桂歌丸さん生誕90年「一番先に円楽の墓行ってやろうか」 秘蔵映像で振り返る“歌丸節”と『笑いのある人生』

歌丸さんが色紙を頼まれた際に、サインと共によく書いていた“大切にしている言葉”がありました。 それは、『笑いのある人生』。 落語の魅力について「ずばり笑いでしょうね。笑いであり義理人情」と語っていた歌丸さんが『笑い』を通じて伝えたかったこと―。また、『笑点』の大喜利で長年にわたり丁々発止のやり取りを繰り広げてきた六代目三遊亭円楽さん(2022年9月30日、72歳で死去)との軽妙な掛け合いを感じさせる“歌丸節”も飛び出しました。 ――歌丸さんにとって『笑い』とは 人間だけに与えられた特権ですもんね。人間だけが笑うことができる。人間だけにできるものをやっぱり活用って言っちゃ変な言い方ですけど、しなくちゃつまんないと思いますよね。しゃべるほうの立場として、怒らせることと泣かせることは簡単なんですよね。笑わせることってのは、すげえ難しいですよね。ましてこういう世の中だと特にそうですよね。 ――今後も笑いを届けて そうですね。だけど私たちは、私はですよ。笑わせるんじゃないんですよね、笑っていただくんですよね。落語をしゃべるんじゃないんですよ、しゃべらせてもらうんですよね。だから私たちの商売、なんでもそうだと思うんですけども、お客様次第でよくもなれば悪くもなると思いますしね。落語家という職業ですから笑わせるというひとつの責任、笑ってもらうという責任がこっち側にありますからね。だからやっぱり責任は商売のうえでも果たさなきゃならないと思ってますからね。

――これから何周年まで? あのね、私のこの(落語家生活)60周年は、私にとっての折り返し地点だと思って、私はあと60年生きたい。あと60年生きてると、まだまだやりたい噺も数多くあるわけですよね、全部できると思うんです。もうひとつの望みはね、あと60年生きてて、『笑点』の回答者のメンバー、あの人たちのお墓参りがしたいと思ってね(笑) 一番先に円楽の墓行ってやろうかと思って(笑) ――六代目円楽さんにどのような言葉をかけますか 日頃の恨みを晴らす(笑) あげるお花も『クロユリ』かなんかあげてね、怒るだろうね(笑) ――いま75歳で60年後は135歳、目指すは135歳? そうですね、生きられますよ(笑) そうとも思わなきゃ、ばかばかしくてやっちゃいられない(笑) 小学生のとき落語家を夢見て以来、落語一筋。『笑点』でただひとりの“生え抜き”メンバーとして番組と共に歩み、“日曜夕方の顔”として日本の笑いを支えた歌丸さん。2016年に『笑点』を卒業した後も引退することなく、落語の道を究め続け、81年の人生の幕を閉じるまで“生涯現役”を貫きました。

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