NY市場サマリー(18日)ドル/ユーロ下落、利回り低下 S&P・ナスダックほぼ変わらず
<為替> ドルが対ユーロで下落した。円については引き続き20日投開票の参議院議員選挙が重しになった。トランプ米政権の関税措置で国内の物価圧力が高まる中、米連邦準備理事会(FRB)の政策の行方が引き続き注目されている。
パウエルFRB議長は、トランプ政権の関税政策の結果として夏にインフレが上昇すると予想。ただ、全体的な雇用増加数と失業率は比較的堅調を保っているものの、労働市場が弱体化する兆候はすでに見られている。
金利先物市場では、年末までに0.25%ポイントの幅での利下げが2回実施され、最初の利下げは9月になる公算が高いとの見方が織り込まれている。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は98.49と、ほぼ横ばい。ただ、週初からは0.65%上昇した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.51%安の11万7680ドル。14日には12万3153ドルと、過去最高値を更新していた。
NY外為市場:
<債券> 国債利回りが低下した。ウォラー連邦準備理事会(FRB)理事が、労働市場の支援に向けて、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを主張したことが材料視された。
この日発表された米経済指標は強弱まちまち。
指標となる10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)低下の4.434%。
30年債利回りは1.4bp低下の5.001%。それでも週間では、3週連続上昇の基調にある。
2年債利回りは3.9bp低下の3.878%。週間では3.7bp低下し、低下幅は6月23日以来の大きさとなった。
2・10年債の利回り格差は、54.9bpと、前日終値の54.4bpから小幅に拡大した。
債券市場では、月末のFOMCでFRBが金利を据え置くとの見方が大勢。ただ、フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、ウォラー氏の発言を受けて、7月の利下げ確率は4.7%と、数日前の約3%からわずかに上昇した。また前日は、FRBが9月のFOMCで利下げを再開する確率は五分五分とみられていたが、この日は61%まで上昇した。
米金融・債券市場:
米国株式市場:
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米長期金利の低下を背景に買われ、反発した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比13.00ドル(0.39%)高の1オンス=3358.30ドル。週間では0.17%安だった。
NY貴金属:
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、貿易摩擦の激化懸念や低調な米住宅関連指標を嫌気した売りがやや優勢となり、小反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.20ドル(0.30%)安の1バレル=67.34ドル。週間では1.62%下落した。9月物は0.18ドル安の66.05ドル。
NYMEXエネルギー:
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