台湾有事のどさくさに「尖閣」も奪われる? 防衛専門家が警告する、中国“同時侵攻”の悪夢
中国との武力衝突には、日本との関係では2つのシナリオがありえます。 その1つが東シナ海で、もう1つが台湾です。まずは東シナ海問題について見ていきましょう。 東シナ海問題には2つの要素があって、1つが尖閣諸島、もう1つがガス田です。 このうちガス田については、排他的経済水域(EEZ)問題とも密接に絡んでいます。 その点でたしかに大きな問題ではあるのですが、最終的には経済的な交渉で着地点を見いだすことができる可能性もあります。 そしてもう一方の尖閣諸島は、元々の日本固有の領土に対し、台湾が後になって領有権を主張してきたものでした。 中華人民共和国は、「台湾は中国の一部」とみなしていますから、台湾が主張すれば中国も主張することになります。そこで日中の対立事項となったのです。 EEZ問題に近いエリアなので紛らわしいですが、根はまったく別のものです。 ただし、中国にとってあくまで本命は台湾です。尖閣諸島のためにリソースを使いすぎて、台湾に振り向ける力がなくなってしまったら本末転倒です。 ですので、日本がきちんと抑止力を高めていれば、中国に「尖閣諸島を獲得するためには、実戦という高コストが生じる」と思わせることができ、理屈上は抑止ができるのです。
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