老化の元凶「糖化」は、糖質と脂質のダブルパンチで進む

人生も半ばを過ぎると、老化と無縁ではいられない。少しでも老化を遅らせ、健康寿命を延ばしたいというのは誰しも願うことだろう。近年では老化研究が急速に進み、老化を進める要因も明らかになってきた。今、その中で注目されているのが「糖化」だ。糖化は、見た目の老化はもちろん、血管や内臓、骨、関節などの機能低下、糖尿病、認知症など多くの病気のリスクも高める。では、糖化を防ぎ“老けない”ために何を実践すればいいのだろうか。本特集では、糖化の最新事情とその対策を、糖化研究の専門家である同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏に聞いていく。

『糖と油で老化が進む! 「糖化」の防ぎ方』 特集の内容

  • 第1回

    老化の元凶「糖化」は、糖質と脂質のダブルパンチで進む←今回

  • 第2回

    「糖化」を防いで老化を遅らせる、食事のルール

  • 第3回

    蒸留酒より醸造酒? 糖化を最小限に抑える「お酒」の飲み方

数ある老化対策の中で最も重視すべきは「糖化」

 年を重ねると、皮膚のシミ・シワ、白髪などが目立ち始める。こうした自然な加齢現象は誰にでも起こり、避けて通るのは難しい。とはいえ、“老け方”には明らかに個人差があり、同じ年代なのに10歳若く見える人もいれば、逆に10歳老けて見える人もいる。問題は見た目だけではない。健康寿命に大きく影響するさまざまな病気の進み方にも個人差がある。同い年の友人は若々しく病気知らずなのに、自分だけ老け込んで病気がちになっていくとしたら――。こんな事態は誰だって避けたいものだ。

(写真はイメージ:PIXTA)

 近年、老化研究が大幅に進み、老化を進める要因も明らかになってきている。その代表として、体内の過剰な糖が悪影響を及ぼす「糖化」や、活性酸素により起こる「酸化」、免疫の低下、心身のストレス、生活習慣などが分かっている。どれも重要な要素だが、特にクローズアップされているのが糖化だ。最近はテレビや週刊誌などでも取り上げられる機会が増えているので、聞き覚えのある人も少なくないだろう。

2025年刊行『糖と脂で体は壊れる』(池田書店)

 同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏は、「数ある老化要因の中で、最も重視するべきなのが糖化です」と言い切る。米井氏は早くから老化対策(アンチエイジング)の重要性に着目し、2000年に日本鋼管病院に日本初のアンチエイジングドックを開設した医師だ。日本抗加齢医学研究会(現・日本抗加齢医学会の前身)の立ち上げに関わり、同志社大学で糖化の観点から抗加齢医学研究に携わってきた。糖化ストレス研究会の理事長も務める中、アンチエイジングについて多くの著書も手がけている。

 糖化とは、糖質がたんぱく質と結びつき、そこに熱が加わって褐色に色づく反応のこと。メイラード反応ともいう。例えば、小麦粉のでんぷんや砂糖(糖質)に卵(たんぱく質)を加えて加熱すると、キツネ色のパンケーキが焼き上がる。まさにこれが糖化反応だ。

 パンケーキに限らず、こんがり焼けた料理のおいしさは誰もが知るところだが、これが体内で起こると大きな問題となる。糖化反応によって体内のたんぱく質が“焦げて”変性し、劣化してしまうからだ。下の写真は、牛の皮をブドウ糖溶液()と、ブドウ糖を含まない溶液()に数日漬け込んだもの。糖を含むというだけで組織内のたんぱく質の糖化が進み、茶褐色に変色し、弾力が失われていく。

牛皮の糖化モデル(左が糖化処理なし、右が糖化処理あり)。(写真提供:同志社大学 アンチエイジングリサーチセンター/糖化ストレス研究センター)

 糖化反応が進むと、最終的に終末糖化産物AGEs:Advanced Glycation End Products)と呼ばれる物質になる。AGEsはたんぱく質が変性した状態であり、体内の老化を進めるもとだ。

 「たんぱく質は、皮膚や筋肉だけでなく、各種臓器、血管、骨などさまざまな器官の構成要素です。同様に、ホルモンや酵素、遺伝子などもたんぱく質(機能性たんぱく質)でできています。これが糖化によって焦げていくのですから、見た目が老けたり、臓器などが劣化したりして、さまざまな疾患につながるのです」(米井氏)

糖化でさまざまな病気のリスクも高まる

 糖化によってリスクが高まる病気は、多岐にわたる。その1つが糖尿病。糖尿病患者の体の中では、血糖値を調節するインスリンというホルモンが効きにくいことが分かっているが、それも糖化の影響だ。「インスリンがつくられる過程で糖化を起こすため、血糖値を下げる機能が落ちると考えられます」と米井氏。

 このほかにも、糖化によって血管が傷むと、動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなり、皮膚ではシミやシワが増える。脳では認知症、骨では骨粗しょう症、目では白内障や加齢黄斑変性など、糖化はさまざまな病気の引き金になる。さらに、免疫力の低下や慢性疲労、意欲の減退などにも影響するという。

 米井氏は、近年の研究から糖化を進めるメカニズムが明らかになってきたと話す。糖質のとり過ぎが原因であることは従来から知られていたが、脂質の影響も大きいことが分かったという。米井氏は「糖質と脂質が体を壊していくのです」と警告する。本特集 第1回では米井氏への取材を基に、糖質と脂質が糖化を進め、老化につながる仕組みを解説。第2回では糖化を抑える食事のルール、第3回ではお酒との付き合い方や運動のコツなど、具体的な糖化対策を紹介しよう。


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人生も半ばを過ぎると、老化と無縁ではいられない。少しでも老化を遅らせ、健康寿命を延ばしたいというのは誰しも願うことだろう。近年では老化研究が急速に進み、老化を進める要因も明らかになってきた。今、その中で注目されているのが「糖化」だ。糖化は、見た目の老化はもちろん、血管や内臓、骨、関節などの機能低下、糖尿病、認知症など多くの病気のリスクも高める。では、糖化を防ぎ“老けない”ために何を実践すればいいのだろうか。本特集では、糖化の最新事情とその対策を、糖化研究の専門家である同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏に聞いていく。

米井嘉一(よねい よしかず)氏 同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター 教授

1982年慶應義塾大学医学部卒業、1986年同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学、日本鋼管病院内科、同院人間ドック脳ドック室部長などを経て、2005年より現職。2008年より同志社大学大学院生命医科学研究科教授を兼任する。研究テーマは抗加齢医学、糖化ストレス、内科学。『糖と脂で体は壊れる』(池田書店)ほか著書多数、科学誌「Nature」2025年3月13日号でも研究内容が紹介された。

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  • 誰もがなる「白内障」、失明原因1位「緑内障」 早期発見のカギ

    年を重ねたら誰もが必ずなる病気で、眼鏡をかけても矯正できない白内障。日本人の中途失明原因の1位であり、40歳以上の20人に1人がかかるという緑内障。視機能低下を進ませるこれら2つは、一体どうしたら早期発見でき、どんな治療をするのでしょうか。過去の人気記事を基に、多くの人が直面する白内障・緑内障との付き合い方を見ていきましょう。

  • 危険な「脳卒中」から身を守る方法

    脳卒中は突然起こる病気でありながら、実は8割が予防できる病気でもあると言われている。予防のために私たちができることは何なのか。脳の血管を守る極意を見ていこう。

  • 頻尿、尿漏れ… 尿のお悩みは症状に合った適切なケアを!

    急に尿意が生じる、くしゃみをすると尿が漏れる…。尿のお悩みの中には、症状に合った適切な対策をとりさえすれば、わざわざ医療機関に行かずとも、生活習慣の見直しや体操などセルフケアで改善できるものが少なくありません。あきらめる前に試しにやってみましょう。

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米井嘉一(よねい よしかず)氏 同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター 教授

1982年慶應義塾大学医学部卒業、1986年同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学、日本鋼管病院内科、同院人間ドック脳ドック室部長などを経て、2005年より現職。2008年より同志社大学大学院生命医科学研究科教授を兼任する。研究テーマは抗加齢医学、糖化ストレス、内科学。『糖と脂で体は壊れる』(池田書店)ほか著書多数、科学誌「Nature」2025年3月13日号でも研究内容が紹介された。

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スマホの画面で小さい文字を追うとき、夜間に運転するとき、「見えにくさ」を感じることはないだろうか。小さな異変を「年のせいだろう」と放置していると、視力を失う原因となる目の病気が悪化し、物を見る能力(視機能)を取り戻せなくなったり、全身の老化につながったりする。40歳を過ぎたら、一生お世話になる大切な目の機能を維持するために、見え方を定期的にチェックしよう。順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗氏に、視機能を確かめる10のチェックや、目の寿命を延ばす7つの習慣などについて聞く。

平塚義宗(ひらつか よしむね)さん 順天堂大学医学部眼科学教室 先任准教授

1992年山形大学医学部を卒業後、2000年米国Johns Hopkins大学院公衆衛生学修士、順天堂東京江東高齢者医療センター先任准教授(臨床)などを経て、2015年より現職。国立保健医療科学院客員研究官も兼任する。網膜や硝子体の疾患、白内障などを専門とするほか、眼科における公衆衛生、医療経済についても研究を重ねている。日本眼科学会眼科専門医。日本眼科啓発会議メンバーとしてアイフレイルの普及活動を行う。

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LDLコレステロール値や中性脂肪値などが高い脂質異常症は、血管の老化を進め、心筋梗塞による突然死の原因となる病気だ。しかし、過信して放置している人や誤解している人も多いようだ。何が本当なのか。本特集では、コレステロールに関する正しい情報を解説し、血管の老化と突然死を防ぐ方法を紹介する。

山下静也(やました しずや)氏 りんくう総合医療センター(大阪府泉佐野市)理事長

1979年大阪大学医学部卒業。米シンシナティ大学臨床病理学教室、大阪大学医学部講師、同大学院医学系研究科助教授、同総合地域医療学寄附講座教授などを経て、2015年地方独立行政法人りんくう総合医療センター副理事長兼病院長に就任。2020年より現職。日本動脈硬化学会元理事長・名誉会員。「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」の執筆協力委員・顧問も務めた。専門は脂質異常症、動脈硬化症、肥満症。

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年を重ねると増えてくる「関節」まわりの痛みや凝り、違和感。なかでも多くの人が気になっているのが、「股関節」ではないだろうか。股関節は体の中心にあって、歩く機能を支える大切な関節だ。100年ずっと自分の股関節で歩くにはどうすればいいのだろうか。股関節の仕組みや股関節を守るために必要なこと、痛んでしまった股関節の治療などを紹介する。

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 順風満帆に過ごしているつもりでも、職場やプライベートの悩みがむくむくと膨らんでくる。強がってみたり、困りごとに向き合わずに放置したりと一瞬悩みから解放されたように振る舞っても、ふと立ち戻ると何も解決していないことに気が付き、一人で考え込んでしまう……そんなあなたは悩みで心がコリ固まっています。

 職場での人間関係、恋愛、健康や病気、加齢、キャリア、家庭……人の悩みはさまざまな場面で存在します。でもその多くは、「こうあるべき」という自分の思い込みによるものかもしれません。決めつけや先入観、一つひとつ、はがしていきませんか。

 この連載では、「こうあるべき」の思い込みを解いて心のコリを軽くするような言葉を、精神科医のTomy先生が発信していきます。きっとパッと視界が広がるでしょう。

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精神科医Tomy先生が、ビジネスパーソンのさまざまな悩みに向き合う本連載。今回のテーマは「成長感」です。50代半ばの男性は、40代になった頃から1年が過ぎるのがどんどん速く感じられるようになり、自分の成長を感じられなくなったと言います。このまま年齢を重ねていくことに不安を感じている男性に、Tomy先生がアドバイスします。

(写真:fujiwara/stock.adobe.com)

成長を感じられず、このまま年齢を重ねるのが不安です

 今回悩みを打ち明けてくれたのは、医療機器製造の中堅企業で営業として働いている50代の秀之さん(仮名)です。若い頃はわりと好奇心旺盛で、新しいことにも積極的に挑戦してきた秀之さんですが、40歳を過ぎた頃から新しいことを始めるのが急におっくうになったと言います。毎日同じことの繰り返しになると、1年が過ぎるのがより速く感じられるようになりました。

 部下の挑戦を後押しする立場でありながら、自分自身はあまり挑戦していない。成長も感じられないことに焦りや不安を感じるようになった秀之さん。

 友人たちからは、「何か新しいことを始めてみれば?」と言われるものの、なかなか重い腰が上がりません。

 「このまま50代が過ぎ、60代へと年齢を重ねていっていいものでしょうか。成長している実感があれば、こうした不安もなくなるのではないかと思うのですが……。Tomy先生、私は、これからどうすればいいのでしょうか?」

日常に「小さな変化」を起こしてみて

 率直に言えば、秀之さんに限らず年齢を重ねると成長を感じられなくなるのは、当然のことです。自分から動かなければ人間関係は固定化しがちになるだけでなく、放っておくとむしろ、ネットワークは小さくなっていきます。仕事面も若い頃と比較して、成長スピードが落ちているように感じるのは自然なことでしょう。ただ私は、肉体的には難しくても、精神的には永遠に成長できると思っています。

 秀之さんは、日常生活の中に「楽しいこと」があまりないのかもしれません。もしそうなら、探しに行きましょう。大事なのは今が快適であることと、毎日に適切な変化があることです。

 人間、日常生活にまったく変化がなければ、「このままでいいのかな」と不安になるものです。新しいことを始めるのは不安かもしれませんが、まずは「こんなことをしてみようかな」というものを探してみるだけならできるのではないでしょうか。その中で、楽しそうだな、できそうだなと思うものがあれば、挑戦してみてください。

 面倒で断っていた交流会に1回は参加してみる、近くのスポーツジムに通ってトレーナーや常連さんと話してみる。そんな小さなことでいいので、日常に変化を起こしてみましょう。

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 日経Goodayでは日々、新しい健康・医療情報をお届けしています。その中で、読者のみなさまが今、最も気になっているテーマ、例えば、「大腸がん」「脂肪肝」「痛風・尿酸値」「男性ホルモン」などに関する多数の記事の“エッセンス”をすばやく知りたい――。そんなニーズにお答えする新サービスを開始します。

 それが「テーマ別特集」です。毎月、読者のみなさまの関心が高かったテーマをチョイスし、特に好評だった記事のポイントを編集部でピックアップしてお届けします。そのテーマ、ジャンルについて知っておくべきことが、この記事を読むだけですべて把握できます。さらに、そのテーマに関する記事一覧もご用意しました。ご活用ください。

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テーマ別特集「白内障・緑内障」この記事の主な内容 全員が必ずなる「白内障」 80代ではほぼ100% 60歳以上は10人に1人が緑内障 9割が未発見 白内障に気づくために日常生活で注意すべきサインは 緑内障はカレンダーを使って視野欠けをセルフチェック 「眼底検査」で緑内障を早期発見 40歳以上は受けてみよう 白内障は手術で治る 単焦点・多焦点の違いは 緑内障は、目薬やレーザー、手術で治療する

 「最近、視界がぼやける」「見える範囲が狭まってきた」…これを放置していると、「見たいものがはっきりと見えなくなる」「読書や運転が難しくなる」「段差や階段がよく見えず外出がおっくうになる」なんて事態になりかねない。こうした事態になると、筋力・歩行機能の低下、社会参加の減少などから、健康寿命が縮まっていく。

 実は、視界がぼやけたり、見える範囲が狭くなることは、「白内障」や「緑内障」のサインかもしれない。誰もがなる「白内障」と、放っておくと失明につながる危険もある「緑内障」。視機能の衰えを抑えるためには早期発見が重要だ。この記事で早期発見のポイントや治療法をチェックして、いつまでも「見たいものをはっきりと見られる」状態をキープしよう。

全員が必ずなる「白内障」 80代ではほぼ100%

 水晶体は本来透明だが、加齢によって濁ると、光の通りが悪くなり、物がかすんで見えるようになる。これが「白内障」だ。

 「50代では3割、80代ではほぼ100%の人に白内障の所見が見られます。つまり、将来的には全員が白内障になります。水晶体が濁るのは白髪になるのと同じような加齢現象で、両眼に起きるのも特徴です」と、順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗氏は話す。

 水晶体が濁ると光が散乱するため、ぼやける、かすむという症状が出る。まぶしく見える、細かいものが見えない、物がだぶって見える、眼鏡の度数が合わないなどの症状が出て、進行すると視力がさらに低下していく。

 ただし、最初のうちはなんとなく目がかすむように感じるだけで、視力が落ちていることに気づかない人もいる。水晶体の中央部ではなく周辺部が濁ることが多いため、見た目でも分からず、眼科で散瞳検査(瞳孔を開いて詳しく目を見る検査)を行うことによって発見できる。

加齢により水晶体が硬くなり、白く濁る。さらに進行すると水晶体は黄色や褐色になり、放置すると失明に至ることもあるが、日本では白内障で視覚障害になるケースは1.8%と高くない(*1)。(イラスト:内山弘隆)

60歳以上は10人に1人が緑内障 9割が未発見

 一方で、目と脳をつなぐ視神経が障害され、視野が欠けるのが「緑内障」。日本の中途失明原因の1位で、40歳以上では20人に1人、60歳を超えると10人に1人が該当する。実はとても身近な病気だ。

眼球が球形を維持するための一定の内圧のことを「眼圧」というが、その圧力が高まると目と脳をつなぐ視神経が傷つき、その結果、視覚情報が伝わらず、視野が欠損する。ただ、日本人には、眼圧が高くなくても視神経に異常をきたして緑内障になる「正常眼圧緑内障」というタイプが多く、7割を占める。正常といわれる眼圧値であっても、その人にとっては「高い」と判断されるのだ。(イラスト:内山弘隆)

 「国内の調査では、緑内障の90%は未発見と推計されています(*2)。これは、片目の視野が部分的に欠けていても、もう片側の目で補うことができ、自覚することが非常に難しいからです」(平塚氏)

 進行とともに視野が欠ける範囲が増え、見える範囲が狭くなっていく。後期になると、交通事故件数が2.1倍に増える、うつ病リスクや転倒リスクが増えることなどが分かっている。視野が欠けることは生活に大きな影響をもたらす。足下の視野が欠ければ階段を踏み外すし、側方の視野が欠ければ横から近づいてくる人や車に気づかずぶつかってしまう。

進行すると徐々に視野が欠けていく。(図:40歳以上の人のためのアイフレイルガイド(日本眼科啓発会議))

 視機能の低下につながる、身近な病気である「白内障」と「緑内障」。早期発見が、進行を抑えるカギとなる。日常生活でどんなサインがあれば、これらの病気を疑ったほうがよいのだろうか。次ページから、早く気づくためのポイントを紹介する。

*1 Jpn J Ophthalmol. 2023 May;67(3):346-352. *2 日本緑内障学会「日本緑内障学会多治見緑内障疫学調査(通称:多治見スタディ)報告」

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かつては日本人の死因第1位に君臨し、死亡率が減少した現在でも、後遺症で社会復帰が難しくなったり寝たきりを余儀なくされたりすることのある「脳卒中」。脳卒中は突然起こる病気でありながら、実は8割が予防できる病気でもあると言われている。予防のために私たちができることは何なのか。脳の血管を守る極意を見ていこう。

テーマ別特集「危険な『脳卒中』から身を守る方法」この記事の主な内容 死亡率は減ったが、後遺症の問題が残る「脳卒中」 脳梗塞の主な原因は「動脈硬化」と「心房細動」 動脈硬化からくる脳梗塞を予防するには 水分不足は禁物、だがカフェインやアルコールは要注意 脳出血を起こしやすいのはどんな人?

死亡率は減ったが、後遺症の問題が残る「脳卒中」

 ある日突然、脳の血管が詰まったり、破れたりして、脳の神経細胞が深刻なダメージを受ける脳卒中。治療が遅れると脳の機能に異変を来し、手足の麻痺や言葉の障害が残ることもある。「突然倒れて、そのまま亡くなってしまった」「命は助かったが後遺症が残って社会復帰ができなくなった」など、脳卒中の怖さについては皆さんも耳にしたことがあるだろう。脳卒中は全世界で25歳以上の成人の4人に1人が経験するとされるほど多く、決して珍しくない病気だ。

 一昔前まで、脳卒中は国民病とも呼ばれ、日本人の死因第1位に君臨していた。現在は、脳卒中の死亡率は大幅に減少し、がんや心臓病、老衰に次ぐ第4位まで順位を下げている(下図)。一番の要因は、何と言っても治療技術の進歩だ。脳卒中を引き起こす高血圧などの予防のために、啓発活動に取り組んできた医療関係者の努力も大きいだろう。

日本における死因別死亡率の推移

脳卒中の死亡率は大幅に減少し、がんや心臓病、老衰に次ぐ第4位となっている。(令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況「主な死因別にみた死亡率(人口 10 万対)の年次推移」より)

 だが、脳卒中の死亡率が減少したことを、単純に喜ぶわけにはいかない。救える命が増えたのは朗報だが、問題は後遺症だ。脳卒中を発症した人のうち、社会復帰できる人は半数程度にとどまるという。後遺症が残って社会復帰が難しい人、寝たきりになる人が少なくないのだ。

脳卒中は60代から急増するが、若くても発症する

 脳卒中には、脳の血管が詰まる「脳梗塞」と、血管が破れる「脳出血」、動脈にできたコブが破裂する「くも膜下出血」などがある。共通点は、どれも血管が破綻して発症すること、そして脳の機能が損なわれてしまうことだ。

脳卒中の3つのタイプ

(原図:PIXTA)

 東京女子医科大学附属足立医療センター脳神経外科 教授・診療部長の久保田有一氏は、「脳卒中は60代くらいから急増しますが、若い人が発症することもまれではありません」と話す。20代、30代の若さでくも膜下出血を起こす人もいれば、血圧が高いわけではないのに脳梗塞を起こす人もいる。脳卒中は、突然死や寝たきりのもとになる病気であると同時に、誰がなってもおかしくない病気でもあるのだ。

 では、脳卒中の予防は果たして可能なのだろうか?

 「脳卒中は突然起こる病気でありながら、実は8割が予防できる病気でもあると言われています。日常生活で気をつけるべき予防のポイントや、受けておくべき検査があるので、ぜひ皆さんに知ってほしいです」(久保田氏)

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筋肉研究の第一人者で、“筋肉博士”として親しまれた東京大学名誉教授の石井直方氏が、8月20日、胆管がんのため亡くなりました。日経Goodayにも連載や特集など様々な形でご協力くださった石井氏。数ある記事の中から、自身の闘病について語ったインタビュー記事をピックアップ、その一部を紹介します。

はじめに

 軽い負荷なのに高いトレーニング効果が得られる「スロトレ(スロートレーニング)」の開発者で、筋肉博士としてもおなじみの、東京大学名誉教授の石井直方氏。石井氏は大学生時代からボディビルダー、パワーリフティングの選手としても活躍し、日本ボディビル選手権大会優勝などの実績を誇りつつ、研究者として筋肉のメカニズムについて研究を続けてきました。今や筋トレは、子どもから高齢者まで多くの人に浸透。石井氏はまさに筋トレを日本中に広めた立役者といえます。

1983年、石井氏が28歳で日本ボディビル選手権大会で優勝した際の写真(写真提供:石井氏)

 そんな石井氏は2016年、61歳のときに「悪性リンパ腫」という血液のがんに罹患し、入院。そして2020年の夏の終わりに今度は全く異なる「肝門部胆管がん」であることが判明し再び治療を終えました。日経Goodayがインタビューを行ったのは、そのがんが再発し治療を継続している最中でした。

2019年夏、長野県乗鞍にて。(写真提供:石井氏)

 石井氏は治療中に体力の衰えを実感して以降、自らが提唱してきた「スロトレ」を実践、そのエピソードを著書『いのちのスクワット(2度のがんから私を救った)』(マキノ出版)にまとめました(*1)。インタビューでは、そんな石井氏に、病気になって改めて気づいた筋肉維持の重要性や、治療の過程でどのように筋トレを続けてきたかなどについて聞きました。

 話を伺ったのは2022年7月。実はその数カ月前、「姿勢改善筋トレ」特集という別の記事の取材にもご協力いただいたのですが、その日程調整中に「急に再入院することになったので取材日程を大幅に遅らせたい」という趣旨のメールをいただきました。そのメールには「(取材日を遅らせることが)日程的に難しいようなら、教え子を紹介しますのでお知らせください。彼なら十分に対応できます」とも書かれており、ご自分の大変なときに編集部のことまでおもんぱかりいくつかの選択肢を用意してくれる姿にお人柄を感じました。

 今回紹介するインタビューも退院延期のためいったん日程変更になった末に実現するなど、体調が安定されない中での取材、やり取りでしたが、石井氏はいつも親しみやすい雰囲気を漂わせ、どんな質問にも丁寧に答えるなど真摯に対応してくれました。

 そんな石井氏が多くの方に伝えたかった大切なこと、ぜひご一読ください。

*1 2023年12月、本書を加筆修正し、改題した改訂版が扶桑社から出版された。

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「認知症」についての問題

【問題】日本の認知症患者は戦後、右肩上がりに増え続けており、2012年の患者数は462万人でした。その時点で、2025年には675万人、2040年には802万人に達すると見込まれていました。しかし、2024年5月に厚生労働省が発表した最新の推計では数値が見直されました。最新統計における、2040年の推計患者数は次のうちどれでしょう。

  • (1)約1600万人
  • (2)約1000万人
  • (3)約800万人
  • (4)約600万人

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加齢とともに低下していく目の機能。視力を失う原因となる目の病気の多くは「初期には全く自覚症状が出ない」という厄介な特徴がある。しかし、定期的な検査やセルフチェックツールによる早期発見も可能なので活用したい。一生お世話になる大切な目の機能を守るために知っておきたい5つの重要な目の病気について、順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗氏に聞いていく。

少しずつ進行している「見えにくさ」に敏感になろう

 私たちは、外界からの情報の80%を目から取り入れている。読書をする、車の運転をする、料理をする、ドラマを観る、スポーツをする――さまざまな日常の行為において、「目がすっきり、くっきりと見える」という快適な状態は欠かせない。

 しかし、私たちはつい、目の見えにくさや不調を「年のせい」と放置してしまいがちだ。そうした見えにくさは全身の老化、フレイルのリスクに結びつく重要なサインであることを第1回でお伝えした。

 視機能の低下によって、ものの見え方は図で示したように変わっていく。

視機能が低下すると、見え方が変化していく

加齢や目の病気により、はっきり見えていたものがぼんやりし、鮮やかに見えていたものがかすむようになる。視界が暗く、狭くなっていくこともある。(図:40歳以上の人のためのアイフレイルガイド(日本眼科啓発会議))

 少しずつ進行している「見え方の変化」にいち早く気づくためにも、第1回で紹介した「アイフレイルチェックリスト」の10項目に当てはまるものがないかを定期的にチェックすることが大切だ。

2つ以上当てはまったら注意!!アイフレイルチェックリスト

  • 目が疲れやすくなった
  • 夕方になると見にくくなることが増えた
  • 新聞や本を長時間見ることが少なくなった
  • 食事の時にテーブルを汚すことがたまにある
  • 眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
  • まぶしく感じやすくなった
  • はっきり見えない時にまばたきをすることが増えた
  • まっすぐの線が波打って見えることがある
  • 段差や階段が危ないと感じたことがある
  • 信号や道路標識を見落としそうになったことがある

10項目のうち2つ以上当てはまる人は、一度、眼科専門医を受診し、必要な検査を受けよう。(「アイフレイル・ガイドブック」2023年度版 日本眼科啓発会議より)

 よく、目の病気に関して「低下してしまった視機能の回復は難しい」と聞くが、アイフレイルの啓発活動を行う順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗氏は、「ほとんどの場合、早期のうちに治療を始めれば、目が見える状態を維持することは十分に可能です。白内障に対しては、視力が回復し、認知機能の低下まで防げる可能性のある手術療法が全国に浸透しています」と言う。

 早期から治療を受けるためにも、視機能を低下させる病気の特徴を知っておくことが大切だ。ここからは、加齢によって引き起こされる老眼、白内障、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症――の5つの病気や老化現象について見ていこう。

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    急に尿意が生じる、くしゃみをすると尿が漏れる…。尿のお悩みの中には、症状に合った適切な対策をとりさえすれば、わざわざ医療機関に行かずとも、生活習慣の見直しや体操などセルフケアで改善できるものが少なくありません。あきらめる前に試しにやってみましょう。

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スマホの画面で小さい文字を追うとき、夜間に運転するとき、「見えにくさ」を感じることはないだろうか。小さな異変を「年のせいだろう」と放置していると、視力を失う原因となる目の病気が悪化し、物を見る能力(視機能)を取り戻せなくなったり、全身の老化につながったりする。40歳を過ぎたら、一生お世話になる大切な目の機能を維持するために、見え方を定期的にチェックしよう。順天堂大学医学部眼科学教室先任准教授の平塚義宗氏に、視機能を確かめる10のチェックや、目の寿命を延ばす7つの習慣などについて聞く。

平塚義宗(ひらつか よしむね)さん 順天堂大学医学部眼科学教室 先任准教授

1992年山形大学医学部を卒業後、2000年米国Johns Hopkins大学院公衆衛生学修士、順天堂東京江東高齢者医療センター先任准教授(臨床)などを経て、2015年より現職。国立保健医療科学院客員研究官も兼任する。網膜や硝子体の疾患、白内障などを専門とするほか、眼科における公衆衛生、医療経済についても研究を重ねている。日本眼科学会眼科専門医。日本眼科啓発会議メンバーとしてアイフレイルの普及活動を行う。

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  • 誰もがなる「白内障」、失明原因1位「緑内障」 早期発見のカギ

    年を重ねたら誰もが必ずなる病気で、眼鏡をかけても矯正できない白内障。日本人の中途失明原因の1位であり、40歳以上の20人に1人がかかるという緑内障。視機能低下を進ませるこれら2つは、一体どうしたら早期発見でき、どんな治療をするのでしょうか。過去の人気記事を基に、多くの人が直面する白内障・緑内障との付き合い方を見ていきましょう。

  • 危険な「脳卒中」から身を守る方法

    脳卒中は突然起こる病気でありながら、実は8割が予防できる病気でもあると言われている。予防のために私たちができることは何なのか。脳の血管を守る極意を見ていこう。

  • 頻尿、尿漏れ… 尿のお悩みは症状に合った適切なケアを!

    急に尿意が生じる、くしゃみをすると尿が漏れる…。尿のお悩みの中には、症状に合った適切な対策をとりさえすれば、わざわざ医療機関に行かずとも、生活習慣の見直しや体操などセルフケアで改善できるものが少なくありません。あきらめる前に試しにやってみましょう。

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人生も半ばを過ぎると、老化と無縁ではいられない。少しでも老化を遅らせ、健康寿命を延ばしたいというのは誰しも願うことだろう。近年では老化研究が急速に進み、老化を進める要因も明らかになってきた。今、その中で注目されているのが「糖化」だ。糖化は、見た目の老化はもちろん、血管や内臓、骨、関節などの機能低下、糖尿病、認知症など多くの病気のリスクも高める。では、糖化を防ぎ“老けない”ために何を実践すればいいのだろうか。本特集では、糖化の最新事情とその対策を、糖化研究の専門家である同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏に聞いていく。

『糖と油で老化が進む! 「糖化」の防ぎ方』 特集の内容

  • 第1回

    老化の元凶「糖化」は、糖質と脂質のダブルパンチで進む←今回

  • 第2回

    「糖化」を防いで老化を遅らせる、食事のルール

  • 第3回

    蒸留酒より醸造酒? 糖化を最小限に抑える「お酒」の飲み方

数ある老化対策の中で最も重視すべきは「糖化」

 年を重ねると、皮膚のシミ・シワ、白髪などが目立ち始める。こうした自然な加齢現象は誰にでも起こり、避けて通るのは難しい。とはいえ、“老け方”には明らかに個人差があり、同じ年代なのに10歳若く見える人もいれば、逆に10歳老けて見える人もいる。問題は見た目だけではない。健康寿命に大きく影響するさまざまな病気の進み方にも個人差がある。同い年の友人は若々しく病気知らずなのに、自分だけ老け込んで病気がちになっていくとしたら――。こんな事態は誰だって避けたいものだ。

(写真はイメージ:PIXTA)

 近年、老化研究が大幅に進み、老化を進める要因も明らかになってきている。その代表として、体内の過剰な糖が悪影響を及ぼす「糖化」や、活性酸素により起こる「酸化」、免疫の低下、心身のストレス、生活習慣などが分かっている。どれも重要な要素だが、特にクローズアップされているのが糖化だ。最近はテレビや週刊誌などでも取り上げられる機会が増えているので、聞き覚えのある人も少なくないだろう。

2025年刊行『糖と脂で体は壊れる』(池田書店)

 同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏は、「数ある老化要因の中で、最も重視するべきなのが糖化です」と言い切る。米井氏は早くから老化対策(アンチエイジング)の重要性に着目し、2000年に日本鋼管病院に日本初のアンチエイジングドックを開設した医師だ。日本抗加齢医学研究会(現・日本抗加齢医学会の前身)の立ち上げに関わり、同志社大学で糖化の観点から抗加齢医学研究に携わってきた。糖化ストレス研究会の理事長も務める中、アンチエイジングについて多くの著書も手がけている。

 糖化とは、糖質がたんぱく質と結びつき、そこに熱が加わって褐色に色づく反応のこと。メイラード反応ともいう。例えば、小麦粉のでんぷんや砂糖(糖質)に卵(たんぱく質)を加えて加熱すると、キツネ色のパンケーキが焼き上がる。まさにこれが糖化反応だ。

 パンケーキに限らず、こんがり焼けた料理のおいしさは誰もが知るところだが、これが体内で起こると大きな問題となる。糖化反応によって体内のたんぱく質が“焦げて”変性し、劣化してしまうからだ。下の写真は、牛の皮をブドウ糖溶液()と、ブドウ糖を含まない溶液()に数日漬け込んだもの。糖を含むというだけで組織内のたんぱく質の糖化が進み、茶褐色に変色し、弾力が失われていく。

牛皮の糖化モデル(左が糖化処理なし、右が糖化処理あり)。(写真提供:同志社大学 アンチエイジングリサーチセンター/糖化ストレス研究センター)

 糖化反応が進むと、最終的に終末糖化産物AGEs:Advanced Glycation End Products)と呼ばれる物質になる。AGEsはたんぱく質が変性した状態であり、体内の老化を進めるもとだ。

 「たんぱく質は、皮膚や筋肉だけでなく、各種臓器、血管、骨などさまざまな器官の構成要素です。同様に、ホルモンや酵素、遺伝子などもたんぱく質(機能性たんぱく質)でできています。これが糖化によって焦げていくのですから、見た目が老けたり、臓器などが劣化したりして、さまざまな疾患につながるのです」(米井氏)

糖化でさまざまな病気のリスクも高まる

 糖化によってリスクが高まる病気は、多岐にわたる。その1つが糖尿病。糖尿病患者の体の中では、血糖値を調節するインスリンというホルモンが効きにくいことが分かっているが、それも糖化の影響だ。「インスリンがつくられる過程で糖化を起こすため、血糖値を下げる機能が落ちると考えられます」と米井氏。

 このほかにも、糖化によって血管が傷むと、動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなり、皮膚ではシミやシワが増える。脳では認知症、骨では骨粗しょう症、目では白内障や加齢黄斑変性など、糖化はさまざまな病気の引き金になる。さらに、免疫力の低下や慢性疲労、意欲の減退などにも影響するという。

 米井氏は、近年の研究から糖化を進めるメカニズムが明らかになってきたと話す。糖質のとり過ぎが原因であることは従来から知られていたが、脂質の影響も大きいことが分かったという。米井氏は「糖質と脂質が体を壊していくのです」と警告する。本特集 第1回では米井氏への取材を基に、糖質と脂質が糖化を進め、老化につながる仕組みを解説。第2回では糖化を抑える食事のルール、第3回ではお酒との付き合い方や運動のコツなど、具体的な糖化対策を紹介しよう。


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人生も半ばを過ぎると、老化と無縁ではいられない。少しでも老化を遅らせ、健康寿命を延ばしたいというのは誰しも願うことだろう。近年では老化研究が急速に進み、老化を進める要因も明らかになってきた。今、その中で注目されているのが「糖化」だ。糖化は、見た目の老化はもちろん、血管や内臓、骨、関節などの機能低下、糖尿病、認知症など多くの病気のリスクも高める。では、糖化を防ぎ“老けない”ために何を実践すればいいのだろうか。本特集では、糖化の最新事情とその対策を、糖化研究の専門家である同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏に聞いていく。

『糖と油で老化が進む! 「糖化」の防ぎ方』 特集の内容

  • 第1回

    老化の元凶「糖化」は、糖質と脂質のダブルパンチで進む←今回

  • 第2回

    「糖化」を防いで老化を遅らせる、食事のルール

  • 第3回

    蒸留酒より醸造酒? 糖化を最小限に抑える「お酒」の飲み方

数ある老化対策の中で最も重視すべきは「糖化」

 年を重ねると、皮膚のシミ・シワ、白髪などが目立ち始める。こうした自然な加齢現象は誰にでも起こり、避けて通るのは難しい。とはいえ、“老け方”には明らかに個人差があり、同じ年代なのに10歳若く見える人もいれば、逆に10歳老けて見える人もいる。問題は見た目だけではない。健康寿命に大きく影響するさまざまな病気の進み方にも個人差がある。同い年の友人は若々しく病気知らずなのに、自分だけ老け込んで病気がちになっていくとしたら――。こんな事態は誰だって避けたいものだ。

(写真はイメージ:PIXTA)

 近年、老化研究が大幅に進み、老化を進める要因も明らかになってきている。その代表として、体内の過剰な糖が悪影響を及ぼす「糖化」や、活性酸素により起こる「酸化」、免疫の低下、心身のストレス、生活習慣などが分かっている。どれも重要な要素だが、特にクローズアップされているのが糖化だ。最近はテレビや週刊誌などでも取り上げられる機会が増えているので、聞き覚えのある人も少なくないだろう。

2025年刊行『糖と脂で体は壊れる』(池田書店)

 同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏は、「数ある老化要因の中で、最も重視するべきなのが糖化です」と言い切る。米井氏は早くから老化対策(アンチエイジング)の重要性に着目し、2000年に日本鋼管病院に日本初のアンチエイジングドックを開設した医師だ。日本抗加齢医学研究会(現・日本抗加齢医学会の前身)の立ち上げに関わり、同志社大学で糖化の観点から抗加齢医学研究に携わってきた。糖化ストレス研究会の理事長も務める中、アンチエイジングについて多くの著書も手がけている。

 糖化とは、糖質がたんぱく質と結びつき、そこに熱が加わって褐色に色づく反応のこと。メイラード反応ともいう。例えば、小麦粉のでんぷんや砂糖(糖質)に卵(たんぱく質)を加えて加熱すると、キツネ色のパンケーキが焼き上がる。まさにこれが糖化反応だ。

 パンケーキに限らず、こんがり焼けた料理のおいしさは誰もが知るところだが、これが体内で起こると大きな問題となる。糖化反応によって体内のたんぱく質が“焦げて”変性し、劣化してしまうからだ。下の写真は、牛の皮をブドウ糖溶液()と、ブドウ糖を含まない溶液()に数日漬け込んだもの。糖を含むというだけで組織内のたんぱく質の糖化が進み、茶褐色に変色し、弾力が失われていく。

牛皮の糖化モデル(左が糖化処理なし、右が糖化処理あり)。(写真提供:同志社大学 アンチエイジングリサーチセンター/糖化ストレス研究センター)

 糖化反応が進むと、最終的に終末糖化産物AGEs:Advanced Glycation End Products)と呼ばれる物質になる。AGEsはたんぱく質が変性した状態であり、体内の老化を進めるもとだ。

 「たんぱく質は、皮膚や筋肉だけでなく、各種臓器、血管、骨などさまざまな器官の構成要素です。同様に、ホルモンや酵素、遺伝子などもたんぱく質(機能性たんぱく質)でできています。これが糖化によって焦げていくのですから、見た目が老けたり、臓器などが劣化したりして、さまざまな疾患につながるのです」(米井氏)

糖化でさまざまな病気のリスクも高まる

 糖化によってリスクが高まる病気は、多岐にわたる。その1つが糖尿病。糖尿病患者の体の中では、血糖値を調節するインスリンというホルモンが効きにくいことが分かっているが、それも糖化の影響だ。「インスリンがつくられる過程で糖化を起こすため、血糖値を下げる機能が落ちると考えられます」と米井氏。

 このほかにも、糖化によって血管が傷むと、動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなり、皮膚ではシミやシワが増える。脳では認知症、骨では骨粗しょう症、目では白内障や加齢黄斑変性など、糖化はさまざまな病気の引き金になる。さらに、免疫力の低下や慢性疲労、意欲の減退などにも影響するという。

 米井氏は、近年の研究から糖化を進めるメカニズムが明らかになってきたと話す。糖質のとり過ぎが原因であることは従来から知られていたが、脂質の影響も大きいことが分かったという。米井氏は「糖質と脂質が体を壊していくのです」と警告する。本特集 第1回では米井氏への取材を基に、糖質と脂質が糖化を進め、老化につながる仕組みを解説。第2回では糖化を抑える食事のルール、第3回ではお酒との付き合い方や運動のコツなど、具体的な糖化対策を紹介しよう。


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腰痛や肩こり、ひざ痛の原因は、もしかしたら股関節の動きに問題があるからかもしれない。前回は歩き方の見直しについて詳しく紹介した。今回は、股関節の動きを正すクセづけをしていこう。

股関節の負担を減らす3大対策

  • 正しく歩く → 股関節ウォーク 前回紹介
  • クセを正す → うつ伏せもも上げ筋トレ ←今回
  • ほぐす → 前ももストレッチ ←今回

筋肉に“いい位置”を記憶させよう

 股関節ウォークだけでも股関節まわりの筋肉に、いい股関節の位置での歩き方を「クセづけ」することはできるが、長年染みついた筋肉のクセを正すには、筋トレとの組み合わせが近道だ。

 「筋トレで、使われていなかった筋肉に動きを思い出させ、過剰に使われていた筋肉の負担を軽減させます。何度も繰り返すと、その動きが刺激となり、どう動けばいいか、どの筋肉たちを同時に働かせればいいかが脳内に記憶されていきます」(理学療法士・姿勢改善トレーナーのHiromi氏)

 では、股関節ウォークの筋肉の使い方を記憶させるクセづけ筋トレはどうすればいいのか。

 「実は、歩くときの足の踏み出しには、寝ながら足を上げるときと同じクセが出ます。例えば、『うつ伏せもも上げ』で足が内側に倒れる人は、歩くときに太ももを内側へねじって歩く内股グセが、外側に倒れる人は足を外に開くガニ股で歩くクセがついていることがほとんどです。ですから、逆にこの『うつ伏せもも上げ』で正しい股関節の動きをインプットしていくと、歩く際にも自然と同じ筋肉の使い方ができるようになり、脚をねじらずに歩くことができるようになります」とHiromi氏は説明する。

まずはこれだけ! クセづけトレ「うつ伏せもも上げ」

 うつ伏せで太ももを真っすぐ上げる動きで腹筋群とお尻にある大殿筋、太もも内側の内転筋に同時に動き方を記憶させる。まずは真っすぐ上げることができるかをチェックしよう。

「うつ伏せもも上げ」で体幹と股関節を同時に鍛える

手を頭の下に置いてうつ伏せになり、恥骨を床につけて下腹を凹ませる。ひざを90度に曲げ、つま先を天井に向ける。(写真:Hiromi)

息を吸って準備し、息を吐きながら、床から太ももを少しだけ持ち上げて10秒キープ。3セットずつ、左右の足で繰り返す。(写真:Hiromi)

足が内側、外側に倒れないよう、足の親指と小指を天井に向けて真っすぐ伸ばすイメージで。(写真:Hiromi)

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  • 誰もがなる「白内障」、失明原因1位「緑内障」 早期発見のカギ

    年を重ねたら誰もが必ずなる病気で、眼鏡をかけても矯正できない白内障。日本人の中途失明原因の1位であり、40歳以上の20人に1人がかかるという緑内障。視機能低下を進ませるこれら2つは、一体どうしたら早期発見でき、どんな治療をするのでしょうか。過去の人気記事を基に、多くの人が直面する白内障・緑内障との付き合い方を見ていきましょう。

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年を重ねると増えてくる「関節」まわりの痛みや凝り、違和感。なかでも多くの人が気になっているのが、「股関節」ではないだろうか。股関節は体の中心にあって、歩く機能を支える大切な関節だ。100年ずっと自分の股関節で歩くにはどうすればいいのだろうか。股関節の仕組みや股関節を守るために必要なこと、痛んでしまった股関節の治療などを紹介する。

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腰痛や肩こり、ひざ痛の原因は、もしかしたら股関節の動きに問題があるからかもしれない。前回は歩き方の見直しについて詳しく紹介した。今回は、股関節の動きを正すクセづけをしていこう。

股関節の負担を減らす3大対策

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  • クセを正す → うつ伏せもも上げ筋トレ ←今回
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筋肉に“いい位置”を記憶させよう

 股関節ウォークだけでも股関節まわりの筋肉に、いい股関節の位置での歩き方を「クセづけ」することはできるが、長年染みついた筋肉のクセを正すには、筋トレとの組み合わせが近道だ。

 「筋トレで、使われていなかった筋肉に動きを思い出させ、過剰に使われていた筋肉の負担を軽減させます。何度も繰り返すと、その動きが刺激となり、どう動けばいいか、どの筋肉たちを同時に働かせればいいかが脳内に記憶されていきます」(理学療法士・姿勢改善トレーナーのHiromi氏)

 では、股関節ウォークの筋肉の使い方を記憶させるクセづけ筋トレはどうすればいいのか。

 「実は、歩くときの足の踏み出しには、寝ながら足を上げるときと同じクセが出ます。例えば、『うつ伏せもも上げ』で足が内側に倒れる人は、歩くときに太ももを内側へねじって歩く内股グセが、外側に倒れる人は足を外に開くガニ股で歩くクセがついていることがほとんどです。ですから、逆にこの『うつ伏せもも上げ』で正しい股関節の動きをインプットしていくと、歩く際にも自然と同じ筋肉の使い方ができるようになり、脚をねじらずに歩くことができるようになります」とHiromi氏は説明する。

まずはこれだけ! クセづけトレ「うつ伏せもも上げ」

 うつ伏せで太ももを真っすぐ上げる動きで腹筋群とお尻にある大殿筋、太もも内側の内転筋に同時に動き方を記憶させる。まずは真っすぐ上げることができるかをチェックしよう。

「うつ伏せもも上げ」で体幹と股関節を同時に鍛える

手を頭の下に置いてうつ伏せになり、恥骨を床につけて下腹を凹ませる。ひざを90度に曲げ、つま先を天井に向ける。(写真:Hiromi)

息を吸って準備し、息を吐きながら、床から太ももを少しだけ持ち上げて10秒キープ。3セットずつ、左右の足で繰り返す。(写真:Hiromi)

足が内側、外側に倒れないよう、足の親指と小指を天井に向けて真っすぐ伸ばすイメージで。(写真:Hiromi)

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    急に尿意が生じる、くしゃみをすると尿が漏れる…。尿のお悩みの中には、症状に合った適切な対策をとりさえすれば、わざわざ医療機関に行かずとも、生活習慣の見直しや体操などセルフケアで改善できるものが少なくありません。あきらめる前に試しにやってみましょう。

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