スウェーデンの名門ブランド『サーブ』が幕引き 最後の車両がオークション出品へ 経営引き継いだ新興企業NEVS破綻

スウェーデンのトロルヘッタンにあるサーブ工場に残されていた最後の車両が、オークションに出品されている。これは、2012年のサーブ倒産を契機に誕生したスタートアップ企業NEVSの終焉を意味する。 【写真】スウェーデンが誇る名門ブランド、ついに終焉へ【サーブ9-3を詳しく見る】 (32枚) 同社は主に元サーブのエンジニアで構成され、中国の不動産大手・恒大集団(エバーグランデ・グループ)の支援を受けて、主に自動運転車やEVの開発に取り組んでいた。 製品計画には、インホイールモーターを搭載し、サーブのスタイリングを彷彿とさせるセダン『エミリーGT』も含まれていた。 しかし、2021年に恒大集団が経営危機に陥ったことを受け、NEVSは2023年2月、トロルヘッタン拠点の従業員340人のうち320人を解雇した。 2023年4月、エミリーGTのプログラムディレクターであるピーター・ダール氏は、スウェーデンの自動車メディア『Carup』に対し、新型EVを量産に移すための「準備は万全」だと語った。量産開始まであと1年半ほどとされていた。 2023年12月、カナダのスタートアップ企業エレクトラによって救済されたかに見えたが、その契約は翌年5月に破談となった。 2023年、スウェーデンのEVブランドであるポールスターはトロルヘッタン工場の一部に移転し、研究開発センターとして利用した。 2025年9月、NEVSは同工場の資産をオークションにかけた。これには数千点に及ぶ希少な部品、スケールモデル、過去のモーターショーのバナーなどが含まれていた。

そして今回のオークションは、1947年に開設された由緒あるトロルヘッタン工場にとって、1つの時代の終わりを告げるものとなる。出品されるのは計8台。サーブ9-3が7台と、恒大集団が生産した中型電動SUV『Hengchi 5』が1台だ。 9-3のうち、3台は2014年に製作された試作車、さらに3台はNEVSが製作したEV仕様の試作車、そして1台はレンジエクステンダー式ハイブリッド・パワートレインを搭載したテスト車両だ。これらは5月21日からスウェーデンのオークションサイト『Klaravik』にて、最低落札価格なしで出品される。 サーブ愛好家や入札者向けに、オークション終了日の5月30日にトロルヘッタン工場の見学ツアーが開催される予定だ。

チャーリー・マーティン(執筆) 林汰久也(翻訳)

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