ウクライナが独自の滑空爆弾を公開、まもなく敵目標への攻撃に投入
ウクライナはロシア軍に対抗するため独自の滑空爆弾を開発していたが、ウクライナのミハイロ・フェドロフ国防相は5月18日「ウクライナ初となる滑空爆弾の戦闘配備準備が整った」「まもなく敵目標への攻撃を開始するだろう」と発表した。
参考:Ukraine’s first glide bomb ready for combat use 参考:Ukraine reveals its first glide bomb — here’s why that’s a big deal
ウクライナはロシア軍が使用する滑空爆弾に対抗するため独自の滑空爆弾を開発していたが、ミハイロ・フェドロフ国防相は5月18日「ウクライナ初となる滑空爆弾の戦闘配備準備が整った」「開発期間は17ヶ月間で弾頭重量は250kgだ」「この滑空爆弾は現代戦の現実に対応するために特別に設計された独自構造を備えている」「滑空爆弾は戦闘シナリオでのテストを行い実戦環境に適応させている」「ウクライナ製の滑空爆弾はまもなく敵目標への攻撃を開始するだろう」と発表。
The first Ukrainian glide bomb from @BRAVE1ua is ready for combat deployment. Development took 17 months. The warhead weighs 250 kg. The Ukrainian glide bomb features a unique design created specifically for the realities of modern warfare.
Pilots are currently rehearsing… pic.twitter.com/Pnr15iTG9L
— Mykhailo Fedorov (@FedorovMykhailo) May 18, 2026
ウクライナ製の滑空爆弾はJDAM-ERのように「無誘導の航空爆弾を滑空爆弾に変更する後付キット」ではなく、GBU-39/Bのように最初から滑空爆弾として設計されたシステムで、ウクライナ当局は「西側諸国やソ連製システムを模倣したものではない」と主張し、最大の特徴はプラットフォームの種類を問わず滑空爆弾を統合可能なインターフェイスだ。
現時点でウクライナ製滑空爆弾を運用可能なのはSu-24(推定10機以上)だけと思われるものの、MiG-29(推定40機以上)、Su-25(推定10機以上)、Su-27(推定15機以上)には問題なく搭載できるはずで、F-16 Block20 MLU(推定25機以上+60機)やミラージュ2000-5(推定20機)への搭載は米国やフランスが統合を許可するかどうかにかかっており、米国がどう判断するかは不明だが、フランスは高い確率でミラージュ2000-5への統合を許可する可能性が高い。
出典:Eglin Air Force Base
つまりウクライナ製滑空爆弾を運用するプラットフォームの数は十分で、今年10月に初納入(最大3,350発)が予定されている長距離攻撃兵器=AGM-188A ラスティ・ダガーとRAACMのF-16統合作業も順調に進んでおり、ウクライナの自爆型無人機による攻撃量も2ヶ月連続でロシアを上回るようになり、ハンガリーのオルバン首相失脚でEUからのウクライナ支援=資金供給はスムーズに流れ始め、前線の状況も相変わらず膠着状態に等しく戦場でもロシア軍にとってポジティブな要素は見当たらない。
ウクライナ軍がロシア軍を武力で殲滅して国境地域まで自国領土を奪還することは夢物語だが、ロシア軍がドネツク州全体を1年から2年で完全占領するのも夢物語で、ウクライナとロシアの非対称な格差はどんどん縮まっているため、ますます戦場におけるロシア軍の前進は高くつくだろう。
出典:Генеральний штаб ЗСУ
去年はロシア軍の冬季攻勢中でも「ウクライナ軍が反撃に出て局地的にロシア軍を押し戻す」という場面も登場し、戦場の様相も大きく様変わりしてきた感があるが、最大の変化は戦場における技術革新に驚くような変化(自爆型無人機の登場、FPVドローンの登場、光ファイバー制御のFPVドローンの登場など)が少なくなったことで、こういうと不謹慎かもしれないが戦場からのインパクトは減少傾向だ。
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※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defence of Ukraine