まさかの「ジョジョ立ち」禁止発注に荒木飛呂彦氏も苦笑 体験型店舗のセレモニーで裏話
人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の体験型公式ショップ「THE★JOJO WORLD」が24日に渋谷パルコ6階(東京都渋谷区)でオープンするのを前に、原作者の荒木飛呂彦氏が17日、オープニングセレモニーに参加した。世界初となる常設店に向けて主人公9人のイラストを新たに手掛けた荒木氏は、トークセッションで「読者が混乱するから本当はやらないんだけど」と苦笑した。
報道陣との主な一問一答は以下の通り。
――世界初の常設店がオープンする。実際に見てどうか
「すばらしい。遊び心がいっぱいあって、デザインがイケてますよ。でもジョジョでよかったのかなって」
――店内のカラーはピンクと青。いくつも候補がある中で荒木先生に選んでもらったが
「やはりジョジョらしい色かなって。でも、あの組み合わせは必殺技なんですよね。あんまり使うと、『またか』って言われてしまうからあまりやらないんだけど、大切な時は(ピンクと青の)組み合わせで。こう、桜と青空のイメージというか」
――海外からの客も多い渋谷にできたという点については
「渋谷は年齢の若い人の街だし、デザインとかかっこいいジョジョがマッチするように。キャラクターだけでなく、ファッションとか、デザイン性とか世界に通用するように、挑むようにがんばろうと」
――今回、キービジュアルとして「空条承太郎」ら9人の歴代主人公を描き下ろしてもらった
「ジョジョの奇妙な冒険」の体験型公式ショップ「THE★JOJO WORLD」のオープニングセレモニーに臨んだ漫画家の荒木飛呂彦氏=17日午後、東京都渋谷区(関勝行撮影)「9人描くっていうのはあまりない。ジョジョは各部に1人主人公がいるという形を取っているので混在させるとね」
――読者が混乱する
「そう。だから、最初に『描いてくれ』って言われた時には『えっ?』って思ったんですよ。でも、描いている内に自画自賛じゃないけど、なんかちょっと傑作だなって。仕事場にいる感じになって。まあ、あと、9っていう数字は0を除くと、1から9までで完全な数字なんで。ベートーベンの交響曲も第九までだし。ちょっといい数字なんでパルコの守り神になりますように」
――実際に描く時について
「まず全部タッチポーズで。『奇抜な立たせ方はしないで』って言われたんで、ジョジョ立ちみたいな。あとは学生服が3人、女性が1人、色とか身長とかトータルで考えて」
――ジョナサン・ジョースターは上半身が裸のデザイン
「ちょっと服を脱がせようかなと思って。基本形ですねちょっとはヌードも」
――空条承太郎の腕にはスタンド犬のイギーがいて、話題になっている
「9人並べるのでアクセントがほしいなって。小道具ですね」
――下半身不随のジョニィ・ジョースターが立っていて
「ジョジョの奇妙な冒険」の体験型公式ショップ「THE★JOJO WORLD」のオープニングセレモニーにゲストとして招かれた漫画家の荒木飛呂彦氏=17日午後、東京都渋谷区(関勝行撮影)「ちょっと立とうとしている感じで」
――空条徐倫はスカート
「女性が1人なんで、軽く、さわやかなお色気で」
――店舗についても
「スタンド診断(スタンド能力研究所)が面白いけど、一番ダメな数値だと何が出てくるのかなと。強いのはなんとなく想像できるけど」
――いろいろなグッズが販売されるが、こんなグッズがあったらいいなとかは
「ちょっと料理とかをするので、エプロンとかあったらいい」
――最後にこの店舗がどういう風になってほしいかを
「スタンドと同じように生活に密接に、側にいるような存在になってほしいですね」