NY市場サマリー(15日)ダウ上昇、ドル下落 利回り上昇
<為替> ドルが主要通貨に対し下落した。今週発表された一連の経済指標で米連邦準備理事会(FRB)が9月の次回会合で利下げを再開するとの観測が裏付けられた。市場ではトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が米アラスカ州アンカレジで行っている会談でウクライナ停戦に向け何らかの進展が得られるか注目されている。
ウクライナ停戦合意が得られれば、ユーロが恩恵を受けるとの見方が大勢。終盤の取引でユーロ/ドルは0.5%高の1.1702ドル。
CMEフェドウオッチによると、9月の会合で0.25%ポイントの利下げが決定される確率は93%。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインはほぼ横ばいの11万7126ドル。
NY外為市場:
<債券> 利回りが上昇、10年債利回りは2週間ぶりの高水準を付けた。連邦準備理事会(FRB)による9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ観測が後退したことが背景にある。
最近の一連の経済指標が景気減速を示唆していることから、FRBの9月利下げはほぼ確実視されており、12日発表された7月の米消費者物価指数(CPI)で、関税措置によるインフレへの影響が依然限定的である状況が示されたことから、FRBが大幅利下げに動く可能性も織り込まれ始めていた。
ただ、14日発表の7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)が約3年ぶりの大幅な伸びとなり、インフレ加速が示唆されたことで50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げ観測は後退した。
2年債利回りは2bp上昇の3.759%。
10年債利回りは3.5bp上昇の4.328%。
2年債と10年債の利回り格差は56.7bと、約2bp拡大した。取引序盤で一時、57.6bpと、7月16日以来の水準まで拡大した。
米金融・債券市場:
足元の労働市場の弱さと、関税措置の影響でインフレが加速する兆候がまだ見られないことから、市場では来月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げがほぼ確実視されている。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.3対1の比率で上回った。ナスダックでも1.36対1で値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回った。
米取引所の合算出来高は163億株。直近20営業日の平均は182億株。
米国株式市場:
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物 相場は、米ロ首脳会談の行方に注目が集まる中、ほぼ横ばいとなった。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.60ドル(0.02%)安の1オンス=3382. 60ドル。週間では3.11%下落した。
NY貴金属:
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領の会談の行方に注目が集まる中、需給の緩みを意識した売りが優勢となり、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.16ドル(1.81%)安の1バレル=62. 80ドル。週間では1.69%安だった。10月物は1.05ドル安の61.98ドル。
NYMEXエネルギー:
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