激戦区の中盤情勢結果からみる首都決戦の展望(練馬/江東/品川)【東京都議会議員選挙2025】
選挙ドットコムは6月13日告示・22日投開票の東京都議会議員選挙(以下、都議選)の3選挙区の情勢調査を実施しました。各政党・政治団体候補や無所属候補が立候補している練馬区・江東区・品川区の中盤情勢から選挙の行方を展望します。
【調査概要】この調査は2025年6月14日〜15日に練馬区・江東区・品川区の有権者を対象に、インターネット上で行いました。サンプル数は練馬区1068件、江東区749件、品川区646件を回収。集計にあたっては性・年代を実際の人口統計に合わせて補正した上で、分析しています。
練馬区選挙区では定数7に対して、16人が立候補しています。今回の分析結果が以下の通りです。
- 立憲民主党現職の藤井氏、自民党現職の柴崎氏が一歩リード
- 次いで公明党現職の小林氏、都民ファーストの会現職の尾島氏、国民民主党新人の山口氏、自民党現職の山加氏、日本共産党現職の戸谷氏、れいわ新選組新人の田口氏、都民ファーストの会現職の村松氏、参政党新人の江崎氏が混戦
- 日本維新の会新人の若旅氏、再生の道新人の上間氏が追っている
- その他の候補は引き離されている
- 投票先を決めていない人は約半数おり、情勢は大きく変化する可能性がある
支持政党別の分析結果は以下の通りです。
- 自民党支持層は、自民現職の柴崎氏と自民現職の山加氏が分け合う。一部が都ファ現職の尾島氏、都ファ現職の村松氏に流れる
- 立憲現職の藤井氏は、立憲支持層の過半を固めた
- 国民民主新人の山口氏は、国民民主支持層の大部分を固めた
- 公明現職の小林氏は、公明支持層をほぼ固めた
- 共産現職の戸谷氏は、共産支持層をほぼ固めた
- 無党派層からは都ファ現職の尾島氏、立憲現職の藤井氏、都ファ現職の村松氏などが比較的支持を得ているが、多くが投票先を決めていない
小池知事の支持・不支持、昨年の東京都知事選挙の投票先と掛け合わせてみると、以下の傾向がみられました
- 小池知事を「強く支持する」層からは、都ファ現職の尾島氏、自民現職の柴崎氏、都ファ現職の村松氏、自民現職の山加氏が支持を得ている
- 小池知事を「全く支持しない」層からは、共産現職の戸谷氏、参政新人の江崎氏、立憲現職の藤井氏、れいわ新人の田口氏が比較的高い支持を得ている
- 昨年の都知事選で石丸氏に投票した人のうち、再生新人の上間氏を支持する人は約1割に留まっている
- 昨年の都知事選で蓮舫氏に投票した人では、立憲現職の藤井氏、共産現職の戸谷氏が、比較的高い支持を得ている
江東区は定数4に対して、8人が立候補しています。都議選江東区選挙区の立候補者一覧はコチラ
今回の分析結果が以下の通りです。
- 無所属現職の三戸氏がややリード
- 都民ファーストの会現職の白戸氏、公明党現職の細田氏、無所属元職の山﨑氏、立憲民主党新人の千葉氏、国民民主党新人の高橋氏、日本共産党新人の大嵩崎氏が続いている
- 無所属新人の小林氏は、引き離されている
- 投票先を決めていない人は半数以上に上り、情勢は大きく変化する可能性がある
支持政党別の分析結果は以下の通りです。
- 自民党支持層は、都ファ現職の白戸氏、無所属元職の山﨑氏が分け合っている
- 立憲民主党支持層はおよそ半数が立憲新人の千葉氏を支持している。一部が都ファ現職の白戸氏、無所属現職の三戸氏にも流れている
- 国民民主党支持層は過半が国民民主新人の高橋氏を支持している。一部が無所属現職の三戸氏に流れている
- 公明現職の細田氏は、公明支持層の大部分を固めた
- 共産新人の大嵩崎氏は、共産支持層の多くを固めた
- 無党派層は無所属現職の三戸氏が最多の支持を集め、都ファ現職の白戸氏、立憲新人の千葉氏、無所属元職の山﨑氏が続く。中盤の時点で多くが投票先を決めていない
小池知事の支持・不支持、昨年の東京都知事選挙の投票先と掛け合わせてみると、以下の傾向がみられました
- 小池知事を「強く支持する」層からは、都ファ現職の白戸氏が最多の支持を得ている
- 小池知事を「全く支持しない」層からは、無所属現職の三戸氏、国民民主新人の高橋氏、立憲新人の千葉氏、共産新人の大嵩崎氏がそれぞれ一定の支持を得ている
- 昨年の都知事選で石丸氏に投票した人からは、国民民主新人の高橋氏、無所属現職の三戸氏などが支持を得ている
- 昨年の都知事選で蓮舫氏に投票した人からは、立憲新人の千葉氏、無所属現職の三戸氏、共産新人の大嵩崎氏が支持を得ている
品川区は定数4に対して、10人が立候補しています。都議選品川区選挙区の立候補者一覧はコチラ
今回の分析結果が以下の通りです。
- 無所属現職の篠原氏、自民党新人の芹澤氏、公明党現職の伊藤氏、国民民主党新人の石田氏、都民ファーストの会新人の岡本氏、立憲民主党新人の東氏、日本共産党現職の白石氏が混戦
- 無所属新人の川口氏、再生の道新人の岡本氏が追いかける
- 諸派新人の古田氏は大きく引き離されている
- 投票先を決めていない人が過半に上り、情勢は大きく変化する可能性がある
国政の支持政党別の分析結果は以下の通りです。
- 自民党支持層は自民新人の芹澤氏が半数を固めたが、一部が都ファ新人の岡本氏に流れている
- 国民民主党支持層は国民民主新人の石田氏が大部分を固めた
- 立憲新人の東氏は、立憲支持層の半数から支持を得ている
- 公明現職の伊藤氏は、公明支持層からの支持を固めた
- 共産現職の白石氏は、共産支持層をほぼ固めた
- 無党派層は、無所属現職の篠原氏、都ファ新人の岡本氏、立憲新人の東氏、自民新人の芹澤氏、共産現職の白石氏の順に支持が厚い。但し、中盤時点では多くが態度を決めていない
小池知事の支持・不支持、昨年の東京都知事選挙の投票先と掛け合わせてみると、以下の傾向がみられました
- 小池知事を「強く支持する」層では、都ファ新人の岡本氏、自民新人の芹澤氏などが支持を得ている
- 小池知事を「全く支持しない」層では、共産現職の白石氏、国民民主新人の石田氏などが支持を得ている
- 昨年の都知事選で石丸氏に投票した人では、国民民主新人の石田氏を2割が支持しているが、再生の道新人の岡本氏への支持は1割程度に留まっている
- 昨年の都知事選で蓮舫氏に投票した人では、立憲新人の東氏、共産現職の白石氏が、無所属現職の篠原氏がそれぞれ支持を得ている
これまでの都議選では「政党ラベル」が当落を分ける要因として働いてきました。しかし、今回の都議選では、現在の定数(127)で過去最多の立候補者数となり、かつ政党・団体も増えている中で、国政政党支持層からの流出・流入が各選挙区で見られます。特に、今回の調査では無所属候補や都民ファーストの会候補が国政政党支持層の切り崩しに成功し、無党派層の受け皿となっている傾向がうかがえました。
また、東京都ならではの地域事情として、小池都政への支持・不支持によって投票先が分かれる傾向も見られます。
ただ、練馬区、江東区、品川区のいずれの選挙区においても、多くの有権者が投票先未定で、他の選挙区も含めた全体の情勢は最終盤にかけてまだまだ変わりやすい状況と言えます。さらに、その変化の仕方は選挙区ごとの勢力図や選挙の構図によってそれぞれ異なるでしょう。
あなたはこの選挙を経て、どんな都議会に、都政に、そして東京にしたいと考えていますか?都民の意思を反映させるためにも、皆さんぜひ投票に行きましょう!
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