パンダ4頭が旅立ったアドベンチャーワールド、飼育施設にぬいぐるみ展示「また会う日まで!」

 和歌山県白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド(AW)」のジャイアントパンダ全4頭が中国に向かって出発した28日、AWのパンダの飼育施設にはぬいぐるみが置かれ、新たな日常が始まった。(丹下巨樹)

4頭を乗せた飛行機(関西空港で)=渡辺恭晃撮影

 開園前の午前8時20分頃、AWで初めて生まれたメスの「 良浜(ラウヒン) 」(24歳)と、良浜が産んだいずれもメスの「 結浜(ユイヒン) 」(8歳)、「 彩浜(サイヒン) 」(6歳)、「 楓浜(フウヒン) 」(4歳)の4頭はトラックで出発した。

 飼育スタッフの中谷有伽さんによると、4頭は27日夜もいつも通り竹を食べて眠り、出発の準備は円滑に進められたという。

4頭を見送り、涙ぐむアドベンチャーワールドのスタッフ(関西空港で)=渡辺恭晃撮影

 4頭は関西空港から中国に旅立った。見送ったAWのスタッフらの中には涙ぐむ人もいた。

 4頭がAWで過ごした「ブリーディングセンター」と「パンダラブ」には、「THANK YOU ALL 本当にありがとう。また会う日まで!」と書かれたボードとぬいぐるみが設置された。ブリーディングセンターは7月15日頃まで、パンダラブは同24日頃まで、ぬいぐるみを展示する予定。

ブリーディングセンターに設置されたパンダのぬいぐるみ(白浜町で)

 4頭の出発に先立ち、今津孝二園長は報道陣の取材に応じ、関連グッズやモニュメントなどについて、「引き続きパンダの魅力を届けるため、(販売や設置を)継続するつもりだ」と述べた。一方、「パンダ以外のたくさんの動物たちがおり、今まで目立たなかった動物にスポットを当てるいいチャンスだと思う」とも語った。

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