GoogleがオープンソースのAIエージェント「Gemini CLI」発表/Windows 10のウイルス対策「Microsoft Defender」は2028年10月まで提供
Googleは6月25日、開発者向けのコマンドライン版AIエージェント「Gemini CLI」を発表した。Apache 2.0ライセンスでオープンソース化されており、ターミナル上でGeminiの機能を直接利用できる。 Gemini CLIは、個人のGoogleアカウントでログインし、無料のGemini Code Assistライセンスを取得するだけで追加料金なしに利用可能だ。 1分間に60件、1日1000件のリクエストまで無料で使え、Gemini 2.5 Proの100万トークンのコンテキストウィンドウにもアクセスできる。また、コーディングアシスタントの「Gemini Code Assist」とも統合されており、エージェントモードで複数ステップのプラン作成や失敗した実装パスからの自動回復機能も利用可能だ。 その他、Gemini CLIの主な機能は、Google検索を活用したリアルタイム情報取得、Model Context Protocol(MCP)による機能拡張、プロンプトのカスタマイズ、スクリプト内での自動実行など。コーディング、コンテンツ生成、問題解決、リサーチにも対応する。
Microsoftは6月24日、Windows 10で動作するMicrosoft Defender(ウイルス対策)のサポートを2028年10月まで継続すると明らかにした。 Windows 10のサポート自体は2025年10月14日に終了するが、移行に猶予が必要な環境のために、最大3年間の有償サポートを行う「延長セキュリティ更新プログラム(ESU)プログラム」が提供される。 ESUは、個人でも年間30ドルで利用できる。このESUが2028年10月までなので、ウイルス対策もあわせて2028年10月までの提供になっている。 なお、ウイルス対策自体はESUに加入しなくても利用できると考えられるが、セキュリティ更新はESU加入者にのみ提供される。ただし、ESUに加入しても新機能やテクニカルサポートは提供されてないので、できるだけ早くWindows 11に移行した方がいいだろう。
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Googleは6月24日、デスクトップ向けChromeブラウザの安定チャネルをアップデートした。WindowsおよびmacOS向けに「138.0.7204.49」「138.0.7204.50」、Linux向けに「138.0.7204.49」を展開している。 本バージョンでは、大規模言語モデル(LLM)を利用して文章の翻訳や要約を行えるAPIが導入されている。導入されたAPIは以下の3つだ。 ・Translator API:Webページに言語翻訳機能を提供するJavaScript API ・Language Detector API:テキストの言語を検出するためのJavaScript API ・Summarizer API:AI言語モデルを活用し、入力テキストの要約を生成するJavaScript API また、このアップデートには脆弱(ぜいじゃく)性への対処を含む11件のセキュリティ修正が含まれており、CVE番号が公開されているのは以下の3件となる。カッコ内は深刻度だ。 ・CVE-2025-6555: Use after free in Animation(Medium) ・CVE-2025-6556: Insufficient policy enforcement in Loader(Low) ・CVE-2025-6557: Insufficient data validation in DevTools(Low)
Rapidusは6月23日、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(シーメンス)と2nm世代以降の半導体設計/製造プロセスにおける戦略的コラボレーションを締結したと発表した。 シーメンスは、業界標準の半導体設計検証ソリューション「Calibre」プラットフォームを提供しているが、協業では、Calibreを基盤としたPDK(Process Design Kit)の共同開発を行い、設計/検証のエコシステムを構築する。RapidusのMFD(Manufacturing For Design:設計のための製造)コンセプトの具現化を目指し、製造初期段階から高い歩留まりと短TAT(Turn Around Time)を実現するという。 Rapidusはこの取り組みにより、設計から製造まで国内完結できる体制を整え、設計データのセキュア管理、製造トレーサビリティーの確保、情報漏えいリスク低減など、サプライチェーンの信頼性強化を進める。
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