米国株式市場=横ばい、PPI受けインフレ警戒 S&Pは連日最高値

米国株式市場はほぼ横ばいで取引を終えた。2024年6月、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場はほぼ横ばいで取引を終えた。卸売物価指数(PPI)の伸びが予想を上回ったことを受け、インフレへの警戒感が再び広がった。ただ、S&P総合500種(.SPX), opens new tabは小幅に上昇し、3日連続で過去最高値を更新した。
米労働省労働統計局(BLS)が14日発表した7月のPPIは前月比0.9%上昇し、約3年ぶりの大幅な伸びとなった。今後数カ月間でインフレが広範に加速する可能性が示唆された。 もっと見る

LSEGのデータによると、市場が予想する米連邦準備理事会(FRB)の年内利下げ幅は約56.7ベーシスポイント(bp)と、統計発表前の63bpから縮小した。ただ、9月の25bp利下げは引き続き完全に織り込まれている。

マッコーリー・グループのグローバルFX・金利ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は「FRBは9月に25bpの利下げを行うだろう。ただ、タカ派的な利下げになる。FRBが長期の緩和サイクルに向けて市場を誘導したいと考えるには時期尚早だ」と述べた。

個別銘柄では半導体大手インテル(INTC.O), opens new tabが7.4%高。トランプ米政権が同社株取得の可能性について協議していると伝わった。 もっと見る
前日に四半期決算を発表したシスコシステムズ(CSCO.O), opens new tabは1.6%下落した。 もっと見る
農機大手のディア(DE.N), opens new tabも6.8%安。四半期決算が減益となり、通期利益見通しの上限を引き下げたことを嫌気した。高級ブランド「コーチ」などを手がけるタペストリー(TPR.N), opens new tabは15.7%急落。通期利益見通しが予想を下回った。両社とも関税の影響を警告した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.29対1の比率で上回った。ナスダックでも2.14対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は163億株。直近20営業日の平均は183億株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場

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