9月の0.5%利下げ「正当化されず」、経済の現状反映せず=米セントルイス連銀総裁
米セントルイス地区連銀のムサレム総裁は14日、連邦準備理事会(FRB)が9月の次回会合で0.5%ポイントの利下げを決定することは、米経済の現状を踏まえると正当化されないとの考えを示した。カリフォルニア州で5月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)
[ワシントン 15日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のムサレム総裁は14日、連邦準備理事会(FRB)が9月の次回会合で0.5%ポイントの利下げを決定することは、米経済の現状を踏まえると正当化されないとの考えを示した。
ムサレム氏はCNBCのインタビューで、 米経済がほぼ完全雇用の状態にあり、インフレ率がFRBの目標をなお上回っていることのほか、関税措置に対する企業の対応がまだ初期段階にあることを理由に挙げ、通常より大きな幅となる0.50%ポイントの利下げは「現在の経済状況と見通しに裏付けられていない」と述べた。
ただ、労働市場を巡るリスクをこれまでよりも大きく認識していると言及。物価上昇圧力が予想より長く続く可能性が高まっているとの見方も示した。
ベセント米財務長官はこの日、 FRBは9月の会合で0.25%ポイントの利下げから始め、その後ペースを加速させることができると言及。前日は 「9月に0.50%ポイントの利下げを開始し、一連の利下げを実施することが可能だ」と述べていた。
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