話題株ピックアップ【夕刊】(1):ハートシード、ビジョナル、ネクソン

ハートシード <日足> 「株探」多機能チャートより
■Heartseed <219A>  3,750円  +700 円 (+23.0%) ストップ高   本日終値  Heartseed<219A>はストップ高。12日取引終了後に24年11月~25年4月期単独決算を発表。売上高は19億1900万円(前年同期1億5300万円)と急増し、営業損益は8億9600万円の黒字(同7億2000万円の赤字)に浮上しており、これが好感された。デンマーク製薬大手ノボ・ノルディスク<NVO>との独占的技術提携・ライセンス契約に基づく開発マイルストンを達成し、マイルストン収入を収益に計上したため。なお、通期の増収・営業赤字見通しに変更はない。

■ビジョナル <4194>  10,850円  +1,502 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

 ビジョナル<4194>がマドを開けて急伸。1万円の大台に乗せて、2022年12月以来の高値圏に浮上した。同社は12日の取引終了後、25年7月期第3四半期累計(24年8月~25年4月)の連結決算の発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の売上高予想を従来の見通しから31億円増額して795億円(前期比20.2%増)、最終利益予想を9億2000万円増額して143億9000万円(同10.8%増)に引き上げており、好感されたようだ。企業の採用ニーズが堅調に推移するなか、ビズリーチ事業を中心に第3四半期時点で業績が計画を上振れして伸長した。第3四半期累計の売上高は前年同期比20.3%増の588億4900万円、最終利益が同13.3%増の125億5700万円だった。

■ネクソン <3659>  2,850円  +220 円 (+8.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

 ネクソン<3659>が3日ぶりに急反発し、年初来高値を更新した。米ブルームバーグ通信が12日、中国のテンセント・ホールディングスが買収を視野に、2022年に死去したネクソンの創業者の遺族と接触したと報じた。ネクソン株について遺族側は投資会社を通じて保有しているが、アドバイザーらとともに今後の選択肢を検討しているという。報道を受け買収を巡る思惑が広がり、ネクソンへの物色姿勢が強まったようだ。テンセントは19年に、ネクソンの持ち株会社に対する買収提案の検討について報じられた経緯がある。

■タイミー <215A>  1,809円  +122 円 (+7.2%)  本日終値

 タイミー<215A>は堅調推移。同社は12日の取引終了後、25年10月期第2四半期累計(24年11月~25年4月)の単体決算を発表。売上高は前年同期比32.2%増の164億6000万円、最終利益は同2.7倍の25億6400万円となった。大幅な増収増益で着地したことが株価のサポート要因となったようだ。デジタル広告によるマーケティング活動が奏功し、登録ワーカー数は大幅に増加して1125万人を超えた。登録クライアント事業所数は36万9000拠点を上回り、結果として流通総額は前年同月比34.8%増の565億7100万円と大きく伸長。不正利用対策に関連する費用の計上を補って利益拡大につなげた。

■ELEMENTS <5246>  1,379円  +78 円 (+6.0%)  本日終値

 ELEMENTS<5246>は大幅高。同社はこの日、グループ会社のLiquidが手掛けるオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」について、PayPay証券(東京都新宿区)へサービスを提供すると発表した。これにより、同証券の口座開設申し込み手続きの際に必要だった申し込み内容の入力作業や画像撮影といった負担が軽減され、本人確認書類のICチップと顔認証の活用で不正な口座開設を防止するという。これが材料視された。

■JMホールディングス <3539>  2,589円  +105 円 (+4.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

 JMホールディングス<3539>が大幅反発。12日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年8月~25年4月)連結決算が、売上高1389億7000万円(前年同期比7.4%増)、営業利益75億2700万円(同1.2%増)、純利益43億200万円(同8.8%増)となり、特に2~4月では営業利益が同15.6%増と2ケタ増益となったことが好感された。スーパーマーケット事業、外食事業の既存店が順調に推移したことに加えて、新規出店した8店舗が寄与した。なお、25年7月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比4.4%増)、営業利益99億円(同8.2%増)、純利益62億円(同13.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■イオン <8267>  4,449円  +165 円 (+3.9%)  本日終値

 イオン<8267>が続伸。12日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、好材料視された。投資単位あたりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。また株式分割に伴い、期末配当予想を20円から7円へ実質増額修正した。更に株主優待も一部変更し、グループ店舗での購入額に応じた還元率で保有株数300株未満の枠を新設するとともに、3年以上継続保有する株主に対する長期保有株主優待についても従来の1000株以上から1500株以上保有に基準を変更した。

■スクエニHD <9684>  9,330円  +345 円 (+3.8%)  本日終値

 スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が続伸し、上場来高値を更新した。シンガポールに拠点を置く3Dインベストメント・パートナーズがスクエニHDの株式を買い増していたことが12日の取引終了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、3Dインベストメント・パートナーズの保有割合は8.78%から9.79%に上昇した。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」としている。報告義務発生日は5日。

■カプコン <9697>  4,602円  +141 円 (+3.2%)  本日終値

 カプコン<9697>が続伸。この日、「デビル メイ クライ5」が全世界販売本数1000万本を達成したと発表しており、好材料視された。「デビル メイ クライ」シリーズは、個性豊かなキャラクターや爽快な操作感が特徴のスタイリッシュアクションゲーム。01年に第1作を発売以降、シリーズ累計出荷本数3300万本を販売する同社の代表的なシリーズの一つで、「5」も自社開発エンジン「RE ENGINE」を用いてリアルかつ繊細に表現した、ハイスピードなゲームプレイが楽しめるタイトルとなっている。

■INPEX <1605>  2,122.5円  +61.5 円 (+3.0%)  本日終値

 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。イスラエル軍がイランで攻撃を実施したと、米ニュースメディアのアクシオスが報道した。これを受け、時間外取引の米原油先物相場ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月限が1バレル=72ドル台へ急上昇。中東情勢の緊迫化を受け、INPEXなどは逆行高した。 株探ニュース

関連記事: