話題株ピックアップ【夕刊】(1):データセク、コシダカHD、古野電
データセク <日足> 「株探」多機能チャートより
■コシダカHD <2157> 1,284円 +131 円 (+11.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
コシダカホールディングス<2157>が朝安後に急速に切り返し、年初来高値を一気に更新した。同社は10日午後1時、25年8月期第3四半期累計(24年9月~25年5月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比10.7%増の513億5400万円、経常利益は同10.1%増の85億9300万円となった。直近3カ月間の3~5月期で経常利益は約46%増となっており、これを評価した買いが株価の切り返しにつながった。カラオケ事業で既存店の客数増加基調が持続したほか、不動産管理事業も堅調に推移した。■古野電気 <6814> 4,230円 +390 円 (+10.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
古野電気<6814>は急伸。連日で上場来高値を更新した。9日取引終了後に3~5月期連結決算を発表。売上高は前年同期比11.0%増の312億9600万円、営業利益は同30.8%増の34億3800万円だった。これを好感した買いが流入した。新造船向け販売が増加したほか、既存船のリプレイス需要や保守サービス需要が好調だった。防衛装備品事業については生産能力強化を目的とした新たな生産管理システムの導入に伴った一時的な運用調整が生じ、生産出来高が減少した。なお、通期の増収減益見通しは据え置いている。■ラクト・ジャパン <3139> 4,100円 +355 円 (+9.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ラクト・ジャパン<3139>は物色人気を集めた。9日取引終了後、25年11月期連結業績予想について売上高を1800億円から1880億円(前期比10.0%増)へ、純利益を33億円から43億5000万円(同38.3%増)へ上方修正すると発表。これが好感された。アジア事業のチーズ製造販売部門の販売数量は価格改定の影響などで期初計画をやや下回ったものの、それ以外の部門の販売数量は期初計画を上回り好調に推移し、上期売上高が計画を上回ったことが要因。加えて、国内事業の乳原料・チーズ部門及びアジア事業のチーズ製造販売部門の利益率が想定より改善していることや、前期に発生した一部商品の品質不良に関わる受取補償金を営業外収益として計上することも寄与する。■MrMax <8203> 777円 +63 円 (+8.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
ミスターマックス・ホールディングス<8203>は大幅高で7日続伸。この日午後3時ごろに3~5月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比7.8%増の347億1300万円、営業利益は同46.6%増の12億3800万円だった。コメの売り上げが大幅に伸びたほか、加工米飯やコメの代替需要からパスタ、パンが好調に推移した。物価高騰に対応した値下げ企画の実施で衣類用洗剤、キッチン用品、ペットフードなども伸長した。好決算を評価した買いが入った。■トレファク <3093> 1,887円 +144 円 (+8.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
トレジャー・ファクトリー<3093>は反発。9日取引終了後に第1四半期(3~5月)連結決算を発表し、売上高は118億4300万円(前年同期比14.8%増)、営業利益は14億9600万円(同10.9%増)、純利益は9億9800万円(同8.2%増)となった。これが買い材料視された。底堅いリユース需要により、主力の衣料をはじめスポーツ・アウトドア・楽器といったホビー用品などが伸長したほか、インバウンド需要の継続でブランドバッグなどの服飾雑貨が好調に推移し、既存店売上高が5月まで45カ月連続で前年実績を上回ったことが牽引した。また、前期出店店舗の成長と新規出店効果も売上高を押し上げた。人員増加や新規出店に伴う先行コスト増などがあったが、増収効果により吸収し売上高・営業利益は第1四半期として過去最高を更新した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高462億5200万円(前期比9.6%増)、営業利益44億2000万円(同9.5%増)、純利益30億800万円(同11.0%増)の従来見通しを据え置いている。■Synspective <290A> 1,298円 +58 円 (+4.7%) 本日終値
Synspective<290A>は大幅高。同社は9日の取引終了後、衛星展開技術を手掛けるドイツ企業のExolaunch社とマルチローンチアグリーメントを締結したと発表。契約によりSynsのSAR(合成開口レーダー)衛星「StriX」シリーズ10機に関し、Exolaunch社は打ち上げミッションの管理から衛星の軌道投入までの一貫したサービスを提供する。2027年に最初の打ち上げを予定しているという。■霞ヶ関キャピタル <3498> 17,160円 +540 円 (+3.3%) 本日終値
霞ヶ関キャピタル<3498>が大幅続伸。同社の子会社である霞ヶ関リートアドバイザーズ(東京都千代田区)が資産運用を受託する霞ヶ関ホテルリート投資法人<401A>が、東証REIT市場へ8月13日に新規上場することが9日に発表された。これに伴う霞ヶ関Cの業容拡大期待が膨らみ、同社株に買いが流入した。霞ヶ関ホテルは、日本初のデベロッパー系ホテル特化型の上場リートとなる。主幹事はみずほ証券。■HOYA <7741> 17,780円 +555 円 (+3.2%) 本日終値
HOYA<7741>が後場に強含んだ。同社は10日、日本国内の内視鏡事業の分社化を実施すると発表した。機動的な意思決定を通じ同事業の競争力が高まり、収益性の向上につながるとの見方から買いが入ったようだ。HOYAが新設した子会社であるPENTAX Medicalに吸収分割により承継し、分社化する。これまで内視鏡事業は国内においてPENTAXライフケア事業部として運営していたが、他事業と特性が異なる部分があった。分社化により製品開発や販売マーケティング管理などの意思決定をきめ細かく行えるようにし、一層の事業拡大を図る。来年5月1日を効力発生日とする予定。■アドバンテスト <6857> 11,245円 +265 円 (+2.4%) 本日終値
アドバンテスト<6857>が6連騰で連日の上場来高値更新と強さを発揮しているほか、ディスコ<6146>も切り返すなど半導製造装置関連株への買いが優勢となっている。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が小幅ながら続伸し年初来高値を更新した。そのなか、個別では画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が2%近い上昇で上場来高値を更新、時価総額が世界で初めて4兆ドル台に乗せる場面があった。生成AI市場の拡大を背景にAI用半導体需要も増勢一途にあり、エヌビディアの収益成長に対する期待感が改めて高まっている。これを受け、エヌビディアの最先端半導体向けに半導体検査装置を納入するアドテストなどの株価も強く刺激される格好となった。 株探ニュース