92歳で週4日勤務をこなすマックの人気クルー「民ちゃん」が毎日3回食べる"ヨボヨボ回避のヘルシー食材" 腕立て伏せを朝昼晩にそれぞれ20回、好物はチーズバーガー
全国のマクドナルドの女性クルーで最高齢の本田民子さんは「90歳まで腰痛知らず」だったという。本田さんは「健康のために、毎食必ず食べている食材がある。あとは歩くことも大切。動かないとだめで、私は朝昼晩にそれぞれ20回腕立て伏せも習慣にしている」という――。
「働くことが好き、家でじっとしているのが寂しい」と仕事愛を語る本田さん。しかし、実は2年前に一度、店長の北住さんは「腰が痛いので、辞めようと思う」という電話を本田さんから受けたという。
撮影=プレジデントオンライン編集部
マクドナルド熊本下通り店 本田民子さん
「そのあと少しして、本田さんが制服を返しに来られたんですけど、10代、20代の若いクルー(店舗アルバイトスタッフ)のみんなが、『わー、久しぶりです!』って、一斉に喜んじゃって。そのままクルールームでお話をしていたら、本田さんが『やっぱり、人気者だから、辞めんでおこうかな』って(笑)」
本田さんを慕うのは若い世代だけではない。店舗で働く幅広い世代のクルーみんなから、好かれているらしいが、それはなぜなのか。店長の北住さんはこう見ている。
「本田さんは、みんなに優しいんですよ。いつも穏やかで、笑顔で。そして、みんなのことを覚えてらっしゃるんです。この人はお母さんと2人で暮らしているとか、この人は子どもさんがいてとか、話したことを覚えてくださっている。例えば、10年前に一緒に働いていた主婦の方がいたのですが、その後、息子さんが大きくなってクルーになられたら、本田さんが息子さんに手作りのらっきょうを持って来て、『お母さんに、あげなっせ』って言ってくださったり、そのお母さんが喜ぶからと、一緒に働いていた時に毎年あげていたお寺の干支の絵馬を、息子さんに引き継いで渡したり……」(北住さん)
できたご縁を、長く、ずっと大切にする本田さんだからこそ、接しているうちに、自然と相手も本田さんとの縁を大切にしたくなってしまうのだろう。
「あと、本田さんをすごいなって思うのは、出会った時からずっと、出勤のたびに、私のところに来て、感謝してくださるんです。『今日も、働けてうれしい』って言って。その感謝される心の、きれいさと言いますか、毎日、お仏壇にお米をあげる時も、感謝から始まるとおっしゃっていました。本田さんの話を聞いてから、私も働けることはありがたいことなんだって思っています」(北住さん)
取材中に握手を求められる姿も…
店のクルーだけではない。アーケードの商店街の人たちからも、本田さんは愛されている。
「目の前の商店の清掃の方が、朝、わざわざ、本田さんに会いに来ます。腰を痛めて、数カ月お休みされたあとも、『戻って来たんだねー』って喜んでおられました。熊本下通り店の朝は7割が常連のお客様なのですが、よくお話しする仲良しの方が多くいらっしゃいます」(北住さん)
撮影=プレジデントオンライン編集部
毎朝、アーケードの通路にキビキビとモップ掛けをする本田さんの存在は、商店街にはもはや、欠かせないものなのだ。
女性で日本最高齢のマッククルーということで、本田さんは近年メディアにも多々、取り上げられている。
「全国から、お手紙やファンレターが届きますね。東京から熊本に遊びに来たという若い男の子が本田さんを訪ねて来たこともあります。海外の方も、何人か来られています」(北住さん)
実際に、取材中にも握手を求めるファンが何人もやってきた。
92歳という高齢でマックの制服に身を包み、はつらつと働く姿に誰もが、励まされる思いになるのだろう。