クルドカー、子どもが遊ぶ公園で性行為…市内のあちこちでトラブルが頻発(GOETHE)

刑事事件とは別に、日常的にも市内のあちこちでトラブルが頻発。こうした報告は主にネット上で多く見られる。とくに知られているのは“クルドカー”だろう。 クルドカーとは、クルド人が運転するトラックのこと。在留資格を持たないクルド人の多くは解体業で働いている。就業する資格を持たない以上は違法だ。運転免許の取得も難しい。ところが、地元市議らによれば、無免許や他人名義の免許でトラックを運転して解体した資材を運搬している者がいるという。 制限速度を守らずに飛ばし、塀や電柱にぶつかっていく。道路運送車両法で定める最大積載量を超えて荷を積むので、荷崩れして、木材や金属を落としていく。 むろんこうした運転をするのはクルド人に限らない。ただし、川口で目撃される過積載のトラックにはかなりのインパクトがあるため、“クルドカー”はクルド人問題においては象徴的な意味を持つようになったようだ。ジャーナリストの石井孝明氏が投稿した、あきらかに過積載に見えるトラックの写真は拡散され、その知名度を全国区に押し上げた。 また、公園でのトラブルも報告されている。日本で暮らす親を頼ってトルコから来たり、日本で生まれたりしたクルド人の2世の中学生が、住宅街の公園にあるトイレで性行為を行い問題になったのだ。 市内の上青木に、中央通り公園という広場がある。公園に一つあるトイレが卵を立てたようなデザインなので「たまご公園」と言われ、子どもたちに親しまれている。ここはクルド人中学生の遊び場にもなっていた。 トイレで、10代のクルド人男子がクルド人やフィリピン系の女子と性行為を行っていた。夜が明けると、トイレのまわりに使用済みの避妊具、破れたストッキング、空の酒瓶、たばこの吸い殻が散乱。 近隣の年配の女性が注意すると、クルド人男子に日本語で怒鳴られたそうだ。 「ウルセー。ババア!」 女性は震え上がり、たまご公園を避けるようになったという。 一方、大人の男性に注意されると、クルド人男子はおとなしくなり、別の公園に移動していく。そこで注意されると、また別の公園へ移動する。こうして街から街へ、公園から公園へと移っていった。注意されて腹が立ったクルド人男子は、行為に使ったトイレを破壊した。 こうしたトラブルは、近隣住民から、本書でも取材に対応してくれた奥富精一市議や青山聖子市議のもとに日常的に連絡が来る。 青山市議には、破壊されたたまご公園の公衆トイレの写真を見せてもらった。その後筆者も現場を訪れたが、2025年1月の時点ではきれいに修理されていた。この公園は、周囲をマンションに囲まれている。樹木もほとんど植えられていない。そんな場所で中学生が性行為をしているとすれば驚きだ。 言うまでもなく、公衆トイレの修理をはじめ公的な施設を直すためのコストは市の税収でまかなわれている。 地元市議たちの話によれば、2000年代から始まった市内のクルド人のトラブルは、2010年代半ばくらいから増えている。その後明らかに増加傾向にあり、さらに深刻な状況になっているという。このまま放置しておくわけにはいかない、というのが彼らの切実な声だ。 『おどろきの「クルド人問題」』 きっかけは「埼玉県川口市に実際に住んで、クルド人問題を取材してみませんか」という編集者からの提案。ケバブ店、クルド人御用達の朝食食堂、シーシャバー、解体業者、教育現場と市内を縦横に駆け回り、子ども、住民、市議会議員から市長にまで話を聞き、見えてきたのは「多文化共生」という理想と現実のおどろくべきギャップだった。 ¥968/新潮社 石神賢介/Kensuke Ishigami 1962年生まれ。大学卒業後、雑誌・書籍の編集者を経てライターに。人物ルポルタージュからスポーツ、音楽、文学まで幅広いジャンルを手がける。三十代のときに一度結婚したが離婚。著書に四十代のときの婚活体験をまとめた『婚活したらすごかった』など。

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