運が悪いわけなじゃい。鳥のフン被害にあいやすいクルマの傾向が判明
車についた鳥のフン掃除してる気がしている方へ。
今月初め、アメリカ・バージニア州に拠点を置くAlan’s Factory Outlet社が「鳥のフン報告書」を発表しました。この報告書は、米国のドライバー1,000人を対象に車への鳥のフン被害についての経験を調査したもの。調査結果は、回答データと鳥類学の研究を組み合わせたもので、鳥の排泄行動と車の見た目の関係については予想通りという結果と、意外な発見とが混ざった内容となっています。
フンをされやすい車は?
全体的に見ると、茶、赤、黒の車が最も鳥のフンを落とされやすく、白や銀などの明るい色の車は比較的被害を受けにくい傾向がありました。
© Alan’s Factory Outletブランド別では、ラムトラックが一番鳥のフン被害を受けやすく、次いでJeep、Chevrolet(シボレー)、日産、Dodge(ダッジ)と続いています。
また、調査では鳥のフン被害に関する質問もおこなわれました。たとえば、58%の人が「同じ日に複数回、鳥にフンを落とされたことがある」と回答し、11%は「フンによって塗装が損傷したことがある」と答えています。 さらに、約30%の人が「鳥が自分の車を狙ってフンをした」と感じていて、特にLexus(レクサス)47%、Tesla39%、Dodge35%のオーナーにその傾向が強いことがわかりました。
ちなみに、DodgeとTeslaは「最もフンを落とされやすい車ブランド」ランキングの5位と7位に入っています(レクサスはトップ10には入っていません)。
鳥のせいでスケジュールが崩れる
調査では、鳥のフンがドライバーの日常生活にも影響を与えていることも明らかになりました。
たとえば、6%の人が「車に付いたフンを掃除するために予定をキャンセルまたは遅らせた」と答え、14%は「車から乗り降りする際に鳥に直接フンをされた」と報告しています。 さらに、鳥のフン対策は経済的負担にもつながっていることがわかりました。 57%が「鳥のフンを落とすために洗車をしたことがある」と回答し、39%は「月に複数回洗車する主な理由が鳥のフンである」と述べています。
© Alan’s Factory Outletフンのせいで積み重なる出費
報告書によると、鳥のフンによって出費はすぐにかさんでしまうとのことです。回答者のおよそ4人に1人(約25%)が、鳥のフンによる洗車や修理に年間500ドル(約7万円)以上を費やしていると答えました。
特にTeslaやBMWのオーナーは、鳥のフンによる車のメンテナンス費用が年間500ドルを超えるケースが多いと報告されています。
また、鳥のフンへの恐怖心が運転者の行動を変える要因にもなっているとのこと。調査対象者の半数以上が現在の駐車環境では鳥のフンから十分に車を守れないと感じていて、さらに38%の人は鳥のフンの多い「フンゾーン」を避けるためなら、1~2ブロック余分に歩くこともいとわないと回答しています。
科学が示す予防策
調査報告書には、鳥が特定の車に引き寄せられる理由について科学的な仮説をいくつか挙げらています。
都市部の鳥は、木の枝や電線、道路標識の下などを好んで止まります。こういった場所は鳥にとって安全で、周囲を見渡しやすいためだと報告書は説明しています。つまり、こうした鳥が好きな場所の下に駐車してしまうと、フン攻撃範囲にいることになるわけです。
さらに、鳥は人間とは異なり、目に紫外線を感知できる特別な視細胞(コーン細胞)を持っています。そのため、茶色、赤、黒といった色は、鳥の目にはより魅力的に映る可能性があるとされています。この傾向は、以前から鳥類学者たちによって研究されてきたことでもあります。
報告書は、「自分の車がまるで鳥のフンを引き寄せているように感じたことがあるなら、その感覚は間違っていません。科学的に見ても、単なる不運以上の理由があるようです」と締めくくっています。