川崎の20歳女性遺棄、男の親族「容疑者が殺しているかも」「空き家に遺体あるかも」…警察は手がかり得られず
川崎市川崎区の自宅に元交際相手の岡崎 彩咲陽(あさひ) さん(20)の遺体を放置したとして職業不詳の白井 秀征(ひでゆき) 容疑者(27)が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、白井容疑者の親族が1月中旬、神奈川県警に「(白井容疑者が)関わったかもしれない」などと話していたことが捜査関係者への取材で分かった。遺体を遺棄した可能性のある場所も示したため、県警は現場に出向いて確認した。岡崎さんの手がかりは得られなかったという。
白井秀征容疑者発表などによると、岡崎さんは昨年12月9日以降、白井容疑者によるストーカー被害を川崎臨港署に相談していた。20日、身を寄せていた祖母宅からいなくなり、行方がわからなくなった。
県警はその後、岡崎さんの家族や知人、白井容疑者の親族らから事情を聞いていた。
亡くなった岡崎彩咲陽さん(親族提供)捜査関係者によると、1月中旬に白井容疑者の親族を任意で聴取したところ、「(白井容疑者が行方不明事案に)関わっていると強く感じる」と話した。「殺しているかも。(白井容疑者の自宅に近い)空き家に遺体があるかもしれない」とも述べた。
県警はすぐに空き家を確認したが、岡崎さんは発見されなかった。県警は「証言に具体性がなかった」としている。
県警は昨年12月22日、岡崎さんが白井容疑者に連れ去られたかもしれないという岡崎さんの祖母の110番を受け、白井容疑者の自宅に出向いた。ただ、強制力のない任意での捜索だったうえ、家族が食事中を理由に難色を示したため、詳細は確認できなかった。23日には室内を改めて調べたが、手がかりはなかった。
岡崎さんの遺体は4月30日、白井容疑者宅の台所の床下から見つかった。県警は捜索する際、ストーカー規制法違反の疑いで捜索令状を取得していた。