いずれ社会問題に? 録画されているかを見破る方法とは(CNET Japan)

 「うわ、なんでそんなものがあるの?」  Metaのスマートグラス「Ray-Ban Meta」の話題を出したとき、友人はそう顔をしかめた。数万円するこのデバイスは、定番の黒縁サングラス「ウェイファーラー」のフレームを少し太くしたようなデザインだ。 カメラ付きサングラスの画像一覧  普通の人は、まさかそこにカメラが隠されているとは疑わないだろう。筆者自身も昨年、街中で2度遭遇した。1度目はニューヨークの地下鉄で、向かいの席の人物がかけていた。  もう1度は、バーで隣り合った男性と話したときだ。店内が薄暗く少し時間がかかったが、会話の途中で、彼のメガネがスマートグラスだと示すサインに気がついた。  その瞬間、私はひどく動揺した。街角でネズミやアライグマなどの野生動物と鉢合わせたときのように、どう振る舞えばいいか分からなくなったのだ。  「自然にしろ」と自分に言い聞かせた。彼が私を録画していたわけではない(とほぼ確信している)が、その「可能性」があることは分かっていた。 スマートグラスとプライバシー問題  世間の大半は、スマートグラスについてまだほとんど知識がない。実はこれが大きな問題となっている。  一部のユーザーはこの無知につけ込み、見知らぬ人に嫌がらせをしてその反応を撮影している。被害者の多くはホームレスの人々や接客業の従業員、そして女性たちだ。  スマートグラスはもはやニッチな製品ではない。事実、Metaは2025年に700万台を販売している。  男らしさを誇示する「マンフルエンサー」などのコンテンツクリエイターたちは、比較的手頃な価格でこのメガネを購入し、無防備な人々を撮影しているのだ。抗議デモの参加者を監視したり、トイレなど公共の場で盗撮したりする目的にも悪用されうる。  メーカーが顔認識機能を追加すれば、プライバシー問題はさらに悪化する。報道によれば、Metaはまさにその機能を計画中だという。  公共の場で無断撮影されるのを完全に防ぐのは難しい。しかし、「スマートグラスを悪用する迷惑な人々」による隠し撮りのハードルを上げることはできる。第一歩は、このテクノロジーを見分ける方法を知ることだ。 スマートグラスの外観とは?  すべてのスマートグラスが同じ見た目というわけではなく、カメラを持たないモデルもある。だが、現在市販されているカメラ付きメガネの大部分はMeta製だ。  最も簡単な見分け方は、インジケーターライトを探すことだ。着用者が写真や動画を撮影しているときに点灯する小型のLEDランプだ。  米CNETの編集者でウェアラブル製品の専門家、スコット・スタインは次のように指摘する。「スマートグラスはモデルごとにインジケーターの種類が異なり、機能も多岐にわたる。社会全体として『どこをチェックすべきか』という明確な共通認識がないことが、問題の大部分を占めている」  Metaのレイバンモデルは2021年に登場した。2023年にはスリム化された第2世代モデルが発売されている。最新モデルは片方のレンズに小型ディスプレイが内蔵されているが、この画面は着用者にしか見えない。  Metaのレイバンモデルはすべて比較的太めのプラスチックフレームを採用しており、着用者から見て左上にカメラレンズがある。  その反対側の角にあるのがLEDライトだ。写真撮影時は点灯し、動画録画時は点滅する仕組みだ。  撮影するには、右側のつるにある撮影ボタン(LEDライト付近)を押す。あるいは「ヘイMeta、写真を撮って」「ヘイMeta、動画を撮って」と音声コマンドを使うことも可能だ。  Metaはオークリーとも提携している。「HSTN(ハウストン)」モデルはレイバンのフレームを丸くしたようなデザインで、カメラとLEDの位置も同じだ。  一方、「Vanguard」モデルは顔を覆うラップアラウンド型のゴーグルに近く、カメラとLEDは鼻あて部分の中央に配置されている。  LEDライトに加え、写真を撮るとシャッター音が鳴る仕様だ。しかし、光も音も比較的ささやかなサインにすぎない。  インジケーターの存在を知っていても、自分が撮影されているか確信を持てないこともある。屋外の直射日光の下では、録画ライトの点灯を視認するのは事実上不可能だ。  また、本来は禁止されているものの、ユーザーがステッカーでLEDを隠したり、改造してライトを完全に無効化したりするケースもある。 スマートグラスの未来はすでにここにある  スマートグラスは多くの可能性を秘めたテクノロジーだ。視覚障害者の生活支援に役立つほか、アーティストや木工職人、シェフなどのクリエイターが、両手が塞がった状態で作業風景を撮影するのにも重宝する。  しかし同時に、危険な側面も持ち合わせている。  残念ながら現状では、スマートグラスを規制し、悪用を防ぐような法律は米国ではほとんどない。だがデバイスが普及するにつれて、かつてスマートフォンでの撮影ルールが形成されたように、利用に関する新たな社会的規範が育っていくはずだ。  公共の場でスマートグラスを見分けられるようになれば、悪ふざけや悪意あるユーザーに利用されるリスクを減らせる。この新しいテクノロジーのあり方を形作り、何ができて何が許されないのかを定義していくのは、私たち自身なのだ。 この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

CNET Japan
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