運動したいけど走りたくはない……そんな人は「ラッキング」をはじめてみよう
ランニングは、屋外に出てカロリーを燃焼できるうえに、有酸素運動で体を鍛えられるというすばらしいエクササイズです。
とはいえ、できれば「走る」ことなく、そのメリットだけを享受したいと思っていませんか?
それならば、ランニングの代わりに「ラッキング」を試してみましょう。つまり、ウエイトが入ったリュックサックを背負ってウォーキングするのです。
ラッキングとは?
ウエイトが入ったリュックサックを背負って、ウォーキングやハイキングをすることを「ラッキング」と言います。
軍隊では、装備をリュックサックに入れて背負い、長距離を歩く行軍訓練が行われます。それと同じことをスポーツとしてやるのがラッキングです。
リュックサック(Rucksack、英語ではラックサック)を背負って歩くので、ラッキング(Rucking)というわけです。
エクササイズの一環としてラッキングする人は、ハイキング用品や軍隊の装備を運ぶわけではありません。
近所を短い距離でラッキングする場合ならなおさらです。
代わりに、リュックサックにウエイトを入れたり、重りが付いたベストを着るのがいいでしょう。
ラッキングのメリットとは?
ラッキングは、ランニングやほかの有酸素運動と同様に、安定したペースで行う有酸素運動の1種です。
心拍数が長時間にわたって上昇するので、心肺機能を鍛えるのに向いています。
カロリー消費量も多いので、体重の維持管理にも効果的です。
「ウエイトなしで歩いたっていいんでは?」と思う人もいるかもしれません。
けれども、基礎的な体力がついた人にとっては、ウォーキングは、運動としてあまりにも軽く、負荷が足りないのです。
すでにウォーキングを日課としており、もう少し負荷が高い運動にチャレンジする準備ができている場合、次のステップとしては、歩くスピードを上げたり、坂道を上ったり、ウエイトを持ってウォーキングしたりするのが最適です。
そして、ウエイトを背負って歩くラッキングをしながら、スピードを上げたり、坂道を歩いたりすることもできます。
普通のリュックサックでいいの?
もちろん。
けれども、本格的にラッキングをしている人たちはしばしば、専用リュックサックを購入したり、重り付きベストを使ったりしています。
使えそうなリュックサックがあれば、最初の何回かはそれを背負って挑戦し、本当にラッキングを楽しめるかどうか、確認するといいでしょう。
リュックサックに、ダンベルを何本か固定せずに入れて背負うと、居心地の悪さにすぐさま気づくはずです。手っ取り早くラッキングをはじめたいなら、ホームセンターで園芸用や建築用の砂袋を1袋購入しましょう。
通常は、約20kg入りで数百円ほどです。
それから、その砂をジップ付きビニール袋に少し入れて、ラッキング用のウエイトとして使ってみてください。
ダンベルなどと違って、固く尖った部分がないので、背中が痛くなりません。体力がついてくれば、砂を足すこともできます。
自宅にあるウエイトを使う場合は、体に直接に当たらないよう、タオルに包んで入れるのも良いでしょう。
ダンベルやケトルベルより、バーベルプレートのほうが使いやすいと思います。
どんなウエイトを使うにせよ、できるだけ肩甲骨あたりに固定して、体にぴったり添うようにします。
ストラップやバンジーコードを使うと、リュックサックが揺れにくくなってラクですよ。