FRBが重視するインフレ指標、7カ月ぶり低水準の公算-28日発表

Molly Smith、Craig Stirling

  • 1月のPCEコア価格指数、前年比2.6%上昇の見通し
  • 物価上昇圧力の抑制ペース鈍く当局の2%目標を依然上回る見込み

米連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレ指標は昨年6月以来の低水準に鈍化したと見込まれているが、全般的な物価上昇圧力の抑制ペースは鈍く、政策当局者は一段の利下げには慎重な姿勢を続けるとみられる。

  米商務省が28日に発表する1月の個人消費支出(PCE)統計では、変動の激しい食品とエネルギーコストを除いたPCEコア価格指数は前年同月比2.6%上昇と予測されている。ブルームバーグが調査したエコノミストの予想中央値では、全体のPCE価格指数も前年比で鈍化したと見込まれている。

Source: Bureau of Economic Analysis, Bloomberg survey of economists

  ブルームバーグ・エコノミクス(BE)によると、PCE価格指数に反映される生産者物価指数(PPI)の項目が比較的落ち着いていたことが鈍化の要因とみられる。しかし、消費者物価指数(CPI)統計で大幅な上昇を示した構成要素があることから、PCEは米当局の2%目標を上回る水準が続く見通しで、当局が政策金利を当面据え置きたい大きな理由となりそうだ。

  今月末に退任予定のバーFRB副議長(銀行監督担当)は今週、任期中最後となるスピーチを行う。リッチモンド連銀のバーキン総裁とクリーブランドのハマック総裁も講演する予定。

  商務省はPCE統計と同時に、最新の財の貿易収支も発表する。昨年12月に過去最大に拡大したこの収支はトランプ政権2期目で重要な焦点となる。向こう1週間には、新築住宅販売や消費者信頼感、昨年10-12月(第4四半期)の米国内総生産(GDP)改定値なども発表される。

原題:Fed-Favored Inflation Gauge to Ease to Seven-Month Low: Eco Week(抜粋)

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