると発表した。海外での養殖量の拡大による中期的な事業成長を見込んだ買いが入ったようだ。デンマークの子会社の共同事業パートナーであるRiga Bay Aquaculture(RBA)社が、ラトビアのリーガ湾での養殖事業者の採択に関する入札において、落札する段階に至った。今後、環境影響調査を経て、問題がなければライセンスが発給される見込み。手続きの進展に伴い、デンマークの子会社はRBAの株式の51%を取得し、連結子会社化する。オカムラ食品のグループ全体でのサーモントラウトの養殖量は7000トン台。順調にいけばRBAに対し、ラトビア政府から水揚げ量1万トンに相当する養殖ライセンスの付与が見込まれるという。株式の取得価額は3万ユーロを予定。RBAの稼働開始時期は2026年を計画する。設備投資額については検討中であり、今後公表すべき事項が生じた場合には速やかに公表するとしている。

■メニコン <7780>  1,069円  +61 円 (+6.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

 メニコン<7780>は反発。19日取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は230万株(自己株式を除く発行済み株数の3.0%)、または24億円。期間は6月20日~12月20日。会社側では、将来の利益水準や潜在的な企業価値に対して株価は現在割安に推移していると考えているという。株主還元姿勢が好感されている。

■中国塗料 <4617>  2,429円  +111 円 (+4.8%)  11:30現在

 中国塗料<4617>や名村造船所<7014>が強含んでいる。日本経済新聞電子版が20日、「政府・自民党は国内の造船業を復活させるための政策パッケージを策定する検討に入った」と報じた。国が造船所を新設・再建し、既存の造船設備の更新などを担うことで建造能力を増強する案が浮上しているという。報道を受け、造船関連株の一角に対して思惑的な資金が流入したようだ。ジャパンエンジンコーポレーション<6016>やダイハツインフィニアース<6023>、阪神内燃機工業<6018>が上昇している。

■セブン銀行 <8410>  267.5円  +5.5 円 (+2.1%)  11:30現在

 セブン銀行<8410>が堅調推移。同社は19日の取引終了後、取得総数2億株(自己株式を除く発行済み株式総数の17.0%)、取得総額524億円を上限として、立会外で自社株買いを実施すると発表した。セブン&アイ・ホールディングス<3382>の子会社であるセブン-イレブン・ジャパンなど3社が保有株の一部を売却する意向を示しており、株価への影響を回避する。セブン銀はセブン&アイの連結対象から外れ、持ち分法適用会社となる。東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)情報によると、セブン銀は20日、自社株1億9398万7300株の買い付けを行った。セブン&アイは従来からセブン銀を非連結化する方針を示していたが、セブン銀株に対しては需給懸念が後退したとの受け止めから買いが入ったようだ。

■TSIホールディングス <3608>  1,124円  +21 円 (+1.9%)  11:30現在

 TSIホールディングス<3608>が反発している。19日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、英ロンドンに本拠を置く投資ファンド、アセット・バリュー・インベスターズ社による株式保有割合が8.55%から9.59%に上昇したことが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入っているようだ。保有目的は純投資及び持続的な企業価値の向上に向けた重要提案行為などを行う可能性があるとしており、報告義務発生日は6月12日となっている。

■バッファロー <6676>  2,341円  +43 円 (+1.9%)  11:30現在

 バッファロー<6676>は続伸している。19日の取引終了後、自社株250万株(消却前発行済み株数の16.34%)を6月30日付で消却すると発表したことが好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は1280万株となる。

■さくらインターネット <3778>  4,320円  +40 円 (+0.9%)  11:30現在

 さくらインターネット<3778>が5日続伸している。19日の取引終了後、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と、「日本語版医療特化型LLMの社会実装に向けた安全性検証・実証」の受注契約を締結したと発表しており、好材料視されている。受注総額は約45億円で、うちGPUクラウドサービスの計算資源にかかる約20億円の売り上げについては、26年3月期の連結業績予想に織り込み済みとしている。また、約25億円についても26年3月期業績予想に反映されるとしているが、現時点で業績予想の修正は予定していないという。

■三菱UFJ <8306>  1,962円  +11.5 円 (+0.6%)  11:30現在

 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>が堅調推移。総務省が20日発表した5月全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比3.7%上昇となった。伸び率は前月の3.5%から拡大。市場予想に対しても上振れをして着地した。これを受け、株式市場においては日銀が早期に利上げに踏み切るとの思惑が再燃。市中金利の上昇と利ザヤ改善を期待した買いがメガバンク株を押し上げたようだ。

■ワイズホールディングス <5955>  89円  +13 円 (+17.1%)  11:30現在

 ワイズホールディングス<5955>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社はきょう、グループのヤマシナが特許出願中であった新開発の樹脂用スレッドフォーミング(タッピング)スクリューに関する「タッピンねじ及びこれを用いた締結構造」が登録査定になったと発表。出願後にPRを開始し、自動車関連メーカーから月産数十万本の量産受注を獲得していることも明らかにしており、これが材料視されているようだ。

■ヌーラボ <5033>  1,041円  +150 円 (+16.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

 ヌーラボ<5033>がストップ高カイ気配。プロジェクト管理ツールを軸としたクラウドサービスを手掛けており、26年3月期の営業利益は成長投資負担やサーバーコストの増加などで営業大幅減益見通しにあるものの、トップラインの2ケタ成長は維持される見込みで成長期待は失われていない。そうしたなか、19日取引終了後、ABEJA<5574>と生成AIを活用したタスク管理支援機能の共同開発を開始したことを発表、これが株価を強く刺激する格好となっている。

■サイオス <3744>  449円  +50 円 (+12.5%)  11:30現在

 サイオス<3744>が上昇加速。前週11日に商い急増のなか上ヒゲで464円まで買われ年初来高値を更新したが、波状的な投資資金の攻勢が続いており、再び新値街道に突入する勢いをみせている。OSS(オープンソースソフトウェア)をコアテクノロジーにクラウド開発やシステム障害回避ソフトの開発を手掛けるが、人工知能(AI)分野には早くから経営資源を投入して研究開発を進めている。米株市場ではAIハイパースケーラーを提供するコアウィーブ<CRWV>が短期間で株価を4倍化させるなどAI関連株の人気が再び顕著となっている。ここにきて東京市場でも、米国株市場の地合いを引き継いでAI関連株への物色人気がにわかに盛り上がっており、同社株もその流れに乗っている。

■W TOKYO <9159>  1,747円  +132 円 (+8.2%)  11:30現在

 W TOKYO<9159>は動意づいている。19日取引終了後、日本アジア投資<8518>と業務提携すると発表した。両社が取り組む地方創生や海外事業においてシナジー創出を目指す。東京ガールズコレクション(TGC)の地方開催やアジア圏を中心とした海外での開催、TGCの商標を活用した事業のほか、両社が組成・運営するファンドの投資先企業との事業連携などを図っていく。これが材料視されている。

■HPCシステムズ <6597>  2,200円  +155 円 (+7.6%)  11:30現在

 HPCシステムズ<6597>が大幅続伸し連日の年初来高値更新となっている。19日の取引終了後、25年6月期の期末一括配当予想を26円から28円へ増額修正したことが好感されている。なお、前期は25円だった。

■ピアズ <7066>  683円  +42 円 (+6.6%)  11:30現在

 ピアズ<7066>が急反発した。同社は19日の取引終了後、ベルフェイス(東京都港区)から、金融機関や証券会社に数多く導入されているオンライン商談システム「bellFace」に関する事業を取得することで基本合意したと発表。これを好感した買いが入ったようだ。通信業界を主要な顧客としてオンライン接客事業を展開してきたピアズは、金融分野へと収益基盤の拡大を狙う。bellFaceに関する事業を分割、新設した会社の株式をピアズが取得する形で、諸条件は今後の交渉で決める。 ●ストップ高銘柄

 アイデミー <5577>  973円  +150 円 (+18.2%) ストップ高   11:30現在

 セキド <9878>  1,077円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在  など、4銘柄 ●ストップ安銘柄  なし 株探ニュース

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