《アメリカ・イスラエル「対イラン最新兵器」図鑑》実戦初投入のドローン「LUCAS」、イラン戦艦を撃沈した魚雷「MK48」ほか、間断なく投入される最新兵器の数々(NEWSポストセブン)
今回の作戦の大きな特徴は、最新兵器が間断なく投入されることだ。 アメリカは世界最大級の空母「エイブラハム・リンカーン」と「ジェラルド・R・フォード」を中東に派遣し、新型の弾道ミサイルや自爆型ドローン(無人機)をイランに撃ち続けている。 なかでも注目されるのが、実戦に初投入されたドローン「LUCAS」だ。軍事ジャーナリストの井上和彦氏が指摘する。 「もともとイランが製造するドローン『シャヘド』を参考に製造され、全長約3m、全幅約2.5m、重量約200kgというコンパクトな機体ながら最大航続距離は800km。発射されると自立制御で飛行し、体当たりして目標を破壊します。昔の戦争は爆撃機が絨毯爆撃をして地域一帯を無差別に破壊したが、ドローンは標的をピンポイントで狙うため効率がよく、人的被害も少なくなる」 3月4日には米原子力潜水艦「シャーロット」から発射された魚雷「Mk48」が、インド洋に展開するイランの軍艦「デナ」を撃沈した。 「Mk48は米軍の主力魚雷。米海軍の潜水艦が敵艦を魚雷で沈めるのは第二次大戦中に旧日本軍の艦艇を撃沈して以降初めてで、およそ80年ぶりとされます」(井上氏) さらにアメリカは射程500km以上とされる新型の長距離精密打撃ミサイル「PrSM」を実戦初投入し、旧来型の迎撃ミサイル「パトリオット」や巡航ミサイル「トマホーク」などとともに総攻撃を仕掛ける。 イスラエルも新たな兵器を投入している。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏が指摘する。 「ドローン大国のイスラエルは様々なタイプの攻撃型ドローンをイランに向けて発射し、イスラエル軍独自仕様のステルス戦闘機F35は今回の作戦で第五世代ステルス戦闘機として史上初めて敵の有人戦闘機を撃墜しました。ただし出力100kW級のレーザー兵器『アイアンビーム』(ヘブライ語名称オル・エイタン、"エイタンの光")は、実戦投入されたものの期待外れの戦果しか得られませんでした」
戦況の長期化が懸念されるなか、欧米の主要メディアは、米軍が持つ地中貫通爆弾「バンカーバスター」を英航空基地内の米軍の爆撃機が搭載したと報じた。 「米軍は地下の軍事施設などの攻撃のため開発された数種類のバンカーバスターを持っており、最大の『GBU-57』は地下60mまで攻撃できます。昨年6月に米軍がイランの核施設を攻撃した際は、これが14発も使用されました。米本土からステルス爆撃機で使うもので、今回も使用するかが注目されています」(黒井氏) 世界中が固唾を呑んで見守っている。 取材・文/池田道大、橋本安彦 ※週刊ポスト2026年4月3日号