ベセント米財務長官、日本に利上げ求めていない=赤沢経済財政相

 赤沢亮正経済財政相は15日の閣議後会見で、日銀の金融政策に関する ベセント米財務長官の発言について、日本に利上げを求めてはいないと指摘した。写真は4月18日、東京で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 15日 ロイター] - 赤沢亮正経済財政相は15日の閣議後会見で、日銀の金融政策に関する ベセント米財務長官の発言について、日本に利上げを求めてはいないと指摘した。

ベセント長官は13日に出演したテレビ番組で、日銀の植田和男総裁と話したとし、個人的見解として日銀はインフレ抑制で後手に回っているが、インフレ抑制に取り組むだろうと指摘した もっと見る

赤沢経済財政相は「ベセント長官は日本の利上げはビハインド・ザ・カーブ(出遅れ)だと思うが、今後上げていくだろうと言っている」と指摘し、「日本の利上げについて、何かしろということは一切おっしゃっていない」と強調した。

その上で、政府として「(日銀の)利上げの水準について何か申し上げることはない」とし、「日銀が2%の物価目標をきちっと実現する中で、われわれは1%を上回るぐらいの賃上げをノルム(共通認識)として定着させ、成長型経済に移行していく」との従来姿勢を繰り返した。

7月末に日米で合意した米関税(自動車15%など)の日本経済への影響については、実質国内総生産(GDP)を0.3-0.4ポイント下押しするとの試算を公表した。自動車関税が25%で据え置かれた場合と比較して、0.2ポイント程度改善するとも説明した。

米半導体関税の対象には半導体製造装置も含まれると理解するが、米側と確認してはいないとも述べた。

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