「申し訳ない、では言い表せない」小4男児死亡プール事故、当時の女性教諭(27)が初公判で涙 中学校プールでの授業に「懸念を覚え校長に進言したが…自分ではどうしようもないと…」

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2024年7月、高知県の小学校で、水泳の授業中に小学4年生の男子児童が溺れて死亡した事故で、24日、業務上過失致死の罪に問われている当時教諭だった女性の初公判が開かれました。元教諭の女性は、起訴内容を認めました。 【写真でみる】事故があったプール、元教諭の女性が法廷で涙ながらに語ったこと この事故は2024年7月、高知市の長浜小学校の水泳の授業が、学校のプール設備の故障のため近くの中学校のプールで行われた際、小学4年生だった松本凰汰くんが溺れて死亡したものです。 事故をめぐっては2025年8月に、当時の学校で校長・教頭・4年生の担任を務めていた計4人が「業務上過失致死」の罪で在宅起訴されていて、11月に開かれた当時の校長の初公判では、元校長が起訴内容を認めています。 12月24日、高知地方裁判所では、当時、水泳授業の現場にいた元教諭の女性(27)の初公判が開かれました。 起訴内容によりますと、元教諭の女性は、2024年7月、水深が深い中学校のプールで行われた水泳の授業で事故を防止する措置を怠り、小学4年生の松本凰汰くんを溺れさせ死亡させた、業務上過失致死の罪に問われています。 初公判で元教諭の女性は「間違いありません」と、起訴内容を認めました。 裁判内容によりますと、元教諭の女性は、事故前年の2023年までは「音楽部」の教諭で、事故が起こった2024年に初めて「体育部」に配属され「体育主任」を務めていました。また、死亡した男子児童とは別の4年生のクラスの担任も務めていました。 小学校のプールの設備が故障し、水深が深い近くの中学校のプールで水泳授業を行うことになった際は、実施前に当時の小学校長との視察に同行していました。 冒頭陳述で、検察官は「授業を行った元教諭の女性がプールの外に監視者を置いていなかったこと」や、「浮き具を使用していなかったこと」を指摘しました。 これらについて元教諭の女性は、「児童の泳力に差があり、限られた授業時間の中で多くの活動をさせようとグループ分けをしたため、監視者を置くことができなかった」「泳力をつけるために浮き具などは使用しなかった」などと話しました。

さらに元教諭の女性は、「中学校のプールで授業を行うことに懸念を覚え校長に進言したものの、『教育委員会と相談して決める』と言われ、自分ではどうしようもないと思った」とも証言しました。 そして、弁護人から「教育委員会から送られていた、安全管理についての案内を熟読しなかった理由」を聞かれると、「日々の残業に追われていた。時間外労働は月50〜100時間だった」と答えました。 また、亡くなった凰汰くんについては、「『申し訳ない』では言い表せない。生涯、忘れないことを誓う」と、涙ぐみながら頭を下げました。 次回の裁判の日程は決まっていませんが、年が明けた2026年に行われます。

テレビ高知

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