バーFRB理事、トランプ関税はインフレ加速し失業増やすリスク
Jonnelle Marte
米連邦準備制度理事会(FRB)のバー理事は9日、トランプ米政権の貿易政策がインフレ圧力と失業の増加をもたらし、FRBを難しい立場に追い込む可能性があると警告した。ただし金利については、関税の影響がより明らかになるまでは現状で適切な水準にあるとの見解を示した。
バー氏はパウエルFRB議長が今週の会見で発したコメントを踏襲し、米経済が健全な状態にあり、金融政策当局には関税とその影響がもっと明確になるまで待つ時間的な余裕があると述べた。
Fed Governor Michael Barr.
バー理事はアイスランドのレイキャビクで開かれた会議に出席。「最近の関税引き上げの規模と範囲は現代に例を見ない。最終的な形も不明で、経済にどう影響するかを知るには時期尚早だ」と述べた。発言内容は事前原稿に基づく。
さらに「関税は米国のインフレ率を押し上げ、米国内外の経済成長率を低下させると予想している」とも語った。
それでも米経済は「出発点での状況が強固だったため」、金融政策では慎重な対応が可能だとバー氏は述べた。
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原題:Fed’s Barr Warns Tariffs Risk Higher Inflation, Unemployment(抜粋)
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