岩手1区の候補はこんな人 5人の公約や略歴も紹介 衆議院選挙

 27日公示された衆院選は、岩手1区に5人、2区に2人、3区に3人が立候補を届け出た。舌戦を繰り広げる候補者の横顔を1区から紹介する。

 (届け出順。2区は29日、3区は30日掲載の予定)

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1区候補者の横顔

階猛氏

米内紘正氏

吉田恭子氏

佐々木大成氏

小笠原勇治氏

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地域思う原点は不変

階 猛(しな たけし)氏中道前

階猛氏

 8選を目指す真冬の短期決戦。「生活者ファーストの政治が今こそ必要だ」。立憲民主、公明両党が結成した新党「中道改革連合」の公認候補として走り出した。「中道や中庸は政治において大事」と思いを丁寧に訴え、政権交代を期す。

 7期目は財政金融政策や労働者の「働き控え」の解消に向けた法案提出などに尽力した。昨秋の臨時国会で衆院法務委員長に就任。重要課題の審議がいよいよ始まる段階での解散総選挙に「もっと仕事をしたかった」と率直に語る。

 長い議員生活で最も忘れられないのは2011年の東日本大震災。当時与党の立場で被災地に何度も足を運び、悩み、寝る間も惜しみ復興政策に力を注いできた。「改めて政治の重要さを感じ、今に至っている」

 盛岡一高、東京大で野球に打ち込んだスポーツマン。多忙な日々だが、時間を見つけて運動やスポーツ観戦で気分転換する。妻(56)と息子2人の存在が支えで「家族と過ごす時はくだらない話をしたり、一緒にご飯を食べたりリラックスできる」と相好を崩す。

 自身の強みを「ぶれない、こびない、諦めない」と分析。過去・現在・未来への責任を果たすため、地域への変わらぬ思いを胸に駆け抜ける。

 ◇趣味・特技 野球、ボクシング ◇好きな食べ物 岩手の食材 ◇好きな歌 母校の校歌 ◇尊敬する人 原敬

 ◇好きな言葉・座右の銘 水滴石穿

 【公約】戦争の犠牲を招いた「過去」を忘れず、専守防衛と非核三原則を貫く。政治不信がはびこる「現在」を変えるため、企業団体献金を廃止する。安心・安定・希望の「未来」を創るため、財政金融政策を正常化する。

 【略歴】①最終学歴:東京大②主な経歴:総務政務官、立憲民主党「次の内閣」財務金融相、衆院法務委員長③職業:弁護士④住所:盛岡市⑤出身地:盛岡市⑥年齢:59歳⑦当選回数:7

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豊かさ実現情熱注ぐ

米内 紘正(よない ひろまさ)氏 自民新

米内紘正氏

 「地方を豊かにすることで稼ぐ日本を取り戻す」。固い決意、情熱が2度目の挑戦へと突き動かした。

 生まれ育った東京から盛岡に移り住み間もなく8年。現状を肌で感じ「人材や食、エネルギーを含め国を支えているのは地方。東京一極集中の財政制度を変える」と力を込める。

 曽祖父米内光政元首相の覚悟に感銘を受け政治の道を志した。東京大で農村の活性化を研究し医療系企業に就職した。衆院議員秘書を経て、曽祖父が生まれた地に移住。2019年県議選で初当選し1期務めた。

 24年前回衆院選は自民党の政治資金収支報告書の不記載問題などで逆風が吹きおわび行脚となった。だが「今回は政策や訴えが届く」とアクセルを踏み込む。

 妻(38)、長男(4)、長女(1)と4人暮らし。家族で温泉やキャンプ、釣りなどに出かけるのが楽しみ。「盛岡は食べ物もおいしく川や湖もある。少し足を延ばせば海にも行ける。充実した岩手ライフ」を送る。

 ネクタイのほかカーテン、カーペットも緑一色。「やっぱり緑が恋しくなる。人間の本能だろうか」と頬を緩めた。

 昨秋に稲刈りをした際の写真をポスターに起用。納得のいく「出来秋」を目指し、真冬の陣をひた走る。

 ◇趣味・特技 釣り、旅行、スポーツ観戦、魚料理、映画観賞 ◇好きな食べ物 チャーハン、焼きそば ◇好きな歌 サカナクションの怪獣 ◇尊敬する人 吉田松陰

 ◇好きな言葉・座右の銘 終日乾乾

 【公約】生活の安定を図る物価高対策、地方と東京の格差をなくす税財政制度改革、所得増に資する地方への成長投資、安定的医療介護サービスの提供、手厚い結婚・子育て支援、国土強靱化(きょうじんか)、安全保障強化と外国人政策

 【略歴】①最終学歴:東京大②主な経歴:日本調剤、衆院議員秘書、県議、自民党県連政調会長③職業:政党役員④住所:盛岡市⑤出身地:東京都荒川区⑥年齢:38歳⑦当選回数:0

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護憲と反戦貫く信念

吉田 恭子(よしだ きょうこ)氏共産新 

吉田恭子氏

 「暮らし、平和、人権の願いを私たちに託してほしい」。世界情勢が不安定な中で挑む6度目の衆院選。ぶれない問題意識で、政治の変革や護憲を訴える。

 日本民主青年同盟(民青)で活動した高校時代、広島で被爆者の体験談に耳を傾けた。ケロイドが残る体を見せてもらい「衝撃を受けた」。反戦への思いを強くし、18歳の誕生日に共産党に入党した。

 戦後80年となった昨年、「原点に立ち戻りたい」と中学2年の長女と広島を再び訪れた。原水爆禁止世界大会に参加して非戦のバトンをつなぎ「親子でかけがえのない体験になった」。そして迎えた12日間の選挙戦は、親として、政治家として「誰もが安心して子育てできる環境」を実現させるべく戦い抜く決意だ。

 「やりたいことに夢中になって頑張れる」性格。こだわりのアイテムはピアスで、街頭に立つ前に「自信をつけたい」とお気に入りを選んできた。デザイン面で重視するのは「温かく元気な印象」とはにかむ。

 夫(60)、長女と過ごす時間が楽しみ。最近は家族3人で行ったサザンオールスターズのコンサートが思い出深い。衛星放送や動画サイトでK―POPアイドルの番組を視聴する「推し活」も息抜き。

 ◇趣味・特技 ドラマ観賞 ◇好きな食べ物 盛岡冷麺 ◇好きな歌 希望の轍(わだち) ◇尊敬する人 祖母

 ◇好きな言葉・座右の銘 一期一会

 【公約】消費税は一律5%に減税し、インボイス廃止▽軍事費の大幅増額に反対▽国の責任で医療・介護危機打開▽中小企業への直接支援で大幅賃上げ▽コメ・農業を守る▽原発ゼロ、気候危機打開▽選択的夫婦別姓実現▽多文化共生

 【略歴】①最終学歴:和光大②主な経歴:盛岡市職員労働組合書記、共産党県委員会副委員長③職業:政党役員④住所:盛岡市⑤出身地:紫波町⑥年齢:44歳⑦当選回数:0

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より良い日本へ行動

佐々木 大成(ささき たいせい)氏参政新

佐々木大成氏

 建設会社を経営し、政府の施策や悪化する経済に歯がゆさを覚えた。昨年1月に参政党員となり「テレビを見ながら愚痴を言うだけではなく、行動を起こすべき」と出馬を決断した。

 生まれは宮古市。工学院大専門学校を卒業後、ハウスメーカーや不動産販売会社勤務を経て、2020年に実家の建設会社のトップに就任した。「現場で培ったチームプレーは、組織で動く上で役立つ」と仲間との意思疎通に重きを置く。

 間もなく15年を迎える東日本大震災で消防団員として出動し、がれき撤去や復旧工事も担った。ハード整備が進むにつれて復興事業が激減。廃れる同業者もあり「故郷が、これ以上疲弊するのを黙って見ていられない」と奮い立った。

 初めて臨む選挙戦。厳寒の折、毎日のつじ立ちを敢行して寝不足気味だが「体力は誰にも負けない」と言い切る。30代で始めたブラジリアン柔術は全国大会で3度優勝した黒帯の腕前だ。「戦略を立ててぶつかっていく大切さは、行動の全てに当てはまる」と自信をのぞかせる。

 盛岡市に住み、中学2年の長男と小学6年の長女の存在が活動を支える原動力。「より良い日本を残したい」。明るい未来を思い描き、まい進する。

 ◇趣味・特技 ブラジリアン柔術(黒帯) ◇好きな食べ物 そば ◇好きな歌 君が代 ◇尊敬する人 吉田松陰、橋本左内

 ◇好きな言葉・座右の銘 人事を尽くして天命を待つ

 【公約】消費税の段階的撤廃と積極財政で景気を底上げし、所得を増やす。子ども1人に月10万円支給するなど子育てを「自己責任」にしない少子化対策。1次産業従事者への所得補償やインフラ整備を通して日本の命と国土を守る。

 【略歴】①最終学歴:工学院大専門学校②主な経歴:不動産会社勤務、参政党国政改革委員③職業:建設会社社長④住所:盛岡市⑤出身地:宮古市⑥年齢:47歳⑦当選回数:0

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政治への疑問原動力

小笠原 勇治(おがさわら ゆうじ)氏無所属新

小笠原勇治氏

 抱いていた疑問が膨らんだ。「首相を国民が選べないのがおかしい」。スーパーの夜間帯のマネジャーとしてアルバイトをしながら、国政選挙に挑む。

 盛岡市八幡町で生まれた。「おとなしい子」だったが盛岡四高で応援団リーダーを務めた。「人を助けたかったわけではない」ものの、公務員試験の中で合格した消防士を選んだ。

 それでも救急や山林火災対応で現場を踏むうち、感謝されることもあり、やりがいはあった。隊長を務めるようになって仕事に限界を感じ50代後半で退職した。

 水炊きやすき焼きなど料理が好き。じゃじゃ麺はみそから手作りし「店を出そうと思っていたほど」と自負する。日本酒も好み「飲むのは1杯か2杯、多くても3、4杯。でも3合入るコップを買った」と笑う。

 「あまり急がない性格」と自己分析し、公示日の午後に立候補を届け出た。「はっきり言って勝算はない」としつつ、住宅政策や企業献金禁止を掲げ「戦うときは戦うし、言わねばならないときは言わなければならない」と口調に熱がこもる。

 次男(29)と長女(26)は独立し、盛岡市川目で母(91)、長男(32)と3人暮らし。盛岡近郊の温泉に入り、リラックスする。

 ◇趣味・特技 競技トランプ ◇好きな食べ物 アイスクリーム、じゃじゃ麺 ◇好きな歌 アニメソング ◇尊敬する人 なし

 ◇好きな言葉・座右の銘 なし

 【公約】首相を国民が選べるようにする。企業献金禁止。国会議員の待遇を知事と県議の間にし、秘書は2人までとする。少子化、経済、防災対策。祖父母世代、両親、子ども3人車4台。100坪の土地に50坪の家を建てられる住宅政策。

 【略歴】①最終学歴:盛岡四高②主な経歴:盛岡西消防署繋出張所長代理、沢田町内会副会長③職業:アルバイト④住所:盛岡市⑤出身地:盛岡市⑥年齢:62歳⑦当選回数:0

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