「もうTwitterは存在しない」と主張してイーロン・マスクがTwitter時代に下された命令を回避しようと試みる
テスラやSpaceXの創業者であるイーロン・マスク氏は2022年にTwitter(現X)を買収し、その後Twitterの名称をXに変更しました。そんなマスク氏は、アメリカ連邦取引委員会(FTC)が2022年にTwitterへ下した和解命令の撤回を求め、「Twitterはもはや存在しない」と主張しています。
FTC Seeks Comment on X Corp. Petition to Set Aside or Modify FTC Order Concerning Twitter | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2026/06/ftc-seeks-comment-x-corp-petition-set-aside-or-modify-ftc-order-concerning-twitterFTC considers setting aside or modifying $150 million privacy penalty against X | The Record from Recorded Future News
https://therecord.media/ftc-considers-modifying-150-million-twitter-privacy-fineElon Musk tries again to escape FTC audits of X data handling - Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2026/06/elon-musk-tries-again-to-escape-ftc-audits-of-x-data-handling/ Twitterは2013~2019年にかけて、多要素認証を有効にするなどの「セキュリティ上の目的」でユーザーの電話番号やメールアドレスを収集していましたが、実際にはこれらの情報がターゲティング広告などにも利用されていたことが判明。対象期間中に電話番号やメールアドレスを提供したユーザーは、なんと1億4000万人以上に達しました。これを受けてFTCは、Twitterがどのような目的で情報を使うのかを知っていれば、これだけのユーザーが情報を提供することはなかったとして、Twitterの個人情報保護措置に問題があると主張。Twitterに1億5000万ドル(当時のレートで約190億円)の罰金を科すことに加え、2042年までFTCがTwitterのデータ保護慣行を監視するとしました。
Twitterが個人情報不正利用で連邦取引委員会に190億円の罰金支払いへ - GIGAZINE
これらの措置の後にTwitterを買収したマスク氏は、2023年にFTCに対して命令の撤回を求めました。これに対しFTCは、マスク氏が長年にわたりTwitterでコンプライアンスを確保してきた主要スタッフを解雇したことや、マスク氏が従業員に威圧的な態度を取ったことなどから、依然としてFTCがTwitterのコンプライアンスを監視する必要があると主張。裁判所もFTCの命令を取り消す権限がないとして、マスク氏の試みは失敗に終わりました。
ところが、マスク氏は2026年5月にFTCへ提出した(PDFファイル)請願書の中で、FTCは遅滞なく2022年の命令を取り消すべきだと主張しました。マスク氏の主張のひとつは、「この命令はすでに存在しない企業に対して下されたもので、根本的な失敗の原因となった責任者は全員会社を去っている」というものです。
マスク氏はTwitterの買収後、着々とTwitter時代の名残を消し去っています。まずは2023年に社名を「Twitter」から「X」に変更してリブランディングしました。Twitter本社の看板から「Twitter」の文字が撤去される、Twitterが青い鳥を捨てて「X」に名称を変更 - GIGAZINE
そして2025年には、マスク氏が設立したAI開発企業のxAIが全株式取引によってXを買収。
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2025年には宇宙開発企業のSpaceXがxAIを買収しました。
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さらにマスク氏は、すでにXがEU一般データ保護規則(GDPR)を順守するために取り組んでいるほか、FTCによる命令はXにおける言論活動を萎縮させるなどと主張。また、ドナルド・トランプ大統領のAI行動計画では企業による自由なAI開発を奨励しており、FTCの命令は会社のリソースをイノベーションから事務作業に転用することを求め、トランプ氏の命令に反する可能性があるなどと批判しました。 FTCはマスク氏の請願書について2026年7月2日までパブリックコメントを募り、その後決定を下す予定としています。
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