市況 - 株探ニュース
株式評論家 植木靖男
東京市場では日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)がともに気迷いムードにあり、先行きを見通すことが難しくなっている。
これまでは日経平均株価が下げてもTOPIX は確りといった対照的な展開をみせることが多々あったが、ここへきて足並みを揃えて上下動している。 こうした気迷いはチャート的には、これまで幾度となく経験してきたことでもある。この後に下げることもあれば、逆に反発する局面もあった。今回はどうか。来週前半で先行きが見えてくるとみたい。気迷いの背景にある注目材料にも触れておこう。為替だ。それと世界的な紛争だ。円安が止まりそうにない。理屈の上では、日本の経済成長力が米国のそれを上回れば円安は止まり、円高になる。いまのままでは円安が続くことになる。焦点は、高市政権が打ち出している政策が期待どおりに展開するかどうかだ。結果がみえてくるには時間が必要だ。だとすれば、年内一杯はいまの状況は変わらないのではないか。
もっとも、米国経済がつまずけば別だ。要は、これまで長期にわたってわが国から米国に移動した膨大な資金が戻ってくるかどうかだ。わが国は巨額の現預金を有するが、8月21日付の日本経済新聞(「外貨預金の伸び最大」)が報じているように、国内の個人、企業が外貨預金を急速に増やしている。この流れに歯止めをかけられるか。高市政権の“日本成長戦略”に期待したい。海外からの資金還流はその成果次第だ。 また、イラン戦争の行方も注目される。60日間の交渉期限(8月17日)を過ぎたが、紛争の解決にはなお時間を要しそうだ。一方で米国株が上昇に転じたのは、ロシアがウクライナに軍事侵攻してからである。戦争景気は無視できない。だとすると、米国株は再び上昇に転じる可能性もある。 ●投機色の強い銘柄に人気向かうこれまで幾度か記してきたが、今回の上昇相場ではAI(人工知能)・半導体関連株が主役であり、最後までそれは続くとみている。ただし、高くなれば下がり、下がれば上がるのが株価だ。いまはまだ主役銘柄に上昇の兆しはうかがえない。AI・半導体関連の代表格であるキオクシアホールディングス <285A> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]は戻り待ちの売りを消化する段階であり、まだ買うときではない。
いまは短期的というよりも、投機的な対象に人気が集中しやすい。わが国の市場で最も投機色の強いセクターが海運株だ。なかでも日本郵船 <9101> [東証P]が注目される。逃げ出す時機を逃さぬ自信のある投資家向きだろう。このほか、キナ臭い非鉄株からはDOWAホールディングス <5714> [東証P]か。円安を背景に鉱物資源高は続きそうだ。
穏やかな上昇をみせる内需関連では、陸運に目を向けたい。JR東日本 <9020> [東証P]の人気が強い。
2026年8月21日 記 株探ニュース