ウーバー配達員が“仕事への劣等感”を一発で克服した「魔法の7文字」とは?(ダイヤモンド・オンライン)

 ウーバーイーツ配達員の仕事は、やりがいを感じる一方、心ない言葉を浴びせられたりして、劣等感を抱きがち。不当解雇の経験も相まって自信を失っていた筆者も、社会的な評価の低さに傷つく一人でした。しかし、そんな彼が劣等感を乗り越え、再び自分に自信を取り戻すキッカケとなった「魔法の7文字」があったのです。それは、日々接する飲食店の人々からかけられた、ある意外な言葉でした。彼の心を救い、「働く楽しさ」を再認識させた言葉とは、一体何だったのでしょうか?(ウーバー配達員ライター 佐藤大輝) 【この記事の画像を見る】 ● ウーバーイーツの配達員を見た 小学生が放つ残酷な言葉  サーティーワンのホールケーキをお届けした際、幼稚園くらいの女の子から「やったー!お兄ちゃん、ありがとう!」とめちゃくちゃ感謝されたときは、心がホッコリした。  芦屋にある飲食店のオーナーから、「今日は暑いから大変だろ。ほら、これでも飲んでけ」とコカ・コーラを差し出されたときは「ありがとうござます!」を10回くらい伝えた。  配達中に拾った落とし物(スマホ・クレカ・定期券など)を交番に複数回お届けした際、警察官から「ありがとね」と言われたときは嬉しい気持ちになった。が、その交番の前を通るたびに「お疲れ!」と挨拶されるようになり、いつも少しだけビクビクしている(誓って交通違反は犯していない)。  ウーバーの現場は「ありがとう」の言葉で溢れている。29歳でこの仕事を始めた僕が、34歳になった今も続けているのは、直接肌で「ありがとう」を感じられる環境に大きな魅力を感じているからだ。  その一方で、ウーバー配達員のことを見下したり、バカにしたりしてくる人はいる。

 例えば先日、僕はすれ違った小学生の集団から「げ、あそこにウーバーいるぞ」「どこどこ、うわっ、本当にいる」「暑いのに大変そぉ」などと言われた。まるで珍しい動物でも見るかのような言葉は、あまり気持ちのいいものには感じなかった。  他にも、こんなエピソードがある。  その日、僕はウーバーのバッグを背負い、駅前の歩道を歩いていた。ある瞬間、「やべっ!」という声と共に、背中に衝撃が走った。 ● 配達用バックを見ると態度が変わる人も… 筆者が私生活でいること  慌てて後ろを振り返ると、自転車にまたがった男子高校生2名が立っていた。どうやらスマホに夢中で、前を歩く僕の存在に気が付かず、後ろから衝突したらしい。ぶつかる直前にブレーキを利かせたようで、当てられた僕にそれほど痛みはなかったが……。 高校生A「怪我ないっすか?」 著 者 「大丈夫だよ」  高校生A「そっすか」 高校生B「お兄さん今ウーバー中?」 著 者 「え、そうだけど」 高校生B「仕事大変そうだね(笑)」 著 者 「………」 高校生B「まあ、頑張れよ(笑)。じゃあな!」  謝罪の言葉も反省の態度もないまま、ケラケラと笑いながら立ち去っていく彼らの姿を見たとき、ウーバーの社会的評価がいかに低いかを痛感させられた。  このような経緯もあり、僕はウーバーで働くことに劣等感や羞恥心を抱いている。  配達員であることを悟られないため、僕は仕事帰りにスーパーなどへ立ち寄る際、基本的に配達用バッグを店内に持ち込まない(自転車の荷台に置いていく)。バッグを背負った状態だと店内で白い目を向けられたり、店員さんの接客態度にも変化があると感じるからだ。  しかし繰り返しになるが、思わず笑顔がこぼれてしまうやり取りを、これまでに僕は何度も何度も何度も、ウーバーの仕事で経験してきた。ドンヨリした感情や空気感なんてなんのその。劣等感や羞恥心よりも、満足感や幸福感が上回っている(もしも過半数を取れなければ政権交代。ウーバーの仕事を辞めているだろう)。  特に飲食店から言われる「あの言葉」は、僕たちウーバー配達員にとって最高の報酬だ。

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