日経4万円台で値固めか、半導体株上昇の持続性に注目=来週の東京株式市場
[東京 27日 ロイター] - 来週の東京株式市場で日経平均は、4万円台で値固めの展開が予想されている。米市場でハイテク株高が継続する中、東京市場でも半導体関連銘柄への買いがどこまで継続するか注目される。米経済の減速も確認される中、6月の米雇用統計が公表される予定で、市場予想を下振れた場合は米利下げ期待が一段と高まりそうだ。その場合、為替相場ではドル安・円高が進行するとみられ、内需株へ物色が広がるのではないか、との見方も聞かれた。
日経平均の予想レンジは3万9200円―4万1000円。
今週の日経平均は順調に水準を切り上げ、週後半に3万9000円台を回復した後すぐに節目の4万円台に乗せた。米市場でハイテク株高が続いていることを背景に半導体関連銘柄に買いが入り、指数を押し上げている。
底堅い動きは目先も続くと予想されており、日経平均は4万円台で値固めの展開となりそうだ。T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏は「上昇ピッチが速く、やや割高感が意識され始めてもおかしくはないが、売り込まれる材料もない」と指摘し、日経平均は横ばい圏を維持すると予想している。
足元で半導体株以外のセクターにも物色の裾野が広がっていることも支えとなりそうだ。市場では「米トランプ政策に関して最近は減税や規制緩和など、マーケットにとって追い風になるような材料が意識され始めている」(国内証券・ストラテジスト)との指摘があった。
7月3日には米雇用統計が公表される予定で、「最近の米経済統計の悪化から雇用統計も弱いのではないか、という思惑はある」(浪岡氏)という。一方、市場予想を下振れる結果となった場合は、米利下げ期待の高まりで為替が円高方向に向かうとみられ、円高進行の恩恵を受けやすい内需株に買いが波及するかが注目される。
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