中国情報機関トップ、AIによる「6つのリスク」を警告…筆頭は「政権の安定」への脅威(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)

中国の情報機関トップが、中国政府がAIの最大のリスクと見ているものについて異例の見解を明らかにした。 陳一新・国家安全部長は13日に発表した論文で、中国にとってAIにおける主要なリスク6つを指摘した。 この警告は、アメリカのAI大手各社トップが軒並み「AI開発の減速が必要だ」と公に同意した直後に発せられたものだ。 【全画像をみる】中国情報機関トップ、AIによる「6つのリスク」を警告…筆頭は「政権の安定」への脅威 中国の情報機関・国家安全部のトップが、AIの最大のリスクをめぐる中国政府の優先事項を垣間見せた。 中国の陳一新・国家安全部長は13日朝、中国のインターネット規制当局、国家インターネット情報弁公室が発行する機関誌「中国網信」に論文を発表した。 その中で陳氏は、AIが中国政府にもたらし得る6つの主要なリスクを挙げた。その筆頭に位置付けたのが「政権の安全保障」だ。 陳氏は、「さまざまな敵対勢力や悪意ある個人が、ディープフェイクの音声・映像や、画像・文章生成、高度なネット工作といったAI技術を悪用し、低コストかつ大量に政治的なデマを生み出している」と記した。 そのうえで、そうしたツールは「有害な情報を拡散し、対立感情を煽り、世論戦・認知戦を仕掛ける」ことができ、中国の政治的、制度的、イデオロギー的な安全保障に対する直接的な脅威になっていると述べた。 陳氏はほかに、以下の5つの主要なAIリスクを挙げた。 中国の重要インフラに対する危険:Mythosのような高度なモデルの能力を考えると、サイバー攻撃が極めて高い効率で実行される可能性がある。 大規模なデータ漏えいのリスク:中国のAIユーザーと外国の情報機関の双方が、国家の重要データや企業秘密、国民の個人情報を入手する可能性がある。 技術発展の不均衡:独占とクローズドなAIシステムがこの不均衡をもたらし、各国が「国家安全保障」を名目にAIの力を利用し、サプライチェーンを分断する可能性がある。 社会統治に関する課題:公共秩序の混乱につながりかねない。 戦争のあり方の根本的な変化:AIを活用した精密な標的設定が、戦場で敵対勢力に大きな優位性をもたらす。

陳氏は、AIに関する強力な「発展指針」の整備を訴えた。要するに、AI開発に対し政府による統制強化を求めたのだ。 陳氏によれば、それには中国政府が「安全リスクの予防・管理システムの構築を加速させる」ことが含まれるという。中国は「高効率なガバナンス」を通じて、AIの「健全で秩序ある発展」を推進すべきだと陳氏は主張した。 陳氏はまた、AIは「全人類の幸福を指導理念として」開発されるべきだと指摘した。 そして、世界の主要国は「覇権主義、技術的障壁、排他的な陣営に断固として抵抗し」、「公正で開かれた国際的なAIルールの体系」の構築に取り組むべきだと強調した。

Cheryl Teh

BUSINESS INSIDER JAPAN
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