「やさしかろう、良かろう」ではなかった 石川遼が3本試した末に選んだパター

◇国内男子◇前澤杯 MAEZAWA CUP 2日目(25日)◇MZ GOLF CLUB(千葉)◇6652 yd(パー70)

「やさしかろう、良かろうと思っていたんですけど。自分のストロークに合う1本があるんだなっていうのが、きょうの感想ですね」。石川遼は笑ったが、たどり着いた結論はしっかりスコアとして現れた。

初投入のオデッセイ「ホワイト ホット OG #1WS パター」を初日に使ったと思ったら、この日は2023年から使ってきた「オデッセイ ホワイトホット XG #7 H CS プロトタイプ」に替えた。「距離感やタッチ、クラブのバランスが体に染みついている」という“愛器”で、平均パット数「1.5625」はフィールド8位。8バーディ、2ボギー「64」で回って67位から19位に浮上した。

今季は出場した3試合で、3本のパターを試した。「良くしていきたい思いが、めっちゃあった。“より構えやすいもの、ストロークが安定するもの”でやってみようかなと、思っていたんですけど」。3月のアジアンツアー「ニュージーランドオープン」ではオデッセイ「Ai-ONE Square 2 Square #7」プロトタイプ、国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」では同ブランド「TEN」プロトタイプを投入。試行錯誤の末、馴染んだ1本に戻った。

「今までは、やさしいクラブが一番良いのかなと安直に考えていたけど、自分のストロークにあったクラブや、慣性モーメントがあるのかなというのが、いまの答え」。この日は13番で15m以上から3パットを喫する場面もあったが、スタート10番から立て続けに2~3m、11番では手前から6mを決め切り3連続バーディ。「いろいろ求めすぎても、難しいんだなと思いました」と苦笑するが、ベースになる1本を確認できたことは大きな収穫だ。

この日はウェッジショットの精度も増して、パーオン率は88.889%(16/18)をマークした。「きょうはウェッジがビタビタ決まったので、あしたもチャンスを作ってパット勝負にできるようにしたい」。自信が持てる1本で残り2日、首位との6打差を追いかける。(千葉県睦沢町/谷口愛純)

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