山形・鶴岡市長選 元県議の佐藤聡氏が現職と新顔破り初当選
清水康志 渡部耕平
山形県鶴岡市長選は5日に投開票され、元県議の佐藤聡氏(57)が、現職の皆川治氏(51)、教育福祉会社長の喜多恒介氏(36)=いずれも無所属=を破り、初当選を果たした。当日有権者数は9万9071人。投票率は65・41%(前回65・70%)だった。
前回120票差で皆川氏に敗れた佐藤氏は、今年1月にいち早く立候補を表明。現市政を「停滞か前進か。鶴岡にかつての元気がない」と厳しく批判し、0~2歳児の保育料を所得制限なしで無償化する子育て支援、起業支援、行財政健全化、ハラスメント撲滅などを主張した。
選挙戦では、加藤鮎子衆院議員、自民県議、市議らの組織的な支援を受けた。元佐賀県武雄市長の樋渡啓祐氏も応援に駆けつけた。こうして着実に支持を広げ、前回の雪辱を果たした。
皆川氏は「対話を重視した住民主体のまちづくり」をした2期8年の実績を強調。これまで同様に「市民党」を掲げ、選挙戦では芳賀道也参院議員、連合山形、無所属・共産県議の支援を受け、「東北一広い鶴岡の多様性を地理的にも尊重した市政」を訴えたが、及ばなかった。
喜多氏は「鶴岡を消滅させず、豊かなまま次世代につなぐ」と主張。若い力で草の根選挙を進めたが、出馬表明が告示17日前と遅れ、知名度不足が響いた。
鶴岡市長選の開票結果
当 34,158 佐藤 聡 57 無新 (1)
23,641 皆川 治 51 無現
6,580 喜多 恒介 36 無新
(確定得票)
この記事を書いた人
- 清水康志
- 山形総局|庄内地区担当
- 専門・関心分野
- 人口減、地方創生、農林漁業、食文化、防災