ハジャー昇格・角田シート喪失にいよいよ真実味? レッドブル重鎮が「2026年は良いタイミング」と語る
レッドブルF1は2026年にマックス・フェルスタッペンのチームメイトを誰にするかという問題を抱えているが、シーズン終盤に向かっている今はアイザック・ハジャーが有力と見られている。
角田裕毅がレッドブルに昇格してから思うような結果を残せず苦戦していることで、レッドブルは姉妹チームのレーシングブルズで好調なハジャーに目を向け、最近になり昇格が既定路線と見られるようになった。
ハジャー自身は2025年中の昇格はともかく、レギュレーションが刷新される2026年は、昇格の良いチャンスだと考えているようだ。
そして、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコも同様の考えを持っている。
「その通りだ。グランドエフェクトカーは非常に特殊で、新しいレギュレーションはまったく異なるドライビングスタイルを要求する。エネルギーの回生や使用において、頭をより多く使わなければならない。だからこそ、動くのには非常に良いタイミングだと私は思う」と、マルコはmotorsport.comに明言した。
マルコのこうした発言は、レッドブルがハジャーの起用をどう考えているのか、そしてチーム編成がどういった方向に向かっているのかを示唆するものだろう。
Isack Hadjar, Racing Bulls, Helmut Marko, Red Bull Racing
写真: Sam Bloxham / Motorsport Images
しかしながら、マルコは決定は急いでいないと依然として主張している。彼は以前、判断の基準となる時期として10月下旬のメキシコシティGPを挙げていて、昇格に関する報道はありつつも、この基準を維持している。
ハジャーは前述のように、2026年の昇格については自信も示している。とはいえ、改善の余地があることは自覚しており、チームへの正確なフィードバックのためにも、技術面への理解を深める必要があると話した。
「エンジニアリング面は、もしかするともっと良くできるかもしれない」とハジャールはアゼルバイジャンGPで認めた。
「F1はとても技術的な世界だからね。ルーキーとして、最も学んでいるのがそこだ。クルマのドライビングじゃなくね。そっちはどうすればいいかは分かっている」
ただドライビングに関してはレーシングブルズのアラン・パルメイン代表が、まだ予選で改善できると指摘している。
「もちろん、彼は改善できるあらゆる分野での取り組みを進めている。良くできる部分をひとつ挙げるとすれば、それは予選かもしれない」とパルメイン代表は語った。
ハジャーは今年、F1デビューから予選で印象的なパフォーマンスを見せてきたため、パルメイン代表のこういった言葉は意外に感じられる部分もある。しかし、パルメイン代表はだからこそ、さらなるポテンシャルがあると感じている。
「決してネガティブな意味ではない。我々は彼がしっかりまとめられれば、どれほどの実力を持っているかを確かめることができる。例えばザントフールトでは4番グリッドを獲得した」
「ブダペストでは同じような結果に向かっていたが、そこでは風に翻弄され、上手くいかなかった。シーズン中にはいくつかそうした場面があったんだ。ルーキーイヤーには当然のことだが、最後のラップ、最後のセッションでプレッシャーがかかったときに完璧にまとめきれなかったこともあった。だから、もしひとつ改善点を挙げるとすれば、予選での一貫性だろう」
なおマルコはパルメイン代表のこうした指摘を、主に経験が足りていないことによる問題だと考えている。そのため、経験を積むことで着実に成長していくとマルコは確信しているようだ。
「彼はこれまでに16戦を戦い、今なお学びの段階なんだ。エンジニアとの関係も非常に良い。エンジニアも(同郷の)フランス人なのが助けになっているのかもしれない。だから、彼は今のやり方を続け、今の成長を維持していけばいい」
関連ニュース: