前市長のパワハラ辞職に伴う横浜市長選告示 市政継続是非が争点に 7人舌戦始まる

候補者の演説を聴く有権者ら=4日、横浜市西区

職員へのパワハラが認定された前市長の辞職に伴う横浜市長選が4日、告示された。立候補したのは前市長と新人6人の計7人。過去最多の8人が争った令和3年前々回選挙に次いで多く混戦となる中、前職の市政運営への評価などを巡って舌戦が始まった。

出馬したのは、市民団体代表の藤川祥子氏(51)▽前市長の山中竹春氏(54)▽元衆院議員の中谷一馬氏(43)▽弁護士の原沢敦美氏(59)▽会社社長の福山敦士氏(37)=参政推薦▽建築家の山本理顕氏(81)▽共産党公認で神奈川県委員会副委員長の浅賀由香氏(46)-の7人。

浅賀氏以外の6人は無所属。原沢氏を自民党、日本維新の会、国民民主党の地元組織が推薦、公明党市議団が支持する。立憲民主党県連は中谷氏を支援する。

各陣営は街頭などで政策を訴えた。

藤川祥子氏「内向き思考打ち破る」

横浜市長選に出馬した藤川祥子氏

日本最大の基礎自治体である横浜市から市民の力で政治を変えて、子供たちが10年後、50年後も笑って暮らせる社会をつくりたい。

まず取り組むのは医療、介護、教育、福祉に携わる人たちの処遇改善。年をとっても障害があっても、地域で安心して暮らせる制度を横浜から築く。前市長のパワハラ問題は、行政も議会もキャッチしていたのに外へ出さなかった。内向き思考を打ち破って開かれた市政、市民が主役の市政をつくっていかなくては。

山下ふ頭の再開発にも市民がかかわる必要がある。米軍のノースドックは早期返還を求め、横浜港を平和の港にする。

山中竹春氏「日々の困りごと解決」

横浜市長選に出馬した山中竹春氏

このたびは本当に申し訳ありませんでした。反省の言葉だけでなく、今後の行動で示し続けていく。5年前の選挙で押し上げていただいた原動力は、カジノ誘致に反対する声であり、生活者目線の市政を進めてほしいという声だった。

就任以来、18歳までの医療費無償化や中学校の全員給食などを実現し、交通空白地域にコミュニティーバスを走らせる事業なども進めている。一つ一つは派手でなくても積み重ねることで生活が良くなっていく、それこそが政治の果たす役割だ。特定の人の利益でなく、日々生活している人たちの困りごとを解決することこそが首長の力量だ。

中谷一馬氏「政治経験が役に立つ」

横浜市長選に出馬した中谷一馬氏

育てていただいた横浜の皆さまに恩返しがしたい思いから横浜市政への挑戦を決意した。まず掲げた政策は「6つのゼロ」。そのほかにも「6つの改革」「6つの安心」などがある。

自分が子育てを行っている当事者。出産の不安をゼロにしていく。無痛分娩(ぶんべん)に最大10万円の助成を行う。毎日のように中学生らから声を掛けられるのが給食の話。温かくて、おいしい給食を提供できる環境をつくっていく。あらゆるハラスメントをゼロに。カジノは将来にわたってゼロに。国際園芸博覧会が約半年後に開催されるが、衆院議員などとして培ってきた政治経験が必ず役に立つ。

原沢敦美氏「職員が安心する環境」

横浜市長選に出馬した原沢敦美氏

横浜で約50年間、暮らしてきた。航空整備士として安心安全をチームワークでつくることを学んできた。横浜地裁が弁護士としてスタートの地だ。弁護士としてコンプライアンス、公共政策に関する監視委員もしてきた。予備自衛官としても活動してきた。

これらの全てを使って横浜のためにがんばりたい。今の横浜は職員が安心して仕事をできる環境ではない。職員の笑顔を取り戻し、市民の笑顔につなげる。子供たちが横浜に住んでいてよかったと思えるような街づくりをしていく。今までの経験とこれからの人生をかけ、横浜市のためにがんばっていく。

福山敦士氏「倫理観、誇り取り戻す」

横浜市長選に出馬した福山敦士氏

横浜の経営者を選ぶ選挙だ。前市長のパワハラ問題がきっかけだが、去年の市長選で応援した政党の責任も問われるのではないか。政党ではなく市民のための政治に改め、倫理観と温かさ、誇りを取り戻す。

母子家庭で育った私は、行政の支援のおかげで学業と野球の夢を追うことができた。恩返しをしたい。みんなが何事もない日常を明日も送れる社会をつくりたい。市長にはまだ若すぎるとか、まず議員から始めてはという助言もいただいたが、待っていては横浜が、ひいては日本がつぶれてしまう。問題から目を背けたくない。市民代表、ハマっ子代表として訴えていく。

山本理顕氏「安全で快適な住宅を」

横浜市長選に出馬した山本理顕氏

快適な住居に住む権利を奪われている。今、住宅はいくらか。何のために売っているか。投資だ。まず第一に住む権利を守りたい。

お金をどうするか。重要なのは観光だ。横浜市は観光収入で福岡市に負けている。原因は市の政策の間違いだ。私には十分な知識があり、北京やスイスのチューリヒで実績がある。

快適な住まいを提供するために、現在ある建物の調査をする。危険性のあるものは応急的でもいいから、倒壊しないようにして地震に備える。それと地盤を改善する。新しいスタイルの公営住宅をつくる。全ての市民に安全で快適な住宅に住む権利を保障する。

浅賀由香氏「米軍基地返還求める」

横浜市長選に出馬した浅賀由香氏

ハラスメントは決して許さない。市長ら特別職を対象とする防止条例を整備する。人権・ハラスメント防止の研修を義務化するなど、しっかり進める。

すぐに実現するファイブを提案する。避難所のエアコン設置100%を実現する。温かい中学校給食を実現する。市営バス、市営地下鉄の子供運賃を18歳まで拡大する。年金で入れる高齢者施設を増やす。生理用品を学校トイレに無料で設置する。財源はどうするか。巨大開発を改め、市民のために税金を使う。

平和について一言。みなとみらいを望む横浜の一等地に米軍基地が残されている。早期返還を求める。

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