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8月某日、朝8:30に新宿のとある地下駐車に取材チームが集合した。大人男性4人で、体格はさまざま。運転手以外の3名の体重の合計は、210kg程度。目的地は、愛知県豊田市某所である。ナビによると片道約300kmだ。新宿から東名用賀ICまで市街地を走り、そこからは東名高速~新東名高速道路を走る。例によって、往路は東名横浜ICあたりまで、酷い渋滞にはまった。
新宿の某地下駐車場に集合。ここからスタート今回は、運転を編集スタッフに任せて、後席に収まる。クラウンの乗り心地をじっくりと味わう算段だ。
まずは静粛性。静かである。前席との会話明瞭性も高い。快適である。
乗り心地はどうか?
日本を代表する高級車であるクラウン。その後席だから、さぞや「おもてなし」の仕掛けがたくさんあるのだろう……と思っていた。のだが、実際は、後席はリクライニング機構もないし、もちろんマッサージ機構もなし。シートヒーターもなし(この酷暑のなかでは不要だが。シートヒーターはPHEVモデルには装備されている)。あってほしいのは、シートベンチレーションだが、これは前席のみ。
で、後席はちょっと暑いのだ。前席のメンバーに、「後席はちょっと暑いんだけど」と告げると、「前席はシートベンチレーションを最強にすると寒いくらいです」という。もちろんエアコンの吹き出し口はあるが、調整するコントローラーはなし。設定温度25℃から少し下げてもらい、風向きを変えてもらって、適温になる。つまり、設定温度25℃だと後席はちょっと暑いということだ。
サドルタン色のシートは、本革製。かつて(相当昔のことだが)のクラウンのようなふかふかなシートではない。なんだかんだ言って、少し、昔のクラウン像を期待している自分がいる。
クラウンエステートには確か「リヤコンフォートモード」があったはず。と思って、ドライバーにそのモードにしてみて、とお願いしたが、なかった。今回のエステートは、ハイブリッドZで、PHEVモデルでないとリヤコンフォートモードは設定されないのだ。残念。リヤコンフォートモードは、後輪操舵システム(DRS)や電子制御サスペンション(AVS)などの協調制御で、後席の揺れを低減する技術だ。試せずに残念だった。
後席膝まわりの余裕はこの程度身長170cmのドライバーが前席に座って後席に身長175cmの標準体型の人が座った場合、膝まわりにはこぶしふたつ分ほどの余裕がある。ただし、前席のシート下へのつま先を入れるのは、ちょっと難しい。
ということで、新型クラウンエステートは後席に乗る人が主役ではなく、ドライバーと助手席の乗員が優先のクルマと言えそうだ。後席を倒して広大な空間を作り出せることをセリングポイントとして訴求していることからも、それはわかる。車両価格635万円は、いまやとくに高価格なわけではない。かつての「いつかはクラウン」の時代の後席ではないのは、致し方ない。
では燃費は?
トヨタ クラウン エステート Z(2.5Lハイブリッド車)車重:1890kgクラウンエステートは、2.5L直4エンジン+シリーズパラレルハイブリッドシステムだ。駆動方式は電気式4WD。つまりリヤアクスルにもモーターを搭載している。
モード燃費は、WLTCモード燃費:20.3km/L 市街地モード16.4km/L 郊外モード22.9km/L
高速道路モード20.9km/L
東名高速道路は例のごとく渋滞。今回の600km(メーター表示で608.9km)のドライブの80%は高速道路。市街地は5%、郊外路が15%程度だった。高速は渋滞が20km程度。最高速度は、新東名高速道路に120km/h区間があり、もちろん120km/hで走行した。日本のWLTCモードの高速道路モードの最高速度は97.4km/hで、欧州で採用している「Extra High(最高速度130km/h)を含まないから、120km/h巡航では燃費は悪化するだろう。
前述のとおり、今回は大人男性4名のフル乗車だった。これによる燃費の悪化も予想できた。
省エネルギーセンターのデータによれば、2.0Lエンジンのセダンで実験した結果、載せている荷物(乗員も)の増加で、燃費は次のように悪化するという。
・一般道 110kg増加=3.4% 270kg増加(大人約5人分)=8.3%・郊外 110kg増加=5.4% 270kg増加=10.6%
・高速道路 110kg増加=3.3% 270kg増加=6.2%
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最終更新:2025/08/31 02:07