ウッド氏のアーク、サークル株計150万株を売却-株価急騰で利益確定

Isabelle Lee

  • 売却額は3億3300万ドル相当、初期投資を大半回収した公算大
  • サークル株、上場以来600%余り上昇-アークは依然第8位の株主

ステーブルコイン発行企業、米サークル・インターネット・グループへの大胆な投資で大きな利益を上げたキャシー・ウッド氏が、ポートフォリオを縮小しつつある。サークル株の上場以来の上昇率は、3桁台に達している。

  ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントは、ここ4営業日でサークル株を計約150万株売却した。同社が開示した日次取引データに基づくブルームバーグの試算では、金額ベースで約3億3300万ドル(約482億円)に相当する。

  ウッド氏の3本の上場投資信託(ETF)は6月5日のサークル上場初日に同社株450万株、同日の終値ベースで約3億7300万ドル相当を取得していた。上場後の株価急騰により、アークは今回の売却を通じて初期投資の大部分を回収した公算が大きい。

  運用資産65億ドルの旗艦ETF「アーク・イノベーションETF」(ARKK)は120万株を売却。「アーク次世代インターネットETF」(ARKW)と「アーク・フィンテック・イノベーションETF」(ARKF)も保有株の一部を手放した。ブルームバーグの集計データによると、アーク全体ではサークルの第8位株主の座をなお維持している。

  ストラテガス・セキュリティーズのシニアETFアナリスト、トッド・ソーン氏は「アークにとって利益確定は普通の戦略の一部だ。ただ、より重要な問題・課題が生じるのはアークがサークル株を全て売却する場合だ。エヌビディアの二の舞となるリスクがある」と指摘した。

  アークの広報担当はコメント要請に応じなかった。

  市場シェア2位のステーブルコイン「USDC」を発行するサークルの株価は、上場以来600%余り上昇。24日は16%安で引けた。

  ウッド氏は23年、エヌビディアの保有株を全て売却。その後の人工知能(AI)ブームを背景とする株価急騰から取り残される形となっていた。

原題:Cathie Wood’s Ark Trims Circle Stake After Netting Big Windfall(抜粋)

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