〈目撃〉頭に「三日月刀」似の骨、新種のスピノサウルスを発見 何に使ったのか?
クレストをもつスピノサウルスは他にも知られている。しかし、Sミラビリスのクレストは特に変わった形だ。研究チームはこれを三日月刀(シミター)にたとえている。 角質で覆われたクレストは、研究チームが復元した頭蓋骨模型よりもさらに高く突き出していた可能性がある。神経棘(しんけいきょく、脊椎から長く伸びる骨)が支える背中の帆と相まって、印象的なシルエットを作り出していた。 このクレストは、今日のホロホロチョウと同様、おそらく配偶者候補やライバルに対して何らかのメッセージを発していたのだろう。ただし研究チームは、現時点ではSミラビリスのオスとメスの外見に差異があったかどうかは不明だとしている。 サハラ砂漠から新たに発見された上顎と下顎の骨から、スピノサウルスの歯は現代のワニや首長竜のプレシオサウルスなどの水生爬虫類と同様、円錐形の歯が互い違いに生えていたことが確認された。このような歯は、獲物の魚に噛みついたときに、滑りやすい魚をしっかり捕まえるのに向いている。 「魚を捕まえるのに適した特殊な歯を持つ恐竜は、スピノサウルスだけです」とビダル氏。 スピノサウルスの奇妙な歯は、水生環境でのこの恐竜の行動に関連して長年議論されてきた多くの特徴の1つにすぎない。 「この恐竜が水を好み、魚を好んで食べていたことは分かっています」と、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーで、米カーネギー自然史博物館の古生物学者であるマット・ラマンナ氏は言う。「私たちが解明しようとしているのは、具体的にはどんなふうにという点です。これはとても、とても難しい問題です」