【フランスデモ】グレタ・トゥーンベリに告ぐ。定職に就き、税金を納め、社会に貢献せよ(ニューズウィーク日本版)
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ガザでの戦争についてどう考えるかはともかく、グレタの目立ちたがりぶりがばかばかしさの極みに達したのは、2025年に「ガザ自由船団」に参加した時だ。当時の活動内容は、わずかなサンドイッチを届けるために、地中海を何百キロも船で渡るというものだった。あれほどみっともないものが水に浮かんでいるのを見たのは、娘がトイレの練習をしていた頃以来だ。グレタの活動には、「トゥーンベリのパラドックス」とでも呼ぶべき皮肉な副作用がある。グレタはZ世代のジャンヌ・ダルクを気取っているが、その振る舞いによって、かえってZ世代に対する悪いイメージ、特に、自分たちは何でも与えられて当然だと思っているというイメージをことごとく裏付けてしまっている。これに文句があるなら、私ではなくグレタに言ってほしい。もちろん、若者が十分な支援を受けられず、さまざまな不安を抱えていることには、心配すべき理由がある。少なくとも、「若者への投資を怠る社会は、未来を諦めた社会であることを最もはっきりと示している」という言葉は正しい。グレタは大事な問題に気づいている。だが、肝心の具体策は何もなく、言動に中身がない。大げさなパフォーマンス、乱暴すぎる決めつけ、感情任せの主張ばかりだ。ごく普通の10代の若者なら、いかにも言いそうなことだ。それ自体は別に悪くない。ただ、本気で話を聞いてもらいたいなら話は別だ。結局、グレタにとって社会運動は趣味なのだ。どうやって今のような暮らしを成り立たせているのか、私には分からない。だが皮肉なのは、グレタが自分を救世主のように思い込んでいられるのも、ある世代の代弁者を勝手に名乗っているからだということだ。その世代の若者たちは、仕事が見つかるか、住む家を確保できるか、経済的にやっていけるかと不安を抱えている。ところが、グレタ自身にはそうした悩みがまるでなさそうなのだ。世界中を探しても、グレタほどZ世代らしくない23歳はいないだろう。グレタが若者たちの手本になりたいのなら、まずは腰を据えて仕事に就くことだ。税金を払い、社会に貢献すればいい。イエス・キリストでさえ、30歳までは大工として働いていたのだから。[筆者]ジョージ・チェスタートン(George Chesterton)本誌国際版 出版・購読戦略担当ディレクター
(本稿で示された見解は筆者個人によるものです)