GM、通期予想を引き上げ-好調なトラック需要が関税の影響を緩和

David Welch

  • 25年の利払い・税引き前利益は120億-130億ドルと予想
  • バーラCEO、関税負担軽減措置を延長したトランプ大統領に謝意

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が21日発表した7-9月(第3四半期)決算は調整後利益が市場予想を上回った。ピックアップトラックの販売が好調だったほか、トランプ米政権による自動車部品関税の緩和策が寄与した。GMは通期業績見通しを引き上げた。

  発表によれば、2025年の利払い・税引き前利益は120億-130億ドル(約1兆8200億-1兆9700億円)となる見通し。従来予想は100億-125億ドルだった。見通しが改善した背景には、連邦排ガス規制の緩和を追い風に、高収益のガソリンエンジン駆動スポーツタイプ多目的車(SUV)やトラックの販売が拡大したことがある。

   メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は、株主宛て書簡とアナリスト向け電話会議で、米国で完成車を生産・販売する自動車メーカーに対し、一部輸入品への関税負担軽減措置を2030年まで延長したトランプ大統領に謝意を示した。

  7-9月期の調整後利益は1株当たり2.80ドル。アナリスト予想では1株当たり同2.27ドルが見込まれていた。ただ前年同期の同2.96ドルからは減少した。

  売上高は486億ドルと前年同期比で0.3%減少。純利益は13億ドルと、約半減した。関税によるコスト増などが響いた。ただ、関税に伴う追加コストは今年、35億-45億ドルと予測しており、従来予想から5億ドル引き下げた。自社株買いが1株当たり利益への影響を緩和した。

原題:GM Raises Outlook as Strong Truck Demand Dulls Tariff Pain (3)

(抜粋)

— 取材協力 Craig Trudell, Jonathan Ferro and Lisa Abramowicz

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