「黄金の都市」ドバイの衝撃の近況…わずか2週間で「幽霊都市」化(中央日報日本語版)

米国・イスラエルとイランの間で戦争が激化する中、中東の観光・金融ハブとなっているドバイが直撃を受けている。戦争勃発から約2週間で、数万人の観光客や外国人居住者が都市を離れ、ショッピングモールやホテル、ビーチバーなどが閑散としているという報道があった。 英国日刊紙ガーディアンは11日(現地時間)付の記事で最近「戦争勃発以来、ドバイの華やかさが失われつつある」とし、観光と金融を基盤に成長してきた都市が「存続の脅威(existential threat)」に直面していると報じた。 ガーディアンによると、先月28日に米国とイスラエルの空爆が行われた後、イランが報復攻撃に出て発射したドローンとミサイルのうち、3分の2以上がアラブ首長国連邦(UAE)へ向かったという。西側諸国との軍事・情報協力関係や、グローバルな金融・観光の中心地であるドバイの象徴性が攻撃対象となったとの分析がある。 実際、戦争勃発以降、ドバイでは外国人滞在者や観光客の流出が続いている。人口の90%以上が外国人という都市の特性上、戦争の恐怖が広がり、大規模な「脱出」が始まったということだ。ガーディアンは、ビーチのパブやショッピングモール、5つ星ホテルなど主要な観光施設も客足が大幅に減少し、閑散とした雰囲気に変わったと伝えた。 ドバイに16年住んでいる英国人教師ジョン・トラディンガー氏はメディアに「ドバイの光は明らかに失われた」と述べ、「英国出身の教師のほとんどが突然の戦争に大きなショックを受け、すでに出国したり、もう戻らないと言っている」と語った。 現地住民は日常的にミサイル警報を受信している。携帯電話には「ミサイル脅威の可能性」を知らせる警報が鳴り、窓から離れて安全な場所へ移動するよう案内が繰り返し表示されると伝えられた。 イランが発射した約1700発のうち90%以上はUAEの防空網によって迎撃されたが、一部は軍事基地や産業施設、ドバイ国際空港などを攻撃した。世界最大級の航空ハブの1つであるドバイ国際空港も一時運航が停止された後、限定的に再開された。 ドバイの象徴的な観光地となっている人工島の「パーム・ジュメイラ」も攻撃の被害を受けた。この場所にあるフェアモント・ホテル付近では、ドローン攻撃により黒煙が立ち上る映像が中継され、恐怖が拡大した。 パキスタン出身のタクシー運転手、ザイン・アンワル氏は、ホテル近くに停めていた車が攻撃により破壊されたという。アンワル氏は「生き残っただけでも幸運だが、戦争が始まって以来観光客が消え、収入がほとんどない」とし、「多くのタクシー運転手が他国に移る方法を考えている」と語った。 戦争の長期化による経済的衝撃も懸念される。ドバイは年間約300億ドル(約4兆7770億円)規模の観光収入があるが、他の湾岸地域とは異なり、大規模な石油資源がないため、観光と金融への依存度が高い構造だ。所得税や相続税などのない税制のおかげで、世界各国の億万長者や企業が集まる都市でもある。 しかし、戦争によって安全な投資・観光地というイメージが揺らぎ、経済的な打撃は避けられないという見方が出ている。実際、シティバンクとスタンダードチャータード銀行はセキュリティ上の懸念からドバイの従業員の一部を避難させた。 UAEザイード大学のカレド・アルメザイニ教授は「現時点ではUAE経済が持ちこたえられるレベルだが、戦争があと10〜20日続けば観光や航空、外国企業の活動などに非常に大きな影響が出るだろう」と述べた。 ドバイ当局は不安の拡散を防ぐため、情報統制にも乗り出した。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で恐怖を煽る投稿を行ったインフルエンサーを逮捕する可能性があると警告し、空襲の音についても「空から聞こえる大きな爆発音は安全のためのもの」というメッセージを送って市民を安心させている。 それでも都市の雰囲気は大きく変わった。ジュメイラ・ビーチでは今でも観光客がカクテルを飲み、子どもたちが水遊びを楽しんでいるが、ビーチのバーやショッピングモール、ホテルの多くは客が大幅に減少し、事実上「空っぽ」の状態だという。 大規模な外国人流出の影響は予想外の場所にも現れた。慌てて出国した観光客やインフルエンサーが飼っていたペットを捨てていくケースが増え、動物保護施設には捨てられた犬や猫が急増した。 一方で、ドバイを離れられない外国人労働者も少なくない。ドバイにはインド人約200万人、ネパール人最大70万人、パキスタン人約40万人など、数百万人の移民労働者が暮らしている。 戦争後、UAEで発生した死亡者4人のうち3人も南アジアの労働者だった。パキスタン出身のタクシー運転手とネパール人の警備員、バングラデシュ人の運転手がミサイルの残骸や攻撃で命を落とした。 ドバイ郊外の労働者居住地域で働くナイジェリア出身の労働者エベネザー・イブラヒム氏は、「ミサイルが心配だが、政府がうまく迎撃しているものと信じている」と述べ、「故郷にも問題が多い。目標のためにここで働き続けるつもり」と語った。 しかし、ミサイルの残骸のために死亡したバングラデシュ人労働者のサレ・アフメド氏の家族は、状況が正しく伝わっていないと主張した。弟のジャキール・フセイン氏は「バングラデシュに戻ってニュースを見て初めて状況の深刻さを知った」と語り、「兄が状況を正確に把握していたら、もっと安全な場所へ移動したり、帰国していたかもしれない」と述べた。 ジャキール氏は「兄を失った後、またドバイに戻るのは耐え難いが、家族は依然として生計のためにドバイに依存せざるを得ない」と述べた。

中央日報日本語版
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