イラン、カタールのエネ拠点攻撃 サウジも標的に ガス田攻撃受け
[ドバイ/エルサレム/ドーハ 18日 ロイター] - イランは18日、主要ガス田が攻撃されたことを受け、湾岸諸国の石油・ガス関連施設を標的にすると警告し、その後カタールのエネルギー拠点を攻撃、サウジアラビアに向けてミサイルを発射した。紛争激化を受け、世界的なエネルギー供給を巡る前例のない混乱はさらに深まる恐れがある。
カタールの国営石油大手カタール・エナジーは、エネルギー産業の拠点であるラスラファン工業都市がイランのミサイル攻撃を受けた後、「甚大な被害」があったと報告。サウジアラビアはリヤドに向けて発射された弾道ミサイル4発を迎撃・破壊したほか、同国東部のガス施設に対するドローン攻撃の試みも阻止したと発表した。
18日に攻撃を受けたのはイラン南部ブシェール州サウスパースにある石油関連施設の一部。サウスパースにはイランとカタールにまたがる世界最大級のガス田がある。
イスラエルはサウスパースへの攻撃を行ったとは表明していない。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は米当局者の話として、トランプ大統領がイスラエルのガス田攻撃計画を事前に知り、支持していたと報じた。
カタール外務省はイスラエルによる攻撃だとし、世界のエネルギー安全保障にリスクをもたらす「危険かつ無責任な行為」だと非難。同時に「明白な国際法違反」とイランを非難し、イランの外交官2人に国外退去を命じた。
イランのファルス通信は、ガスタンクと製油所の一部が攻撃を受け、作業員が避難したと報じた。国営メディアはその後、現場の火災は鎮火したと伝えた。
2009年10月17日、テヘランに掲げられたイラン国旗。REUTERS/Morteza Nikoubazl
イランは18日、サウジアラビア、UAE、カタール各地の複数の石油関連施設に対し、数時間以内に攻撃の標的になるとして退避警告を出した。
退避が呼びかけられたのは、サウジのサムレフ製油所とジュベイル石油化学コンプレックス、UAEのアルホスン・ガス田、カタールのメサイーイド石油化学コンプレックス、メサイーイド・ホールディング、ラスラファン製油所など。
米国とイスラエルはこれまで、湾岸におけるイランのエネルギー生産施設を標的にするのを控えることで、イランによる近隣諸国の石油・ガス産業に対する報復を回避していた。
フランスのマクロン大統領はカタール首長とトランプ大統領と19日に協議したとし、特に水・エネルギー施設など「民間インフラを標的とした攻撃の一時停止」を求めたと明らかにした。
イランはすでにホルムズ海峡を事実上封鎖しているが、消費国は石油・ガス生産施設が攻撃を免れる限り、混乱が短期間で収束すると願っていた。
ギャバード米国家情報長官は18日、イラン政府は弱体化しているものの、依然として中東地域で米国と同盟国の利益を攻撃する能力を維持しているという認識を示した。
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Reuters bureau chief for Lebanon, Syria and Jordan.