【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース
マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
インフレ統計
7月の米消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコア指数の伸びが加速。前月比では1月以来の大幅上昇となった。一方で財の価格は緩やかな伸びにとどまり、関税による物価上昇圧力への懸念は和らいだ。金利スワップ市場では9月利下げの確率が約90%に上昇。トランプ米大統領は統計発表後、ソーシャルメディアへの投稿でFRBの金利据え置き決定を巡りパウエル議長を再び批判。改修工事に関しても改めてパウエル氏を非難した。
新たな標的
トランプ米大統領は米銀大手ゴールドマン・サックス・グループが市場と消費者物価が受ける関税の影響を「読み違えた」と主張し、批判の矛先をデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)に向けた。自身のソーシャルメディアへの投稿で「デービッド(ソロモン氏)は自ら新しいエコノミストを探すべきだ。あるいはDJ活動に専念して、大手金融機関の経営には関わらない方が良い」とも述べた。ゴールドマンのエコノミストらはリポートで、トランプ関税が及ぼす消費者物価への影響について、顕在化は始まったばかりだと指摘していた。
クローム買収
人工知能(AI)検索エンジンの米スタートアップ(新興企業)パープレキシティは、グーグルのブラウザー「クローム」事業を345億ドル(約5兆970億円)で買収する案を正式に提示した。検索最大手のグーグルが反トラスト手続きの結果、ブラウザーの売却を命じられる可能性を見越して先手を打った。AIライバルのオープンAIも過去にクローム買収への関心を表明している。クロームはオープンソースソフトウエアのクロミウムとともに、パソコンを通じてウェブにアクセスする主要手段になっている。
四半期雇用統計
トランプ米大統領が米労働省の次期労働統計局(BLS)局長に指名した保守派ヘリテージ財団のチーフエコノミスト、EJアントニー氏は毎月の雇用統計発表を停止し、データ収集の問題が是正されるまで四半期ベースに切り替えることを提案した。指名前に行われたFOXビジネスとのインタビューで、アントニー氏は問題が「是正されるまで、BLSは月次雇用統計の発表を停止し、速報性では劣るがより正確な四半期データのみを公表するべきだ」と発言。「ウォール街から連邦政府に至るまで、重要な意思決定がこれらの数値に依存しており、データに対する信頼の欠如は広範に影響する」と述べた。
FRB
リッチモンド連銀のバーキン総裁は先行きに対する不透明感は薄れつつあるものの、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制と雇用の下支えのどちらに重点を置くべきかは依然として明確ではないとの認識を示した。トランプ米大統領がFRB理事候補に指名した、ホワイトハウスのミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、「インフレが引き続き安定していることを非常に喜ばしく思う」と述べた。前セントルイス連銀総裁のジェームズ・ブラード氏はFRBの独立性が尊重されるのであれば、議長就任の提案を受け入れるだろうと語った。
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