旅行者に安全な世界の都市ランキング 1位はレイキャビク、東京は9位

世界で最も安全な旅行先はどこだろうか? 米旅行保険会社バークシャー・ハサウェイ・トラベルプロテクション(BHTP)は、旅行先としての安全性を基に世界の都市を格付けした。 この包括的な報告書は、実際の旅行者の知見と信頼できる第三者情報を活用し、世界で最も安全な都市を特定している。BHTPは1500人以上の米国人を対象に調査を実施し、各都市を実際に訪問した人々の意見を採用した。回答者は、犯罪、健康、交通機関など、さまざまな安全性に関する項目について、自身の体験を基に各都市を評価した。 BHTPは独自のアルゴリズムを用いて、セルビアのデータベースサイト「ナンベオ」、英経済誌エコノミスト、安全データを提供する米ジオシュアなどの安全指標を統合し、世界で最も安全な都市を割り出した。 今回のランキングは、8月に調査が実施された時点での安全状況を示すものであることに留意してほしい。例えば、ポルトガルの首都リスボンで9月3日に発生したケーブルカーの脱線事故は、今回のランキングには反映されていない。BHTPは、旅行前に外務省の安全情報を確認することが重要だと強調している。 ■世界で最も安全な都市 では、旅行者にとって世界で最も安全な都市はどこだろうか? 2年連続でランキングの首位に立ったのは、アイスランドの首都レイキャビクだ。持続可能性、地域社会重視の文化、充実した社会基盤で知られるレイキャビクは、2年前のランキングでは3位だった。報告書は、レイキャビクには安全でない地区はないとしている。同市は低い犯罪率や充実した医療制度のほか、親切な地元住民などが評価された。 とはいえ、この都市に危険性がまったくないわけではない。BHTPは、レイキャビク周辺地域では火山の溶岩が依然として懸念されると警告している。「同国は本質的に巨大な冷却マグマの塊であるため、この問題が消えることはない」 ■欧州で最も安全な都市 ランキング上位15位のうち、9都市を欧州勢が占めた。多くの都市は過去の同報告書でも高い評価を得ていたが、注目すべき動きもあった。 デンマークの首都コペンハーゲンは前回と同様の2位につけた。コペンハーゲンは、暴力犯罪、テロ対策、交通機関などの安全性が高かった。 スイス最大の都市チューリヒは今年初登場だが、3位に食い込んだ。チューリヒはテロ対策が注目されている。BHTPは、同市が比較的小規模でありながらも開放感がある点や、必要に応じて容易に医療を受けられる点も特筆している。 オランダの首都アムステルダムは4位にランクイン。BHTPは、同市は人々が自分らしくいられる場所だとしている。自転車に優しい文化もアムステルダムの特徴だ。 7位に入ったスペイン第2の都市バルセロナは、社会基盤などの面で改善が見られ、トップ10に返り咲いた。BHTPは、バルセロナは公共の安全を維持しつつ、観光客の押し寄せにうまく対処していると評価した。 8位のリスボンと10位のアイルランド首都ダブリンはともに初登場だった。報告書はリスボンについて「バルセロナより(現時点では)観光客が少なく安全だ」と説明。ダブリンには「危険な地域はほぼ見当たらない」としている。 11位のイタリア北部ベネチアについて、調査回答者は極めて安全だと評価したが、BHTPの他の情報源は、同市では「欧州主要都市ならどこでも見られるような日常的な軽犯罪や小規模な詐欺が存在する」と指摘し、やや慎重な見方を示した。 英首都ロンドンは13位だった。ジオシュアのデータによれば、ロンドン中心部のほとんどの地区は極めて安全だという。ただしBHTPは、英国の道路は米国とは逆方向の左側通行である点を挙げ、米国人旅行者に交通安全への注意を促した。

Forbes JAPAN
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