地域猫に「首吊りペットボトル」仕出し屋の3代目が救出「2回目だよ」憤る 過去には惨殺被害も
発見したのは8月某日の朝8時頃。坂井さんの父親が「猫の首にペットボトルが!」と慌てて知らせてきたといいます。外に出ると、猫はフェンスの上に立ち、首元とペットボトルを紐で繋がれていました。 「引っ張れば引っ張るほど首が締まるように結ばれていて、縄の結び方も熟知した人間の仕業でした。猫は苦しそうに暴れ、地面に降りるたびに締め付けられて……。近づけば逃げるかと思ったら、じっと私を待っていたんです」 坂井さんはすぐにハサミで紐を切り、猫を救出しました。幸いケガはなく、翌日には敷地に戻ってきた猫が「お礼を言うようにニッコリした表情を見せた」という出来事もあったそうです。
坂井さんは投稿で「数年前にも同様の被害があった」と触れています。取材に応じた坂井さんによれば、その時は配達用の軽自動車の底に猫が縛られ、反対側にはやはり水入りペットボトルが吊るされていました。 「配達の途中で何かこする音がして確認したら、車の下に猫が吊るされていました。すでに命を落としていて、敷地内に埋めて供養しました」 当時も警察に相談し、約3か月間は夜間・早朝にパトカーが巡回したといいますが、犯人は捕まらないまま。今回の被害で「2回目だ」と憤りを募らせました。
今回も坂井さんはすぐに警察と保健所に相談。警察からは夜間の巡回強化、保健所からは「動物虐待禁止ポスター」を提供され、会社の敷地に掲示する予定とのこと。さらに防犯カメラも設置する予定だといいます。 「動物が嫌いな人の気持ちもわかります。しかし、虐待は立派な犯罪。どんな理由があろうと許されることではありません」
X上では「助けてくれてありがとうございます」「犯人は何度でも繰り返すから早く捕まってほしい」といった声が相次ぎました。一方で「こうした卑劣な行為は動物に限らず、人に対しても発展する恐れがある」という意見も寄せられています。 坂井さんは「地域猫が平穏に暮らせるよう願っています」と話しています。 ※動物愛護法では、愛護動物に対する虐待は懲役刑や罰金刑が科される犯罪行為です。異常な行為や不審な人物を見かけた際は、速やかに警察や保健所に相談してください。 (まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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