鞘師里保がavexに移籍、メジャーデビューシングルは「Super Red」
鞘師里保がavex traxと契約し、6月18日にデビューシングル「Super Red」を配信リリース。この楽曲を含むEP「Too much!」を7月23日にCDリリースする。
avexと契約した理由
2011年、モーニング娘。9期生として12歳の頃にデビューした鞘師。パフォーマンススキルや表現力の高さからエースとして活躍してきたが、2015年に惜しまれながらグループから卒業した。その後、ニューヨークでのダンス留学を経て、2020年に自主レーベル「Savo-r」を設立し、ソロアーティストとして活動開始。これまでに3枚のEPと1枚のアルバムをリリースしている。avex traxからのメジャーデビューは、本日5月31日に東京・品川インターシティーホールにて行われたバースデーイベント「RIHO SAYASHI BIRTHDAY Fan Meeting -PLAYGROUND!- vol.4」の中で発表された。
鞘師はイベント前に囲み取材に応じ、5月28日に27歳の誕生日を迎えた今の心境を「まだ27だったのかなというくらい、いろんな経験を人生でさせてもらっている。ただ大人として自立しなきゃなとハッとさせられる年齢でもあります」と語る。またavex traxへの移籍を決めた理由について「4年前からソロ活動を始め、プライベートレーベルでやっていく中で、どんな音楽をソロでやるべきか模索していたんですけれど、幼い頃聴いてきた音楽や、エンタメに興味を持ったきっかけがダンスミュージックやR&B、ヒップホップだと活動する中で再確認して。avexはダンスミュージックが得意なレーベルだと思いますので、そういった経緯でご一緒させていただくことになりました」と、自身のルーツに立ち返り、avex traxと契約を結んだことを明かした。またavex所属で影響を受けたアーティストについては「ダンスボーカルという意味で尊敬しているのは三浦大知さん。子供の頃から母に影響を受けて聴いていたのは倖田來未さんで、数年前にお会いしたときに思いも伝えています。尊敬できる先輩ばかりです」と話した。
自信を持って“赤”を更新できそうと思えた
avex traxからのデビューに際し、鞘師は新たなアーティスト写真を公開。モーニング娘。時代のメンバーカラーで、今でもファンが鞘師のイメージとして大事にしている赤色をグローブで取り入れたこのビジュアルについて「新たなスタートや意志の強さ、そしてデビューシングルのタイトル『Super Red』にちなんで赤をモチーフにしました」と鞘師は述べる。報道陣から「12月31日を意識して?」と「NHK紅白歌合戦」の“紅”をイメージしているかと暗に聞かれると、まったく気付いてない様子で「12月31日……? え、紅白ってことですか?」と笑い、「メンバーカラーが赤なんです。昔から応援してくださっているファンの方も『鞘師は赤だよね』とおっしゃってくださって」と話した。
また「Super Red」というタイトルに込めた思いについて鞘師は「数年前は『違う自分が欲しい』『変化した違う側面を見てほしい』という気持ちも正直持っていたんです。でも過去があったからこそ今の自分があると、今までのソロ活動の中で再確認できて、いろんな場所でライブをして、曲をリリースして、頼もしいチームの方が周りにいる今の状況だったら、自信を持って今までのイメージの赤を更新できそうと思えた。だからあえて赤を押し出すビジュアルと楽曲のタイトルにしました」と語る。今後の目標については「今年は初めてソロで海外でライブができたり、今年の全国ツアーでは最多都市を回れるんです。そういうふうに規模を大きくしていきたいです。あとは、フェスに出たことがないので、そういう機会があれば。私はそういう(アウェイとも言えるステージに)強いタイプのパフォーマーだと思うので」と、力強く述べた。
5年後には都内のフロアを沸かしまくり?
今回のバースデーイベントでDJプレイを初披露する鞘師。ツアーに帯同するDJにレッスンを受けて初DJに臨む彼女は、「歌っていること、音楽でパフォーマンスしていることが中心にあるから、活動できていると思っていて。それさえ守りきれたらお芝居もがんばりたいと思っています。DJは……5年後に都内のフロアを沸かしまくっていることもなくはないかなと……(笑)。今日はそう思いながらがんばりたいです」と意気込んだ。芸歴15年でのソロメジャーデビューについては、「私は何回デビューするんだろうと思いましたが(笑)、(メジャーデビューは)前に進めるきっかけでもあるので、そういった機会をいただける環境をみんなで作れていることがとにかく幸せです」とチームでつかんだメジャーデビューであることを強調。メジャーデビューにちなんで「プライベートでデビューしたいこと」を記者から問われると、「バリスタデビューしたいです。素敵なコーヒーを飲みたいので」とコーヒー好きらしい“デビュー”を挙げた。
このバースデーイベントで“重大発表”があることを事前に告知していた鞘師。その内容についてモーニング娘。で同期だった譜久村聖から「重大発表ってなんなの?」と連絡が来たそうで、「移籍しますよ」と伝えたことを明かした。最後にファンへのメッセージを求められた鞘師は「皆さんいろんな時期から私のことを知って支えてくれて、また新しいスタートをお知らせできることがうれしい。がんばって皆さんに少しでも勇気を届けられるようなパフォーマンスができるようにがんばりたいです。12歳の私じゃなくて、27歳になったので、その私からしか届けられないものがあると思います。がんばるのでよろしくお願いします!」と述べ、囲み取材を終えた。
ファンミーティング第1部レポート
ペンライトの明かりで客席が真っ赤に染め上がる中、オールブラックのクールな衣装で登場した鞘師は「DOOM PA」「Take a Breath」の2曲でフロアをぶち上げていく。ファンミーティングとあって、鞘師はリラックスムード。「寒いですけど心温まるウォームな時間を過ごせたらと思います」と呼びかけ、R&Bナンバー「alchemy」を披露。ダンスを封印し手を振りながら優しい歌声を響かせた。
清涼感あふれるポップチューン「Find Me Out」やロックナンバー「DARKSIDE」を届けたあと、鞘師はファンに健康に過ごしてほしいという思いで作ったグッズの健康ボール「さやまる健康ボール」の使い方を実演しながら伝授。さらにグッズのクリアボトルも水専用ボトルとして愛用していることをアピールした。鞘師里保がオープニングアクトで、DJ Riho Rihoがメインアクトだという衝撃事実を明かしたあと、鞘師は「WE THE ONES」を艶っぽく歌唱。そして低音ビートが響く「Hi(gh) Life」を最後に披露し、チルなムードを演出してステージを去った。
ほどなくしてサングラスをかけ、メタリック素材の衣装を着たDJ Riho Rihoがステージ中央のDJブースへ。エアホーンを軽快に鳴らしたDJ Riho Rihoはミラーボールが輝く中で、「paradise」をきっかけにリミックスした鞘師の楽曲を次々スピン。ときに熱唱し、ときにDJブースを飛び出して踊りながら、ダンサブルに生まれ変わった鞘師の楽曲を届けていく。「SHINE」と「ラッセ!」を巧みにつなぐと、観客は「ラッセ!ラッセ!」とコールを入れながら、席についたままDJ Riho Rihoの初舞台を見守った。
DJ Riho Rihoのステージを終えた鞘師は、いよいよ重大発表を行うことに。鞘師がavex traxと契約を結んだことを発表すると、背後のスクリーンにavex traxのロゴが大きく映し出された。さらにシングル、EPのリリースが決まったことやツアータイトルがEPタイトルと同じ「Too much!」になったこと、新たなアーティストビジュアルも一挙公開。デビューシングルのタイトルやアーティストビジュアルに込めた思いを明かしたあと、「今後とも鞘師里保をよろしくお願いします」と頭を下げた。鞘師がステージを降りたあと、会場では「Super Red」が流れ、来場者たちはひと足早く彼女のデビュー曲を味わった。
セットリスト
鞘師里保「RIHO SAYASHI BIRTHDAY Fan Meeting -PLAYGROUND!- vol.4」第1部
鞘師里保
01. DOOM PA02. Take a Breath03. alchemy04. Find Me Out05. DARKSIDE06. WE THE ONES
07. Hi(gh) Life