NY市場サマリー(23日)ドル対円で上昇、株・利回りも上昇

<為替> ドルが対円で上昇した。政府閉鎖が長期化する中、トレーダーらは今後の金利動向の手がかりを得ようと、24日に予定される米消費者物価指数(CPI)の発表を待つ展開となっている。

ドル/円は0.38%高の152.525円となった。

一方、主要通貨に対するドル指数は98.925と、ほぼ横ばいで推移した。

NY外為市場:

<債券> 国債利回りが上昇した。長期国債利回りは3営業日連続の低下基調から反転した。米政府が22日、ロシアの石油大手ロスネフチとルクオイルに制裁を科すと発表し、原油価格が急騰したことが材料となった。

原油価格の上昇により、市場参加者は短期から中期的にインフレ率の上昇を予想する。

午後の取引では、米10年国債利回り は4.4ベーシスポイント(bp)上昇して3.995%。一時、4%をわずかに上回った。

米金融・債券市場:

<株式> まちまちの決算や地政学的情勢の変化を投資家が見極める中、反発して取引を終えた。

主要3指数はいずれも上昇。ハイテク株が買われ、ナスダック総合(.IXIC), opens new tabが上げを主導した。小型株で構成されるラッセル2000(.RUT), opens new tabがアウトパフォームした。
トランプ大統領が来週のアジア歴訪の一環として中国の習近平国家主席と会談するとホワイトハウスが確認したことを受けて株価指数は勢いづいた。
電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabは一時の下げから持ち直し2.3%上昇。第3・四半期決算は利益, opens new tabが市場予想を下回った。
IBM(IBM.N), opens new tabは、第3・四半期の売上高と利益が市場予想を上回ったものの、クラウドソフトウエア部門の成長が鈍化。株価は0.9%下落した。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は22日、トランプ政権が、量子コ企業数社と資本参加について協議していると伝えた。これを受けて量子コンピューター株が買われた。

米国株式市場:

<金先物> 地政学的リスクの高まりを背景に買い戻しが台頭し、3営業日ぶりに反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比80.20ドル(1.97%)高の1オンス=4145.60ドル。

NY貴金属:

<米原油先物> 欧米による対ロ追加制裁を受けてエネルギー供給混乱を巡る不安が強まり、大幅続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物は前日清算値(終値に相当)比3.29ドル(5.62%)高の1バレル=61.79ドルだった。1月物は2.84ドル高の61.16ドル。

NYMEXエネルギー:

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