スターリンク利用制限でウクライナのドローン速度低下 マスク氏は米政府の関与を示唆

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ウクライナ政府高官は14日、自軍のドローン誘導や領空防衛で利用している米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」について、兵器の移動速度やスターリンクへの接続維持に制限がかけられ、軍事行動に影響が出ているとした。これについて、同社を所有する米実業家イーロン・マスク氏は、そうした制限にはアメリカ政府が関わっている可能性があるとの見方を示した。

ウクライナは13日夜の時点で、スターリンクの軍用サービス「スターシールド」で予期せぬ速度制限が設定され、戦場での任務が妨げられているとしていた。

スターシールドはそのころ、時速160キロを超えて移動した兵器はネットワークとの接続を失う制限を実施した。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の側近は、制限は偶然ではなく、ウクライナとアメリカの最近の緊張関係に関係していると考えられるとした。

ゼレンスキー氏は英メディアに、「これが間違いであることを願っている。大きな技術的問題かもしれない。実際のところは分からないが、私たちはスイッチをオンにするよう求めている」と述べた。

ウクライナのミハイロ・フェドロフ前国防相は、従来のサービスが14日夜までに部分的に復旧したとXに投稿。「スターシールドの速度制限を完全になくすことは、今やウクライナの防衛にとって極めて重要だ」と述べた。そして、マスク氏に感謝するとともに、「継続的な支援」を求めた。

この投稿の約1時間後、マスク氏はそれに返信する形で、「スターシールドのシステムは米政府が所有・管理している。速度や使用に関する制限は米軍、そして最終的には合衆国大統領によって決定される」とXに書き込んだ。

マスク氏はさらに、スターリンクは「民間または防衛活動のためのものであり、攻撃的な軍事行動に使用することはできない。そのようなことは商企業にとって不適切だからだ」と付け加えた。

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画像説明, スターリンクはウクライナ軍のインターネット利用において重要な役割を果たしている

ウクライナでは13日夜、ロシアによる攻撃があり、当局によると首都キーウで数人が殺害された。軍が使用する通信施設やエネルギー施設も被害を受けた。

ゼレンスキー氏はこの攻撃について、これまでで「最大規模の攻撃の一つ」だとした。また、「(ロシアの)ドローンのかなりの部分を撃墜した」一方で、「命中した」ものもあったと述べた。

この影響で、ウクライナ全土で少なくとも60万人が停電に見舞われた。住民らは、ドローンの飛来前に何の警告もなかったとしている。

ゼレンスキー氏の側近のセルヒイ・ベスクレストノフ氏は14日朝、「この行動が偶然であるはずがなく、現在の政治情勢と関連していることは明らかだ」と、メッセージアプリ「テレグラム」に投稿した。

ウクライナとアメリカの関係

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、ウクライナがロシアのエネルギー施設への攻撃を続けていることに不満を募らせている。

ゼレンスキー氏は、トランプ氏が打ち出している「エネルギー停戦」に署名しなければ情報共有を制限すると、アメリカから脅されたと述べている。トランプ氏は13日、これを否定した。

ゼレンスキー氏は14日に英ロンドンを訪れた際、アメリカがロシアとの間でディーゼル燃料30万トンの輸入で合意したことで、アメリカに裏切られたと感じたと述べた。

ゼレンスキー氏は、イギリスのジャーナリストのピアス・モーガン氏から、裏切られたと感じているかと問われ、「本当にそうだ。(中略)ただ、私の感情や気持ちだけではなく、もう少し複雑な事情がある」と答えた。

ゼレンスキー氏は今回の1日間の訪英で、アンディ・バーナム首相から抱擁で迎えられ、国王チャールズ3世とも会談した。

ゼレンスキー氏の到着に先立ち、英首相官邸は、ロシアのドローン撃墜に使用されている軽量多目的ミサイルのウクライナへの供与を加速すると発表した。

バーナム氏はゼレンスキー氏に、「私たちはあなたたちを支持しており、それは変わらない」と伝えた。

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